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●蒼い幻想に包まれて ~キャットアイランド・夜~●
蒼月庭のライブ会場は、まるでバラの咲き誇る園を青い絵の具に濃淡を利かせて塗り替えたような、幻想的な空間が広がっていた。
深い蒼の世界に浮かぶ白い大きな月が淡く発光している。
ステージも広く、前方に音響などのオブジェクトが、片隅にグランドピアノが配置されている。
舞台裏では出演者たちがスタンバイし、スタッフたちもアバターの動きは殆どないものの、裏で忙しく作業しているようだ。
「5分前です!」
「ステータス、グリーンのまま推移。調子良いみたい」
裏方用のコミュニティ限定チャットで、スタッフや直樹の声が飛び交っている。
「今もう満員なので、落ちないように注意して下さいね」
女性スタッフに言われて、
アリーセ
はこくりと頷いた。
彼女も緊張しているのか、微かに睫毛が震える。
何せトップバッター、肩に圧し掛かる重圧が半端じゃない。
それでも。
持ち前の意志の強さ、時に欠点にもなるプライドの高さが彼女を支える。
一番最初の歌は、幕が上がってすぐ。
進行役のアナウンスもなく始まる段取りだった。
(このライブの雰囲気は、私で決まるんだわ)
バックで生演奏のスタンバイをしている吉祥天たちを背に、黒のゴシックな衣装に身を包んだアリーセは舞台の中央に立つ。
(これが私の舞台。私が自分で作り上げる、最初の舞台)
胸には幾許かの不安が残る。
(でもこれが、今の私の精一杯。やり残した事は無いって思える。……だからアリーセ、震えるのは止めて)
セッティングしたマイクスタンドに、微かに痺れるような手を添えた。
その左手の甲には、現実では存在している七芒星を囲むヤドリギの刺青はなかった。
幸運をもたらす印はないけれど。
(……ママもきっと、見守ってくれる)
心を決めた瞳が、ゆっくり上がっていく幕を映した。
アバターたちのひしめく会場は、開演前の賑やかさとは打って変わって、まるで皆固唾を飲んで見守っているような静けさに包まれた。
幕が上がり始めたのに合わせて、流れ始めていた静かなイントロ。
吉祥天が弾き出すギターの旋律が、何処か切ない。
リズムを刻むドラムと、ベースの音色が追い掛けてきて、背後に流れていたシンセストリングスが次第に強く、壮大に会場を包み込んでいった。
……かと思うと、全ての音が途切れた。
遠ざかる 温もり 伸ばした手 届かない
アリーセの透明な、けれど苦しげな歌声が響き始める。
残された 希望を 悲しみが 貫く
伴奏がゆっくりと、アリーセの歌に追いついていく。
そして、彼女の表情と声が和らぎ、懐かしげなものに変わっていった。
気がつけば 一緒だった 当たり前のように 隣に
丸くなって 欠伸する 白と黒の君が 隣に
頭上の月から、一条の光がステージに差し込む。
観客たちは蒼の世界で輝く歌姫を、耳を傾けじっと見詰めていた。
残された 思い出は 特別じゃない 当たり前の日々
今もまだ 感じられる 君がくれた 温もりの影
歌は次第に力強く、何かを切望するような感情が込められていく。
影を探す もう一度 影を辿る 手を伸ばして
影を掴む もう二度と 影を抱く 逃さぬよう
マイクスタンドを離れた腕が、歌声と共に伸びやかに表現を広げて……。
腕の中 影薄れ 残るのは 白い石
君の最後の 贈り物
白い石 覗き込み ゆっくりと 思いだす
君の沢山の 贈り物
解放された心、感謝の気持ちの篭った歌詞を、ひとつひとつ丁寧に歌い上げていく。
そのカタルシスに、思わず溜息を漏らす者もいるようだった。
柔らかな光の中、宝石のように煌くパーティクルがあちこちで弾けて、まるで会場全体に祝福が降り注いでいるようにも錯覚する。
魂を込めたメロディアスなバラードの、最後の一音が余韻を残して消えた後。
歓声のジェスチャーと共に、ボイスでもメッセージでも、盛大な声と拍手が押し寄せた。
「すごい……」
「言葉が出てこないよ」
ボイスチャットで話しているアバターの中には、涙声な人もいるようだ。
「はぁーい、新進気鋭の歌姫のスゴ歌で会場も一気に温まったところで、どんどんいくよー!」
ベース担当だった皇翔が、そのまま前に出てきた。
「お疲れ様! すんごい良い歌だったよ」
バトンタッチしてすれ違う瞬間、コミュニティチャットで労われ、アリーセはぺこりと頭を下げた。
なんだか、胸がいっぱいだった。
多くの人に自分の歌を届ける事が出来た。
声援を聞くに、アリーセの歌声に胸を震わせ、感動した人も少なくないだろう。
鳴り止まない拍手が、皇翔の音頭で手拍子に変わっていく。
一曲目は彼お得意の声芸の入ったノリの良い歌のようで、アリーセの歌で勢いを持った観衆は更に明るいムードへと変遷していった。
後に控えていたのは『Seiren』こと
渚
。
「ちゃんと来てくれて良かったよ」
自分の正体がバレないようにと、ライブの時間ギリギリにやって来た渚に、スタッフは安堵の溜息交じりに言った。
「ご心配をお掛けして、ごめんなさい」
渚は普段の大人しく人見知りする性格からは想像もつかないくらい、落ち着いていた。
今回も長い黒髪をポニーテールにし、セクシー系の衣装に身を包んでいる。
あの瓶底眼鏡からは想像もつかない美少女っぷりと、出るところは出て引っ込むところは引っ込んでいるプロポーションは魅惑的だ。
「でも、あの人でしょ? Silhouetteの新曲歌おうとしてたの」
「歌が上手いのは知ってるけど……どういうつもりなんだろうね」
スタッフの中には、困惑している様子の者もいるようだけれど。
前の出演者がつつがなくアンコールまで終え、渚がSeirenとしてステージに上がれば吹き飛んだ。
以前のライブで反応の良かった三曲を全身全霊を込めて歌い上げていく。
集中し、深く強く感情を込めて歌えば、彼女のろっこんがそれに答えて発動する。
【共心スル歌声】によって聴く人の心に浮かんだ感情は、曲の内容と渚の込めた感情に共鳴した。
ただ、他の参加者もいる事を考えて『全身全霊』を込めつつも、ある意味『程々で止めておく』という矛盾する加減は容易にコントロール出来るものではない。
それがどんな実を結んだか表面上は判別し難く、渚の歌は概ね良い反応で見られてはいるようだ。
夏に向けて弾けるような明るい三曲目を披露した後、ステージを後にする彼女の背に盛大なアンコールが降り注ぐ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
羽月ゆきな
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年06月04日
参加申し込みの期限
2013年06月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年06月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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