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妖怪トレペちぎりの謎
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廊下の先で、トイレの照明がぱちりとついた。床に四角い光が落ちる。男子トイレだが――気になるものは気になるのだから仕方ない。思い切って近づいてみる。
「誰かいるの?」
カメラを片手に、校舎一階の見回りをしていた
晴海 飛鳥
は声をかける。
「はーい。俺がいますねぇ」
中から帰ってきたのんきな
真辺 伸幸
の声に、拍子抜けしながら飛鳥は続けた。
「僕は2年の
晴海 飛鳥
。ごめん、ここ開けていい? ひょっとして妖怪がいたの?」
「ぬん……いたって言うかねぇ。電気つけたら消えちゃってたんだねえ」
それを聞いた飛鳥は息を呑む。すぐさま強い口調で伸幸に言った。
「ねえ! 今すぐ電気消して!」
返事が遅いのに業を煮やして、飛鳥は男子トイレのドアを開け、照明のスイッチをオフにした。うんわぁ、という間の抜けた伸幸の声の後ろ、トイレの天窓のあたりから、何かが落ちてこちらに向かってくる。
「な、何!?」
とっさに飛鳥は闇に向けてシャッターを切る。フラッシュに照らされて黒い小さなものが浮かび上がった。また一つ、何かが苦しむ声。飛鳥の足元を抜けて、二階へ続く階段を上ろうとするのがわかった。が、ばしゃりと水風船のぶつかるような音がしたきり、音と動きが感じられなくなる。何者かは階段の一番下にうずくまっているようだった。決定的瞬間を求め、飛鳥が再びカメラを掲げる。フラッシュが場を一瞬明るくするが、そこには床を濡らす水以外もう何も残されていなかった。辺りを見回す飛鳥の耳には、かろうじて逃れた妖怪の、遠く足を引きずるようなぴたぴたという音だけが聞こえた。飛鳥は声を限りに叫ぶ。
「誰か! 妖怪が出た!」
声を聞きつけ、用務員室の扉がばたんと開く。用務員の
長南 武治
と共に泊り込みを覚悟していた
八神 修
だった。思った以上に大事となった妖怪騒ぎに沸き立つ生徒たちが心配だという『チョーさん』の負担を減らすため、八神は彼と一緒に事件の監督役となりたいと願ったのだ。勝手に学校に泊り込みなど、もちろん教師陣に知れればお目玉は免れないが、これが彼自身が考えたベストな策だった。今までになく多くの生徒が、情報を集め、それぞれの決意を持って行動し、図ったかのように一斉に動き出したこの日、自分が何をすべきなのかを修は考えた。一緒に飛び出そうとする武治を制止し、すぐさまねこったーにアクセスする。
『トレペちぎりが出没! 全員注意しろ!』
奴が出た場所といえば、トイレに決まっている。修は最寄の北校舎一階男子トイレに足を踏み入れた。上履きがぱしゃりと水音を立てる。
「やはりここに出たのか……!」
だが、足元には賊の姿はない。代わりに目に入ったのは、赤い文字もおどろおどろしく『紙くれ』と書かれた新聞紙だった。
「これは、ひょっとして……うわっ!?」
右足が、まるで瞬間接着剤で固定されたかのように動かない。それに気づいた直後、左足もまた自由を奪われていることに気づいた。修は思い出す。紙くれは、紙を持っている人間を金縛りにするのだと書かれていたことを。修の制服のポケットには、いつも清潔なハンカチとポケットティッシュが入っている。尻ポケットのティッシュを投げ捨てようと身をよじった拍子に、よろめいて地面についた左手も封じられてしまった。
「ぐっ、こ、こんなことしてる場合じゃ……! 誰か!」
助けを求めて声を上げる。だが、修の叫びに呼応して現れたのは予想外の人物だった。扉がどばんと跳ね返るほどの勢いで開かれ、南校舎にいたはずの
後木 真央
が男子トイレに駆け込む。鍵を外して確保しておいた侵入ルートが生きたようだ。
「トレペちぎり! 紙のないところに出るとはいい度胸なのだー!」
「や、やめろ! だめだ、入ってくるな!」
「男子トイレだって真央ちゃん怯まないのだ!」
修の制止の声も空しく、真央は室内に飛び込んでくる。当然の結果として、真央の両足も強力な粘着力を持ち始めた水によって絡め取られてしまった。
「な、何なのだこれ!? 助けてほしいのだあ!」
「だから入ってくるなと言っただろう! これは昼に投稿のあった妖怪紙くれに違いないぞ!」
暗がりの中、両足の自由を奪われてもがく二人を戸の隙間からこっそりと眺め、エレノア・エインズワースは最高の愉悦を味わっていた。
「事件の情報収集塔として最大の貢献をした優等生君と、大作戦実行班の元気少女、空しく我がろっこん『ネヴァー・パーツ・ラヴァーズ』の前に屈する……。ふふふ、なんて皮肉なのかしら。事件解決に奔走した二人が、こんな最後を迎えてしまうなんて。ああ、今どんな気持ちでいるのでしょう」
修と真央は足を引き抜こうと必死にもがいている。満足いくまでその姿を盗み見たエレノアは、女子トイレの道具置き場に戻って帰り支度を始めた。自分のシナリオは満足いく形で完結したのだ。もはや妖怪の正体などには興味はない。
「数分すれば拘束力は失われます。そのあとで、彼らには見事事件を解決してほしいものですね」
男子トイレから聞こえる叫びに、血相を変えて用務員がやってくる。エレノアは彼らの結末を見届けることなく、静かに校舎を出て行った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
清水るね
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
コメディ
定員
30人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年06月13日
参加申し込みの期限
2013年06月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年06月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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