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土掘り妖精の宝物 ~或いは、貴方の為の埋蔵品~
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土掘り妖精の噂を偶然耳にした
アケーチ・タッマーキ
は、鼻歌混じりに夜を行く。
遅い時間だが、スーツ姿のお陰もあってその存在は然程目立たない――ことはなかった!
「ふふ、妖精さんに会うために深夜のお散歩ですとは粋です」
なんて、自作の焼きプリンを携えたアケーチの足取りは楽しげに弾んでいる。
今にも即興のミュージカルでも始めそうなテンションの、月下を行く艶やかな美青年……うん、怪しい。
酔っ払いですら、アケーチをそそくさと避けて通る始末である。
だが、アケーチはそんなこと全く気にしない!
「あぁ、ぜひ働き者の妖精さんにお会いし、日頃の労を労わせていただきたいですね、ふふ……!」
胸元に手を押し当てて、アケーチはうっとりとして言葉を零す。
その頬には、見惚れるような淡い薔薇色が差していた。
一体、何をして土掘り妖精を労わるつもりなんだ、アケーチ。
やがてアケーチは、しんと静まり返った場所へと辿り着いた。
ここならば、土を掘り返しても差し支えないだろう。
ついでに通報される心配もない。重畳である。
アケーチはしゃがみ込むと、掘り返すつもりの土の傍へと焼きプリンを供えた。
そうして、噂に聞いた言葉を紡いでいく。
「妖精さん、妖精さん、宝物をお返しください。そして、私に貴方を癒させてください、ふふ……!」
結論、待てど暮らせど土掘り妖精はアケーチの前には現れなかった。
「残念ですね、お願いのアレンジが良くなかったでしょうか……」
ともあれ、気を取り直して、さくさくと土を掘り始めるアケーチ。
「宝物を返していただくと言えど……記憶のない私には何が出てきますかね、ふふ」
さくさく、さくさく。
そう時間の経たないうちに、アケーチの指先が、とん、と何かに触れる。
「おや、これは……?」
土の中から出てきたのは、一冊の交換日記だった。
今の今まで土に埋まっていたというのに、古びてこそいるが殆ど汚れてはいない。
アケーチは、その表紙をそっと撫でた。
「プライバシーの侵害になりましょうか、しかし中を見ないことには……」
暫しの逡巡の後、ぱらり、頁を捲る。
紫の瞳が、ふっと、ごく微かに見開かれた。
「これは……」
中に踊っていた文章を形作るのは、紛れもなくアケーチ自身の筆跡。
けれど過去の記憶を持たないアケーチには、それを書いた覚えは欠片もなかった。
頁を捲る、捲る。
間違えようもない自分の字が、事細かに、相手への愛を綴っている。
「お相手は……ふふ、随分とつれないですね」
交換日記の相手がしたためたらしい頁には、
『雨の日は湿気がつらい。以上』
といった具合の、素っ気ない返事が並んでいた。
読み進めれば進めるほど、相手に対する自身の愛の深さがありありと感じられる。
それは、そんな一冊だった。
全ての文章に目を通して、交換日記をぱたりと閉じて。
アケーチは、妖しくも麗しいかんばせに薄く笑みを乗せた。
「……何も思い出せないですのに。しかし、不思議と……」
「胸が、熱いですね、ふ、ふふ……!」
口元は、緩く弧を描いている。
しかし頬には、涙が一筋、つうと流れ落ちた。
自分の意思ではない何か――心の奥が、懐かしさに泣いている。そんなふうに感じた。
「困りましたね、はっはっは」
指で涙を拭って、交換日記を、壊れ物を扱うかのように大切に胸に抱える。
(――初めて、記憶がないことを辛いと感じました)
相手を思い出せないことが、酷く悔しいと。
そんなことを思えば、胸元の交換日記を握る手に、僅か、力が籠る。
消えない確かな感触が、アケーチの心を柔らかく撫でた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
巴めろ
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
神話・伝説
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年09月29日
参加申し込みの期限
2017年10月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年10月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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