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4月の☆ハッピーバースデー
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●4月1日 ―
十文字 若菜
のBirthday―
「誕生日おめでとう。えっと……旅行、行かへん? 日帰りで」
「えっ」
恋人の
浅沼 柳司
からの誘いに、
十文字 若菜
は絶句した。
部活の帰り道で柳司に呼び止められ、あまりに唐突な誘いに言葉を失ったのだ。
もちろん、良い意味で。
「えええええ!? 行く! 行きたい! 是非お願いします!」
「よかったー。一瞬ダメかとビビッたわ」
大喜びする若菜に、柳司は頬を綻ばせた。
「行先は、県外のステンドグラス美術館。知っとる? 場所は――」
柳司は美術館の名前と所在地を読み上げた。
若菜はステンドグラス職人を目指す身、もちろん知っている。
非常に有名な美術館で、以前から行きたいと思っていた所だった。
「すごく楽しみ。有難う、柳司君!」
「おう。よろしくな」
それからの数日、若菜の心はずっと浮き立っていた。
これまでも柳司とはデートを重ねてきたが、誕生日デートは初めてだ。
(柳司君、きっと前から準備してくれてたんだろうな)
若菜は、そんな柳司の心を愛おしく感じた。
明日は若菜の誕生日。
大好きな柳司と、素敵な1日を楽しむことにしよう。
そして当日。
電車を乗り継ぎ、バスに揺られて辿り着いた美術館は、海を見下ろす小高い丘の上にあった。
敷地に建てられた教会や礼拝堂の中からは、パイプオルガンの音が微かに聞こえてくる。
中世貴族の屋敷をイメージして作られた建物らしかった。
「すっごい……!」
大きいというのは、ただそれだけで人を圧倒する力がある。
若菜は窓に飾られた巨大なステンドグラスの神々しさに、しばし言葉を失った。
小さかった頃、両親に連れてこられた教会で見上げたステンドグラスの美しさ。
あの時の感激が、まざまざと蘇ってきた。
(すごい、すごい……! 本当にすごい!)
若菜は己の魂が震えるのを感じた。
ここに来てよかった。心底そう感じていた。
「ねえ柳司君。見て、あのビクトリアングラス!」
「……おう。デカイな」
「ねえ柳司君、あのステンドグラスを作ったのはね――」
「……うん。凄いな」
興奮気味の若菜の説明に、柳司はただ頷くのみ。
グラスの荘厳な美しさにうたれ、衝撃のあまり語彙が追いつかない。
柳司の視線は、自然と若菜へと向いた。
若菜は先ほどから、荘厳な輝きを見せるグラスに見入っている。
(ほんまに、嬉しそうやな。来て良かったわ)
きっと彼女にとっては、全てが貴重な体験なのだろう。
その表情だけで、誘った甲斐があったと柳司は思った。
一通り展示品を見て回った後、柳司は最後のイベントへと若菜を誘った。
「実はね若菜。ステンドグラス体験教室ってやってるらしいんやけど……」
「うんうん。楽しそう、行ってみたい!」
「よっしゃ。ほんなら、ランプの作成やっていきましょー!」
「有難う、柳司君! 一緒に頑張って作ろうね!」
ランプの製作工程は大まかに3段階に分かれている。
まず、チップと呼ばれるガラス片を組み合わせて模様を組む。
次に、チップに接着剤を着けて、ランプの台に張り付ける。
最後に、専門のスタッフが石膏を埋め込んで仕上げを行い、完成。
手順こそシンプルだが、チップの色や形組み合わせで無限の絵柄が描ける。
この世に一つしかない、たったひとつのランプが出来上がるのだ。
「ううむ、なかなか色合い難しいなぁ……」
「そうかな?」
「組み合わせとか、ジグソーパズルみたいやん」
「……ふふっ」
「あ! 手ぇ滑った!」
「大丈夫、きっといい味わいになるよ!」
隣の台で頭を抱える柳司を見て、若菜は微笑んだ。
美術作品には、その作者の全てが出る。
きっと柳司らしい、素敵なランプが出来るだろう。
自然と動く自分の手が頼もしかった。
魂の声に従い、グラスのイメージを型紙に落とし込んでゆく。
作るのは、淡い薄紅色の暖かな雰囲気のランプだ。
「やっぱり若菜は凄いなー。見とれるわ」
「そ……そうかな?」
柳司の賞賛に照れながら、若菜はそっと心の中で呟く。
(きっと柳司君と一緒に、ここに来たからだよ)
数々の美しいステンドグラスから得たインスピレーション。
そして何より、柳司と過ごす幸せなひととき。
その二つが、若菜の手を動かしているのだ。
若菜は時間を忘れて、制作に没頭した。
最高のランプが出来る。そう思えた。
夕刻。
寝子島へと戻ってきたふたりは、島のケーキ屋に立ち寄った。
チョコレートケーキと紅茶で過ごす、少し遅めの誕生祝いだ。
「ケーキ、予約しとこうか思うたんやけど。1ホールは多いと思うて……」
「ありがとう。このくらいが丁度いいよ」
柳司と過ごした時間を振り返りながら、若菜はケーキを口に運んだ。
一日中歩き通したというのに、不思議と空腹は感じない。
幸せで心が一杯だからかも、と若菜は思った。
「柳司君、ケーキ足りる?」
「うん。十分」
ふと若菜は、柳司の食が進んでいないことに気づいた。
普段の彼とは打って変わって、妙に口数も少ない。
さっきから静かな顔で、そっと若菜を見つめているようだ。
「どうしたの、柳司君?」
「うん? いや、その……」
柳司はしばし言葉を探し、やがてぽつりと呟いた。
「幸せやなー、思うて」
笑顔で見つめる柳司に、思わず若菜は赤面した。
「ふふっ。私も……柳司君と一緒ですごく幸せ」
照れを隠すように笑いながら、柳司と見つめ合う。
ふと若菜は、美術館で作ったランプの事を思い出した。
仕上がりには1週間ほどかかるらしい。
ランプが完成したら、最初に彼に見てもらおう。
そう思った。
「今日は本当に有難う。大好き」
「ありがとう。今日は誕生日、おめでとうな」
本当に幸せな誕生日だった、と若菜は思う。
きっと何十年先になっても、この日を絶対に忘れないだろう。
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担当ゲームマスター
坂本ピエロギ
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グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
NPC交流
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年10月02日
参加申し込みの期限
2017年10月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年10月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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