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アンコールを受け舞台中央にSeirenが戻ってくると、声と文字の歓声が更に盛り上がった、が。
「あれ? 正雪さん?」
「どういう事?」
燕尾服姿の正雪が、舞台袖からピアノのオブジェクトまで歩いて行くのを見た観客たちが声を上げる。
正雪は一礼してピアノのチェストに掛け、静かに曲のイントロを弾き始める。
生演奏を流しているようだ。
「これって……!?」
「なんで『Le etoile』?」
会場がどよめきに包まれた。
「良い音だな」
「正雪さんは会社勤めしながら、アマチュアでやってる人なんだよ」
観客の戸惑いを他所に、舞台裏ではプライベート設定にして誉や直樹が話していた。
「あ、円ちゃん。歌が始まったら次のパーティクル出してね。次はE-1っていうやつだっけ」
「進行表だとそれで合ってるね。任せてよ」
円が強く頷く。
ライブの手伝いを申し出た二人は、こうして演出の一部を担っていた。
直樹は直樹で、手にしたタブレットで何か数値などの推移を見詰めている。
サーバーの状況などを逐一チェックしているのだろう。
(直樹くんは自分を出せる場面なら、本当に凄い)
真剣な彼の横顔を眺めながら、円は口許を緩める。
のめりこむ部分に、尊敬も感じる。
でも……何処かで、ふとした切欠で、それが簡単に崩れてしまうのではないかと心配もしていた。
それに。
「結局、僕たちがここに入れる事、まだ何も分からないね」
「うん……」
直樹の呟きは、円の懸念しているところでもあった。
一体何が、誰が、そうさせているのか。
彼は更に呟く。
「このネットワークの中でも、もれいびの力を必要としている誰かがいるのかな?」
円への問いなのか、自分への問いなのか。
そうしている間にも長く取られたイントロが過ぎ、渚が大きく息を吸った。
ねえ 教えて 君の願いを
ねえ 聞かせて 瞼閉じる前に
(素敵な歌声……)
(胸に染み渡っていくみたいだ)
(でも、やっぱりこの歌は浮雲さんの声が良いな)
(なんか、自分の夢を聞いて欲しくなってきたな……)
歌自体はどうしても本家と比べられてしまうけれど、多くの観客はうっとりと聞き入っていた。
次第に渚のろっこんの力の影響を受け、彼らはそれぞれの夢や願いを胸に湧き上がらせ始めている。
この願いが 果ての月に届く頃
幼い君の 希望乗せた
緑の星がきっと ソラにまたたく
しかし、サビを歌い上げている時、妙な事が起きた。
「……ん?」
「どうしたの?」
ディスプレイの向こうで首を傾げているらしい直樹に、円は怪訝な顔をする。
「なんか急に減ってるんだよね、お客さんが」
中座して切り上げるには中途半端なところだし、何があったのだろうか。
けれど何割か抜けた観客の分、エリアのステータスを見て「本会場が空いたぞ!」と雪崩れ込んでくるアバターもいる為、すぐに満員になってしまう。
そんな謎の状況が、数分のうちに繰り返された後。
「あれ?」
「今度はどうした?」
曲に耳を傾けていた誉も、流石に口を開く。
「今度は急に土地のレンタルが増えて……」
「あら……?」
商品が売れるポップアップが立て続けに現れ、
瑠歌
は目を瞬かせた。
かと思うと、今度はメールが届いたお知らせがピロピロと出てくる。
「この調子ですと、もう少しで満室になってしまいそうですね」
彼女のマンションの部屋を借りたいというアバターたちの対応をしていると、中には違う用件のアバターもやって来た。
『すいません、私、seaさんの家具の大ファンなんです。今なら勇気を出せると思って……
お願いします! どうか弟子にして貰えませんか!』
「え?」
この時間帯からしばらく、やたらと商品が売れたり、瑠歌のようにセンスの良いデザインのオブジェクトを扱うアバターに教えを請いに来る人々が現れた。
みんな、何処かしらで渚の歌った『Le etoile』を耳にした人たちだった。
夢や願いを叶えたい、誰かに話したり形にしたい――歌に込められた想いに突き動かされた人々が、Cat Islandの中でそれを果たそうと行動した結果のようだ。
「凄い! 素敵だったわ!」
舞台裏に戻ってきた渚を迎えたのは、無邪気に喜ぶ浮雲だった。
歌っている時は彼女たちのお株を奪う勢いだった渚も、流石に気がそがれてしまう。
「浮ちゃんってこういう人だからね。張り合っても仕方ないと思うよ」
後ろを歩いていた正雪が、苦笑気味に呟いて渚を追い越して行った。
「お次は今日ユニットを組んだばっかり、生まれたてのガールズ・ロックバンド!
名前は……まだない!!」
自分の出番を終えた皇翔が、イントロに合わせてMCを送る。
「でも実力は折り紙付きだよ、聴いてみれば分かるって!」
と振られた先のステージには、吉祥天とsakiの姿があった。
sakiもスタッフが好意でくれた和ゴス衣装とステップの動作で、それらしくはなっている。
ベースを抱えた皇翔のアバターが、吉祥天の反対側の位置に退がるとタイミングよくsakiが歌い出す。
曲目は、一昔前にヒットした女性ボーカルのバンドのナンバーだ。
キレの良い
黒子
のギターに乗せた歌声に、観客たちも驚いた。
『今日のメンバーすごいな』
思わずそう打ち込んでしまう観客に、隣のアバターも同意を示す。
有望なバンドの初舞台を目の当たりにしていると思うと、これから何か楽しい事が起こるんじゃないかという予感のような、胸躍る気分になった。
(ん?)
その青年は、ホールの片隅にいる白い少女に気付く。
前にいる女性アバターに倣うように、彼女がぴょんぴょんと跳ねると、パーカーのうさ耳も元気に宙を舞う。
――Cat Islandのワールド内で、白いウサギみたいな服装の女の子を見掛けると、幸運を分けて貰えるらしいんだよ。
いつだったかフレンドから聞いた噂が脳裏に浮かんだものの、ステージの盛り上がりに彼は意識を奪われていった。
(よかった、見に来られて。最初入れんで焦ったのー)
白いウサギこと
都
、実はぶらぶら会場にやって来たら満員で入れなかった。
仕方ないので予備の会場で聴いていたのだけれど、渚の歌に衝き動かされて外に出た人たちのお陰で、本会場に入れたのだったりする。
ウサ耳を躍らせながら、都は音とリズム、会場の興奮に身を委ねた。
大きな声援の中準備した歌を全てを弾き終え、舞台からはけようとしていた吉祥天にプライベート設定のボイスが届く。
音符マークの横にある名前は、皇翔だ。
「吉祥さんたち、Cat Island内で僕とユニット組まない?」
「……マジ?」
「本業とかの活動もあるから、こっちは頻繁には出来ないかも知れないんだけどね。こういう活動も面白いし、良かったらみんなの都合がつく時にどうかなって」
まさか本業ベーシストからお誘いが来るとは。
「私、ここのステージに立って、思いっきり歌えるなんて思ってもみなかった。みんな、吉祥天さんのお陰よ」
「そりゃ、こちらこそだ」
舞台から降り、感謝と感激を露にするsakiと自分のアバターを眺めながら、黒子の頬も思わず緩む。
「ここにはなかなか来られないと思うけど……また、一緒にバンドやってくれる?」
「ああ、当たり前だ!」
力強い肯定に、sakiは嬉しそうに笑った。
「そういや、テストとか言ってたけど……寝子高行ってるのか?」
「うん、3年6組の
日暮(ひぐらし)
よ」
「隣のクラスじゃん」
「えっ!」
「俺は7組の吉祥寺だ。なんだ、それなら学校でも会えるな」
「そうだったんだ……なんか、嬉しいな」
これも意外な幸運だろうか?
二人は後に続く出演者たちの曲を聴く間、幾つか言葉を交わした。
『また、学校で』
そんな約束もしながら。
前半最後のプログラム、『オルフェ』の指から紡がれるピアノの音色が蒼い空間を満たし始めた。
指先ひとつひとつに込められた感情は、そのままノクターンのゆったりと流れるような旋律に変わり、それを耳にする人々の胸にも舞い降りていく。
聞き惚れている会場は静かだけれど、観客たちの熱気が肌に感じられる。
(ここでは空気に熱なんて感じないのに、不思議な感覚だ……)
仮想空間の中に身体ごと入れてしまう事も、目の前のピアノが本物のように応えている事も。
不思議な事ばかりだけれど、今はただ、想いを込めた旋律を、聴いただけで情景が浮かぶようにと奏で、流麗な旋律を紡いでいく。
ピアノの前でだけは素直になれる。
この限られた時間が、永遠に続くかのように。
深雪
は鍵盤の上に指を走らせた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
羽月ゆきな
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年06月04日
参加申し込みの期限
2013年06月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年06月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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