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北校舎の一階にある美術室は画廊のようだった。油絵や水彩画が分け隔てなく飾られていた。人物画もあれば風景画もある。重く沈んだ色彩の油絵の側に原色で描かれた現代アートが肩を並べる。
そのような空間の奥に
三宅 葉月
がいた。窓辺のイスに座ってスケッチブックに絵を描く。身体の横にあるテーブルは時に肘掛けとなった。
ドアの開く音がした。葉月は目立った動きを見せない。手を動かし、翡翠色の瞳を窓外に向ける。
彷徨って行き着いたという風に
三条 神無
が歩いてきた。
「美術部の方、ですか?」
「そうよ」
葉月はスケッチブックを閉じた。問い掛けるような目で神無を見詰める。
「黒猫の絵を、見ました。校舎の一部が、壊れる絵も。先輩が描かれたもの、ですか?」
「私ではないわ」
「そう、ですか」
少し表情が陰る。
「絵に興味があるのなら教えてあげるわ」
突然の葉月の提案に即答できなかった。迷うような目で小さく、はい、と答えた。
「そこに座って」
手前のイスに座らせる。テーブルには絵具や色鉛筆、諸々の画材が置かれていた。白いカンバスは葉書であった。数十枚くらいの厚みが見て取れる。
「体験入部にきたんやけど、誰かいてますかー」
四野辺 蘭月
がツインテールのリボンを弾ませて入ってきた。テーブルにいた二人を見つけると、手揉みをしながら歩み寄る。
「どうも、四野辺蘭月って言います。二年なんやけど、参加してもええかな?」
「いいわよ。今から葉書に絵を描くところよ」
「ほな、参加させて貰います。横、ええかな」
「はい、どうぞ」
神無はイスごと、少し離れた。二人はゆったりとした状態で横に並ぶ。
蘭月はテーブルの上に目をやる。
「こんなん聞くのもなんですけど、部活動でお金は掛かります?」
「部費があるから、ほとんど掛からないわね。個人的に絵を描くのであれば、それなりよ」
葉月の話を聞いた蘭月は、そうですかー、と全身を柔らかくして言った。
「生活費のためにバイトとかしてるんで、ほんまに助かりますわ」
「そろそろ始めるわね。あなた達はどの道具で葉書に絵を描きたい?」
翡翠色の目が神無に向かう。
「私は絵具で」
「あたしは、そうやねぇ。絵具と色鉛筆のいいとこ取りなんて、どうですかね」
「面白いわね」
二人は被写体を決めて小さな葉書に絵を描く。講師役として葉月は見ていた。
「下書きは薄く描いた方がいいわ」
「はい、わかりました」
「そうみたいやね」
二人は横目で互いの絵を見る。似たようなところに目がいって、どちらも苦笑いを浮かべた。
短い声が上がった。
蘭月は顔を横に向ける。
「どうしたんや?」
「……線が横に出て」
「あー、ほんまやな。思いっ切り出とるわ」
葉月はゆっくりと立ち上がった。ポケットティッシュから一枚を抜き取る。手の中で軽く丸めると先端を綺麗な水で濡らした。
「少しなら取れるわ」
神無の横に付けた。葉書の食み出た線に濡れた先端を押し当てる。少しずつずらして色を溶かして吸い取った。
「薄くなったわ」
「ありがとうございます」
「まだ気になるのなら、背景の色として誤魔化せばいいわ」
葉月は隣を見た。
「もう少し立体感が欲しいわね」
「言われればそうかも。陰影を考えてなかったですわ」
えへへ、と蘭月は笑った。葉月は白くて艶やかな人差し指を伸ばし、絵の輪郭に合わせて動かした。
「ここに影を入れてみて。太陽を想定して描けば自然な影を入れられるようになるわ」
「試してみますわ。どうもです」
葉月は自分の席に戻っていく。イスに座ると葉書を一枚、手元に引き寄せた。絵筆を手に取り、さらさらと流れるような動きで描いていく。合間に色を重ねる。背景はわざと滲ませた。輪郭を際立たせる為に同色の色鉛筆でなぞった。
完成した絵は二人の間に置いた。
「見本よ」
葉月はスケッチブックを開いた。横を向いて描き掛けの絵に取り掛かる。
二人は驚いたような表情で見本の葉書を見詰めていた。
神無が横に目をやる。
「これ、どう思い、ます?」
「どうも何も凄いやん。描かれてる二人はあたし達やで」
葉書の絵の背景は薄暗い。降り注ぐような縦の線が木の幹のようで深い森を思わせる。木々の切れ間から真っ直ぐな光が射し込み、そこには大きな切り株があった。二人の少女が肩を寄せ合って絵を描いている。長い髪とツインテールが特徴を表していた。
蘭月は見本に顔を近づけた。
「この絵なんやけど、よく見てみ。絵具と色鉛筆の両方で描かれてるで」
「……本当、です」
絵の中の二人のように肩を寄せ合って見詰める。揃って顔を上げた。葉月は誰もいない草原で一人、スケッチをしている風情で手を動かしていた。
二人は自作の絵に集中した。時に見本をみて自分なりの解釈で描き進めた。
「出来ました」
「あたしもや」
二人の声に葉月は振り返る。葉書の絵を見て微かに口元を緩めた。
「個性が絵に出ているわ」
隣り合った二人は目を合わせる。頷いた神無が切り出した。
「この葉書は貰えるの、でしょうか」
「そのつもりよ。絵葉書として使ってもいいし、写真立てに入れて飾ってもいいわね」
「あたしはバイト先に飾ろうかな」
蘭月は完成した葉書を両手で掲げた。
そこに
鷹取 洋二
が入ってきた。
羽生 碧南
が後に続く。
「このイラストをより洗練させるにはもう少し主線に力を注いだ方がいい。僕が見本を描く。そこから学んで貰いたい」
「わかりました」
大きな身体を小さくして
羽生 碧南
が言った。二人は別のテーブルに陣取り、個別授業が始まった。
蘭月は後ろを見遣り、また向き直る。
「あれは何なんです?」
「何かしらね」
葉月の微笑に二人も笑った。
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担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ★(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
85人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年08月13日
参加申し込みの期限
2017年08月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年08月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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