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小人さんがゴーゴー
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旧市街にある
寝子島図書館
から
八神 修
が出てきた。肩に引っ掛けていた鞄は自転車の前カゴに入れた。
サドルに跨って軽く漕ぎ出す。間もなく赤信号に引っ掛かり、片方の足を着いて待機した。
「何だ?」
顔を横に向けた。ジャケットの肩の部分に不審な目を向ける。何もなかった。掌で撫でてみた。
「何もないか」
信号が青に変わる。修はペダルを踏み込んだ。自転車の速度と比例して風が強くなる。ごく自然に目が人を探した。
――風の冷たさのせいなのだろうか。人恋しい気分になるのは。
曲がり角が見えてきた。目で迷いつつ、ハンドルを左手に切った。
星ヶ丘寮は遠のいて繁華街の賑わいが近くなる。目抜き通りには多くの人々の姿があった。複数のグループが雑談で盛り上がる。手を繋いだ男女は熱い眼差しで密やかに語り合った。
――俺には誰もいないな。知った顔も見えない。孤独を感じる為にここに来たのか?
見掛けた駐輪場に自転車を入れた。独りを強く意識しながらも目は人を求める。仲間意識が強そうな輪の中には割り込む余地がなかった。
腕を組んでいる若い男女に目がいく。
――人の恋路を邪魔すると馬に蹴られてしまうよ。
修は苦い笑いを浮かべた。他の方に目をやると車道を挟んだ歩道に
雨寺 凛
の姿を見つけた。長い髪を弾ませて歩いている。
修は軽く手を振った。視界に入っていない様子でショーウインドウに顔を向ける。控え目に呼び掛けたが喧騒に呑み込まれた。
修は走り出す。点滅する青の信号を急いで渡って凛に声を掛けた。
「雨寺は買い物か」
「まあ、そんなところだね。修くんは塾の帰りかな」
凛は肩に掛けた鞄を見て微笑んだ。
「図書館で少しね」
「ここには寄り道で? あ、参考書を買いに来たんだよね!」
「まあ、そんな感じかな」
「じゃあ、私が引き留めたら悪いよね! また、学校で!」
明るい笑顔で立ち去る凛を修は硬い笑みで見送った。後ろ姿が人混みに見えなくなると大きな溜息を吐いた。
――ようやく見つけた話し相手なのに。
気を取り直して賑やかな方へと歩を進める。
白い集団が視界に入った。一様に貫頭衣のような物を着用していた。
「アンケートにお答えください! お願いします!」
用紙を一瞥した修は素っ気なく答えた。
「非科学的な上に偏った思想には賛同できない。ただし、あなた方の活動を非難している訳ではない。俺の理念による、行動の一環として考えて貰いたい。では、失礼する」
静かな早口で主張した。言い終わると一方的に話を打ち切り、早足で歩き出した。
――悪いね。本音をぶつけたみたいで。
胸の裡で謝って徐々に歩調を緩めて辺りを眺めた。行き交う人々の表情が明るい。眩しい物を見たかのように目を細めた。
――青い空のせいなのかな。皆の表情がいつもより、明るく感じる。
その場に立ち止まって空を見上げた。ぎらつく太陽に表情を歪めた瞬間、別の世界が見えた。空の一部が割れていた。小人がゆらゆらと揺れながら落ちてくる。中には、わー、と声を上げている者もいた。
「何か、楽しそうだな」
「なんだって」
夜海霧 楓
が足を止めて聞き返す。修は取り繕うように笑った。
「ああ、いや、何でもない。独り言だよ」
「見えてるんじゃねぇのか。あの小人が」
楓は小声で言った。修は神妙な顔付きとなった。
「もしかして、あの空も見えているのか?」
「空って、普通に青いだけだろ」
「あそこだよ。空の一部が割れている」
修は空の一点を指差した。楓はハンチング帽の鍔を親指で押し上げる。眼鏡の奥の目を限界まで細くした。
「……本当に割れてやがる。さっきまでは見えなかったぞ」
「光の加減で見えるのかもしれないね」
「それだけじゃないだろ。光は切っ掛けで、そうだな。あとは認識することで像が定着するのかもな」
「なるほど、不思議な話ではあるけど、理屈は通っているように思えるね。或いは特殊なろっこんを使えば……」
修は顎を摩りながら思案気な顔で言った。
「この島なら珍しくない不思議だろ」
楓は空から視線を外した。修の一方の肩に顔を近づける。
「どうかしたのか?」
「肩の上の小人の顔が微妙に違ってやがる。性別で言えば女っぽいのか?」
「え、俺の肩に小人がいる訳が……確かにいる」
修の肩の上にはとんがり帽子を被った小人が躍っていた。楓の肩ではブレイクダンスを披露する小人がポーズを決めている。
「認識したから見えるようになったのか」
「おまけに触ることも出来るようになるぜ」
楓は自身の肩の小人に人差し指の腹を近づける。ハイタッチの要領で掌を合わせてきた。
「そんなことまで出来るんだ」
修は自身の肩に目を注ぐ。ピンクのワンピースの裾を揺らして踊る小人に微笑んだ。その目を意識したのか。とんがり帽子の鍔を両手で引き下げる。少し出た頬が僅かに赤らんでいた。
「可愛いね。見ていると和んでくるよ」
「まあ、そうだな。悪くねぇかな」
二人の立ち話は続く。小人の考察を踏まえ、どちらともなく笑みが零れた。まるで懐かしい旧友に出会ったかのように時間は過ぎていった。
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担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年10月06日
参加申し込みの期限
2017年10月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年10月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
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