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4月の☆ハッピーバースデー
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●4月30日 ―
獅子島 市子
のBirthday―
四月三十日、夕刻。
星ヶ丘にあるホテルのロビーで、
獅子島 市子
は居心地の悪そうな顔をしていた。
「ほへー」
市子は星のように光り輝くシャンデリアに照らされ、所在なげに辺りを見回す。
一目で高価と分かるスーツやドレスを身にまとい、歓談する客たち。
流ちょうな異国の言語で、外国人と思しき客の応対を行うホテルマン。
放浪の生活を送る市子にとって、それはあまりにも日常とかけ離れた世界だった。
「市子さん。市子さんったら!」
「お?」
桃川 圭花
の声に、市子はふと我に返る。
市子をこんな所に呼び出した調本人だ。
「これから衣装室に行くわ。ついて来て」
「ほーん?」
一目で高価と分かる大理石のオブジェから目を離すと、市子は返事らしきものをした。
自分がここに呼ばれた理由が、まるで分らないといった表情だった。
「なんかあったっけ今日?」
「何言ってるの。市子さんの誕生日でしょ」
「ん? あたしの?」
市子は日にちを指折り数え、驚いた顔をする。
「おお。そういやそうだな」
「今日はそのお祝い。いつも行く場所じゃ勿体ないでしょ?」
だから、とびっきりのサプライズを用意したわ――
圭花はそう言って胸を張ると、優しく市子の手を取った。
「行きましょう、市子さん。魔法をかけてあげる」
クロークに荷物を預けると、二人は試着室でレンタルのドレスを受け取った。
(店員さん。『あれ』、お願いね)
圭花はホテルのスタッフに何やら耳打ちして、市子の着替えを手伝いはじめた。
「市子さん、サイズは合う?」
「んー、合う……なあ圭花、変じゃない?」
市子はくすぐったそうな顔で、パーティドレスの裾を指先でつまんでみせた。
モスグリーンの生地に被さった、純白のローズパターンレースが美しい。
フィッシュボーンに結った市子の黒髪に、よく映える衣装だった。
「綺麗よ、市子さん。ねえ、私はどう?」
「ん。圭花、すっげーキレイだなー。なんつーか、堂に入った感じ?」
市子の称賛に圭花が赤くなった。
圭花の出で立ちは、ワンピースドレスの上にボレロ。
オフホワイトを覆うような、暖かいパステルイエローの対比が美しい。
「準備は出来た? それじゃあ、行きましょう」
「お、おお。どこへ?」
「特別なところ、よ」
圭花は市子にそっと笑いかけた。
「今日は特別なディナーを予約してあるの」
衣装室を出て、エレベーターを降り、赤い絨毯を歩くこと数分。
レストランのドアに着くと、圭花が市子を手で制止した。
「市子さん、ちょっと待った!」
「ほい?」
「ここからはね、硬い靴でも大丈夫だと思うの。その辺のホテルとは違うんだからね」
そう言って市子が指を鳴らすと、スタッフが小さな覆いを持って現れた。
覆いを取った中には、透明なガラスの靴がまばゆく光っている。
「こちらになります。お改め下さい」
「あ、ご丁寧にどーも」
ボーイが恭しく差し出すガラスの靴を、市子はまじまじと見つめた。
「……?」
笑顔で市子を見守る圭花。
市子はそこでようやく、意味を悟る。
「……いいい!? あっ……ちょっ……コレ?」
「そこに掛けて。サイズは合うはずだから」
言われるがままに履き替えた靴の感触に、市子はおかしな声をあげる。
「冷たっ! てゆーかちょっと待った! 重いぞコレ!?」
「ガラス製だもの。大丈夫、すぐに慣れるわ」
圭花は市子にそっと手を差し伸べた。
「手は私が引いてあげる。来て」
ガラスの靴は、すぐ市子の足に馴染んだ。
普段履きのブーツより重いせいで、つい歩き方が女性的になってしまう。
(――ていうか、コレ……すっげー恥ずかしいんですけど)
市子は圭花にエスコートされながら、顔を紅く染めていた。
周囲の視線が自分と圭花に釘付けになるのが、はっきりと感じ取れたからだ。
堂々と胸を張って歩く圭花の背中が、やけに眩しかった。
「市子さん」
圭花は市子を振り返り、黙って微笑んだ。
――さあ、一緒に楽しんでいきましょう。
そんな圭花の声を、市子は確かに聞いた。
市子が手を引かれて辿り着いたのは、島の夜景が見渡せる個室だった。
ふたりの時間を過ごすのにはもってこいの、素敵な場所だ。
政治家や財界人の密談にも使われる場所らしいわよ、と圭花がこっそり教えてくれた。
「すっごいな~」
最上階から見下ろす街の灯りに、思わず嘆息する市子。
ふとその視線が、シーサイドタウンのモールの方角に向けられた。
(圭花と一緒に泳いだっけな。
あそこの空で
……)
次に市子はシーサイドタウンの一角に目を移す。
(
圭花の誕生日を祝った料理店
って……あの辺りかな)
久しぶりの再会を果たした圭花とのひと時を、市子はふと思い出す。
たった3ヶ月前の出来事だというのに、遥か遠い昔に感じられた。
「もうすぐ料理が来ると思うわ。座って話さない?」
「ん。そうしよう」
運ばれてきた料理は、シンプルながらも凝ったものばかりだった。
軽く胃袋をならす前菜とサラダ。体を温めるスープとパン。
ふたりの時間が優しく彩られていった。
「市子さん。靴の具合はどう?」
「すっげー馴染む。まるで体の一部みたい」
「ありがと、嬉しいわ」
金目鯛のポワレを口に運びながら、圭花はそっと微笑む。
色気のある仕草だと市子は感じた。
(なんか、ドキドキするな)
目の前の少女が自分の恋人である事実に、改めて胸が高鳴った。
運ばれてきたトマトのソルベのように、つい顔を赤くしてしまう。
「おー。なんか甘くていい。すっげーいい感じで柔らかい」
シャリアピンステーキに舌鼓を打つ市子に、圭花はそっと告げる。
「市子さん。今はまだ、その靴は買ってあげられないからレンタルだけど」
「うん……」
市子は、そっと先を促した。
「私、いつかガラスの靴を貴女にプレゼントするね。だから……」
市子の目をまっすぐに見つめて、圭花は言った。
「だから、ずっと私のこと夢中でいさせて」
それを聞いた市子の顔に、じわじわと笑顔が広がっていった。
まなじりの涙をそっと拭い、市子は恥ずかしそうに小さく肩を揺らす。
「……あ、あはは。そんときゃー圭花も履くんだぜ?」
「楽しみにしてるわ。泣くほど感激してくれて、私も嬉しい」
「ち、違げーって! ステーキの玉ネギが目に染みただけだって!」
「ふふっ。なら、そういう事にしといてあげる」
「ははは。お互い恥かかんよーに大事にしねーとね、足」
デザートを楽しみ、コーヒーで食事の名残を惜しんでいると、圭花は小さな包みを取り出した。
「はい、これ。
プレゼント
」
「こいつは……」
包みから出てきたのは、普段使い用のリュックだった。
チョコレート色が上品な、小ぶりの作り。
これがあれば、どこへでも行けそうだ。
「……好きだよ、市子さん。誕生日おめでとう」
「ありがとう、圭花。あたしも大好き」
市子は思った。
明日はあたしが圭花を連れ出そう。
いつか貰ったモカシン
と、このリュックと一緒に――
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あとがき
担当マスター:
坂本ピエロギ
ファンレターはマスターページから!
ピエロギです。
この度はバースデーシナリオにご参加頂き、ありがとうございました。
お祝いした方、お祝いされた方、ひとりで過ごされた方……
皆さんのキャラクターにとって、4月のバースデーはどんな日だったでしょうか。
ひとつ歳を重ねた、寝子島の主人公たち。
彼らの足跡の1ページを彩ることが出来たのなら、これに勝る喜びはありません。
皆様のキャラクターが、これからも楽しい日々を送れるよう、心からお祈りしております。
今一度、ご参加ありがとうございました。
(運営部より)
キャラクターの年齢加算とらっかみ!タイムの移行は、後日行われる予定です。
しばらくは4月下旬のドキドキ期間、部活コミュイベントをのんびりお楽しみください。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
坂本ピエロギ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
NPC交流
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年10月02日
参加申し込みの期限
2017年10月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年10月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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