怪人セブンの正義｜リアクション

怪人セブンの正義

【22】

　事件のほとぼりが冷めた数日後。
　ネットには再び怪人セブンを名乗る人物からの書き込みが更新されていた。
　だが、テロリスト事件とも何の関連性もなかったせいか、この書き込みはさほど注目を浴びずにスルーされていった。
　その全文は、以下のようなものである。

　親愛なるもれいび諸君へ。
　
　数日前の寝子電スタジアムでの活躍、素晴らしかったよ。
　僕もあの場にいたのだけれども、イレギュラー続きで傍観せざるを得なかったんだ。
　あの絶望的な状況を、見事にひっくり返したその君たちの手腕といったら！
　それでこそ、裁き甲斐があるってもんだよね、【傲慢】諸君？

　自分の命を顧みない傲慢さ。
　自らを守るために、他人を蹴散らすのも厭わない傲慢さ。
　盲目的に己の信条を貫く傲慢さ。
　そして、他人へ教えを押し付ける傲慢さ。

　いやぁ、イレギュラーさえなければ裁き放題だったね！
　傑作過ぎて、今でも笑いが止まらないよ！！
　
　……とはいうものの。
　君たちも薄々気が付いているんじゃないかな？
　この力が、如何に脆くて、如何に不便で、如何に人知をはるかに超えた代物だってことを。
　僕たちはやはり、この力を捨て去る日を覚悟するべきだ。
　捨てられるなら、今すぐ捨てるべきだ。
　そうでなければ、真の平和、真のフツウは実現できない。
　僕はあの事件で一層それを強く実感したよ。

　けれども、もしかしたら、って思うんだ。
　僕のやっていることは、あのテロリストたちと変わらないのかもって。
　人のふり見て我がふり直せとはよく言ったもので、正義を口実に暴れまわっていると思われているのだろうか？
　僕は決してそんなつもりではないんだけれど、これを読んだ君らがそう感じているのなら、僕は非常に悲しい。
　僕の正義は、間違っているのだろうか？

　近いうち、僕はまた姿を現す。
　その時に、ちゃんとはっきりさせよう。

『何が嘘で、何が本当なのか？』

　君たちなら、僕の挑戦状を受け取ってくれると信じてるよ。
　それでは、次回も縁があったら、よろしく頼むよ。

　怪人セブン　こと　七男より

＜了＞

このページにイラストを設定する

あとがき

担当マスター：焼きスルメ
ファンレターはマスターページから！

【達成度：大成功】⇒主な要因：ヒーラー系ろっこんの充実、徹底した情報管制、戦闘方法、地下組の無血勝利

＜内訳＞
情報伝達⇒制限の多い中、よくぞあそこまでネットワークを構築できたことに感服いたします。ただ、ちょっと詰めが甘かったかも？
人質対応⇒おおむね良好。上々です。
叢雲への対応⇒もう勘弁してください（土下座）。団員たちは攻撃面でボコられ、最後はリーダーの心までポッキリ折るとか、マジおにちく。
七男への対応⇒完封でした……（白目）。七男が悔し紛れに『イレギュラー』と言いたくなるほど先手を打たれて、殺人鬼涙目だよ！

【負傷者一覧】
　双葉仄
　屍骸
※なお、ろっこんによる治療を受けているため、いずれもそこまで重症までには至っていません。

【マスターより】
お疲れ様でした、乾物こと焼きスルメです。

……おっかしいなぁ？　こんなはずじゃなかったんだけどなぁ？
最悪級の絶望を全速力で内角高め危険球で投げ込んだら、見事に打ち返されて希望溢れる逆転サヨナラホームランを打たれてしまいました。
それほど、皆様のアクションの力の入りようが素晴らしかったです。
乾物、白旗上げて降参です。
お見事でした（土下座）

アクション次第というか時の運というか。
まさか罠区画設定で入ったらフルボッコ必死の地下区画が、ヌルゲーと化してしまった事実に、乾物自体が驚いています。
まさに想定外の連続のリアクションとなりました。

最後に、執筆が遅くなって申し訳ありません！
ギリギリまで皆様のアクションと乾物は死闘を繰り広げ、焼きスルメがのしいかにクラスチェンジするんじゃないかと思うほどボッコボコにされました。
……つ、次はこうはいかないんだからねっ！？

称号などは個別コメントに控えております。
それでは、またお会いしましょう。
乾物こと、焼きスルメでした。

↑ページトップに戻る