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海神の島にて
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夕日の沈みきった島の空は、もう星が瞬きはじめ、月は東の空に姿を現した。星のいくつかは、流星となって白砂へぽとりぽとりと落ちていく。落ちた星を拾い上げると、熱が手の皮膚を通じて伝わってくる。樹は、降ってきた星の砂を払って、生来の勇敢さでそれを口に含んだ。中でころころと転がるそれは、やがて口内の熱で溶かされて、秘められていた甘美な本質を見せた。樹は目を見開いた。ここの星は食べられるとか、そんなことを船の中で聞いた気がするが、いまいち信じられなかったのだ。
「みんなー!!」
急いでこのことを伝えなければ。樹は海岸にいる人影のもとへ駆けた。
「天の光は全て星……だな」
「綺麗ですねー」
修と美咲紀が星を眺めていると、どたどたと樹が駆けてくる。話を聞いてみれば、星が食べられるという。その事実を伝えて回るようで、樹はそのまま走っていってしまった。元気なことだ、と言わんばかりに修は苦笑する。
「流星が燃え尽きずに食べられるという事は、この空間は異世界か異次元なんだな」
降ってきた星をその手に、もぐもぐと食べている修の隣で、えいやっ、美咲紀も星を捕まえてその口へ放り込んだ。キラキラと輝く流星は再び飛び上がった美咲紀の手にもう一度、すぽんと納まる。
「甘くてお空の味がするのです」
それをひと齧りして、美咲紀はにこにこと微笑した。
「海神さまはロマンティストなんですね~。何だかほほえましいのですよ。」
ほっこりとした表情の美咲紀に、修はくすっと笑みを零して、また空を見上げる。
「天に昇り飛ぶ手段が有れば星を取りにいけるかもな」
「そうですねえ。シュー君だったら、どれが欲しいですか?」
頭上に煌めく星空は、大小さまざまな光の粒で輝いている。ダイヤモンドやルビーの宝石箱のようなそれに対して、美咲紀は上げた手をなぞるように動かした。修はその中の一つを指差して言う。
「そうだな……、一番北の高いところに輝く星。あれを直接食べに行こうか」
「おおっシュー君もそういうこと、言うのですね!」
いつもの真面目一辺倒の修を知る美咲紀としては、この返答は正直、意外だったようで感嘆の声を漏らした。修は苦笑して、返す。
「俺だってロマンチックなことくらい、言うんだよ」
「それもそうですね」
美咲紀はそれにもまた笑みを返して、新たな空想を語った。
「流れ星の尾がふんわりわたあめで降ってくるってのはどうです? 下の上で淡く溶ける砂糖菓子は上品な甘さですよ」
「成程。流星の軌跡がわたあめになって……空のかけるベールのように降り注ぐ。いいかもしれないな」
二人はその様子をイメージして、幻想的な光景が現実にならぬものか、と目を閉じる。
「凄く特別な感じするですよー」
美咲紀は目を開け、そうはならないことに落胆しながら、その詫びのように降り注ぐ流星群に瞳を煌めかせた。
「はー、しあわせなのです」
美咲紀と修が星空を堪能しているその砂浜の隅、すっかり日の落ちた、月光と星明かりの降り注ぐ白砂の上に、透き通った白皙の少女の、細く、露わになった脚が乗った。
待ちに待った夜が、来た。月は早速水着に着替えて、砂浜の上を歩く。海は夜の闇をたっぷり吸いこんで月を待っている。ぴちゃり。屈んで、その水面に触れる。
――冷たい。気持ちがいい
そして、足の裏に感じる砂の感触が擽ったいと、笑う。運動はあまり得意じゃないし、身に纏っている水着は実用性よりも、ファッション性の高いものだ。リボンと造花がふんだんに使われていて華やかな印象を与えるその水着で、海豚のように泳いだら、きっと全てがぐちゃぐちゃになってしまうだろう。でも。月は沖に向かって歩いて行った。最初は踝までだった海水が、月が進むにつれて脹脛、膝、太腿へ浸食していく。否、水面が上がっているのではない、月が沈んでいるのだ。胸元まで浸かると、月の身体はふよふよと海面に漂った。以前の海の世界とは違い、ここでは呼吸が儘ならない。
月は沈んでいく自分を感じて……楽しい……怖い。矛盾に溢れた不思議な気持ちを抱えていた。
――このまま自分を沈めたらどうなるかな? 私はどんな気持ちを抱くのかな?
ふわり、波に揺蕩って沈みゆく身体が持ち上げられた。顔が地上の風に当てられる。そっと目を開けると、星空がよく見えた。月はそのまま、夜空に浮かぶ星を眺めながらぼんやりと考え事を進める。
どれほど時間が経っただろう。夜も更けても尚、星空は輝きを失わなかった。月の眺める星空の一つが、きらりと尾を引いて月の揺蕩う海の上に落ちてくる。月はなんとなく、それを手に取った。
――星が降ってきた?
掌の中で転がる星を見ていると、甘い匂いが月を刺激した。何の匂いだろうと、暫し転がしたままにしていると、匂いがより強くなる。手元の星が放つ香りだろうと気付くのに、そう時間はかからなかった。口に放り込むと、海水の塩気が舌をつくが、それを通り過ぎると優しい甘さが広がってくる。口の中で転がしているうちに、先程まで感じていた気持ちがすっと落ち着いてきた。変なことを考えたね、と月は浅瀬まで戻り始める。
「でもその気持ちも私の中で生まれたものだ、なら形にしないと」
砂浜にまた、その白い足を乗せた頃にはもう空は白み始めていた。小屋を目指しながら、アイデアを練っていると前に創り出したいきものたちを思い出す。
「彼らがいればすぐに形に出来るんだけどな……」
出てこないかな。期待を込めて海を見詰めても、返ってくるのは波の音だけだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
六原紀伊
前回シナリオ
海神の庭にて
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
動物・自然
定員
20人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年09月20日
参加申し込みの期限
2017年09月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年09月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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