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白晒に白褌姿で
後木 真央
は陸上部の部室に駆け込んだ。
「ピンチなのだ~。大遅刻なのだ~」
新聞部の小道具は専用のロッカーに纏めて押し込んだ。奥に突っ込まれた部のTシャツと短パンを重ねて着た。更に下に置いてあった特製ロードマップの束を掴んだ。
「急ぐのだ!」
前傾姿勢で飛び出し、グラウンドに素っ飛んでいく。待ち侘びたかのように
宇佐見 望月
が跳び上がって手を振った。別の手にはチラシを持っていた。
「こ、これ、真央ちゃんの、お、お、お願い、しまひゅ」
「信じてくれてありがとなのだ! 真央ちゃんの底力を見せるのだ!」
望月から半ば強奪するようにチラシを受け取ると、辺りを走り回ってチラシを配った。
「陸上部なのだ! チラシなのだ! もってけ泥棒なのだ~!」
土煙を上げながら叫ぶ。目が血走って受け取らざるを得ない迫力で辺りを駆け回った。
その結果、十分という驚異的な時間でチラシを配り終えた。
志波 拓郎
と
冴木 竜司
が行うストレッチに間に合った。一人だけ大雨に降られた姿で首を回す。
「目も回るのだ~」
竜司は生徒達の様子を見て回る。
「筋肉をほぐすようにしっかりな」
「わかりました」
男子は指摘された部分を重点にストレッチを行なった。
拓郎は手本を見せながら要点を伝える。
「…筋を痛めないように、もう少し引っ張る感じで…そう、無理に力は入れなくて、いいから…痛めたら、大変だし」
入念なストレッチが終わった。個々の部員による本格的な体験入部が始まった。
グラウンドの外周に当たるところに竜司はいた。数人の生徒達が指示を待っている。
「俺は長距離の担当だ! 最初に校庭を十周して貰う!」
泣き事に近い反応に竜司は拳を固める。
「陸上は一に体力! 二に気力だ! 地道な走り込みが後々の成果に繋がっていくんだぜ! よーく覚えておけよ! 試験には出ねーけどな!」
軽い笑いで場を和ませた。竜司はストップウォッチを取り出す。
「ラップとタイムを計るから、頑張って走れよ。俺が才能を見てやるぜ!」
「お願いします!」
「頑張ります!」
熱意が伝染したかのように大きな声が返ってきた。
「じゃあ、始めるぜ!」
竜司の声に従って生徒達が一線に並ぶ。号令と共に綺麗に揃って飛び出した。
「あんまり最初から飛ばすなよ。すぐバテるぞ」
最初の二周は多少の牽制はあるものの、纏まった集団で走った。
先頭が四周目に入った。力の差が目に見えるようになる。
「立て直すんだ! 自分のペースを思い出して刻むように走れ!」
竜司の言葉に一人の男子は視線で答えた。
八周目、ここまでの最速ラップを女子が叩き出した。
「良いタイムじゃん! 君、才能あるぜ!」
女子は片手を挙げて笑った。白い八重歯が眩しく目に映る。
十周の最後は短距離走となった。男子と女子の二強が極端な前傾姿勢でゴールラインに突っ込んだ。
「おめでとう、君の勝ちだ!」
竜司は肩で息をする男子の健闘を褒めた。
最速ラップの女子は下を向いて拳を握り締めていた。笑みを浮かべた竜司は近づいて、立ち止まる。地面に雨粒が落ちたような跡があった。
口の動きだけで、頑張ったね、と密かに労った。
「……さっきのは、全体のストレッチだよ。走り幅跳びは、手首と足首、あと肩も大事だから…よく回しておいてね」
拓郎は説明した順に回していく。生徒達も後に続いた。
「仕上げに、軽く跳んでもいいよ…」
「テレビで観たことあります!」
嬉しそうな声で女子が言った。声の大きさで注目されると少し顔を赤らめた。
「うん、そうだね…身体も温まってきたから…そろそろ始めるよ。最初に自分が…手本を見せるね…あ、その前に…白線の意味を教えておくよ」
生徒達の目を集めたところで拓郎はマットに向かう。手前に太い線が引いてあった。
「今回は線だけど…これを踏み切り板と、思って跳んでね…」
「その板を食み出したらダメなんですよね?」
小柄な男子が白線を指差した。拓郎は微笑んだ。
「…そうだよ」
「踏み切り板を踏まないのはどうなんですか」
「その場合は…何もペナルティはないけど、計測の時に…不利になるよ。踏み切り板の先端からの、距離だからね」
別の女子が勢いよく手を挙げた。どうぞ、と拓郎は促す。
「助走の距離は決まっていますか」
「…決まってないよ。好きなところから、跳んでいいけど…普通は十メートルから…長くても十五メートルくらいだね」
「よくわかりました。ありがとうございます」
その後、幾つかの質問に答えて拓郎は助走に入った。大きなストライドで速度を上げて残り数歩でやや重心を落として跳んだ。中空で膝を身体に引き付けて大気を掻く動作で着地した。後ろに倒れることなく、すっと前に立ち上がる。
「こんな感じで…跳んでいる時に…足を引き付けるの、がコツだね」
「凄くカッコよかったです!」
「俺もあんな風に跳べるようになりますか!」
「…そうだね…ある程度の、練習が必要だけど、出来るようになると思うよ…」
拓郎は少し恥ずかしそうにして生徒達の指導を始めた。希望する者から順々に跳んでいった。
「もう少し、足を先にして、跳んだ方がいいよ…」
「わかりました。次は意識してみます」
女子は一礼して列の最後尾に付けた。
続いて長身の男子が助走に入る。ストライドは大きく、腕の振りも申し分ない。相当な速度で踏み切り板を踏んだ。空中では少し身体が斜めに傾いだものの、マットの中程を越えたところまで距離を伸ばした。本人にしても会心の跳躍だったのか。笑顔で立ち上がる。
拓郎は困ったような表情で笑った。人差し指と親指で長さを表現する。
「……踏み切り板を、三センチくらい、オーバーしてるから…ファウルだよ。惜しかったね」
男子は悔しそうな顔で仰け反った。
適度な疲労を覚える頃、拓郎は生徒に終了を告げた。
「…えっと、体験入部の最後に、ユニフォームとTシャツの、紹介をするよ…今後、必要になるかも、しれないからね」
「先輩の着てるのがユニフォームですよね」
先頭にいた男子の指摘に、そうだよ、と柔らかく言った。
「男子用と、女子用があって…選手だけに、渡される物だよ。Tシャツは部員なら誰でも着られて、自分の好きな、色を注文できる、から…お勧めです…」
「女子の先輩が着ていて、ちょっと素敵でした」
「気に入ってくれて、嬉しいよ」
拓郎は静かに息を吐いた。強い視線で生徒達に言った。
「最後に…今日だけじゃなくて、気になった時に、いつでも見学に、来てください」
生徒達は自発的に拍手を送る。一際、大きな音がした。
顧問の
浅井 幸太
がジャージ姿で立っていた。
「志波、良い締めだ。俺の出番はなかったな」
女子の目が落ち着かない。幸太の男らしい顔で背が低く、腕や足には筋肉が浮いて見える。その微妙なバランスに興味を持ったようだった。
その反応を視野に入れて拓郎は発言した。
「…先生も、ユニフォーム…着てみませんか?」
「何で俺なんだ?」
「いや…なんか、目を引くかな…って…」
はっきりとは言い出せずに声は沈んでいった。
並べられたハードルの近くには
七音 侑
がいた。声を張り上げて手招きをする。
「ハードルは怖くないし、痛くもないよ! 初心者でも大丈夫! こっちにおいでおいでー!」
近くにいた二人の女子が寄り添った姿でハードルを目にする。
「でも、高いし」
「跳べる気がしない」
「そんなに高くないよ。高さだって八十四センチだよ」
侑は気楽に言って足元のラジオカセットデッキ、通称ラジカセの再生ボタンを押した。軽快な音楽が流れ始めると他の者の注意を引いた。
最初にいた女子の一人がラジカセに目を落とす。
「その音楽に意味はあるの?」
「あるよ、だってハードルはタイミングの競技だからね。こう、リズムに乗っていくといいんだよ!」
音楽のリズムを身体に刻む。侑は置かれていたハードルを笑顔で跳んで走り抜ける。
「音楽に包まれてハードルをやると気持ち良くて楽しいよー!」
「本当に楽しそう」
「私達にも出来るかな」
「楽しいし、出来るよ! 最初はハードルの横で練習すればいいよ。イメージはねー、跳ぶよりも跨ぐ感じかな」
侑はハードルの横で足を振り上げた。残りの足を水平にしてゆっくりとした動作で跨ぐ感じを見せる。
「跨いでいるみたいに見えます!」
「私にも見えました!」
「これの繰り返しでゴールを目指すんだよー!」
助走の歩数を考えて侑は距離を取った。音楽のリズムに乗って走り出す。五台のハードルを次々と跨いで走り抜けた。
競技会のことを思い出して笑顔となった。視線の先にはサッカー部の
工藤 耀
の姿があった。華麗なドリブルで他の生徒達を翻弄している。
うっとりとした顔で侑は耀を目で追った。不思議に思った女子が声を掛ける。
「どうか、しました?」
「え、な、何でもないにー! 百メートルハードルはとにかく楽しいんだに!」
微妙に言葉遣いがおかしくなった。両腕をブンブンと振り回して動作にも影響した。そのおかげなのか。徐々に生徒が増えてきた。
「陸上は楽しいにー!」
生徒達が注目する中、侑は笑顔でハードルを跳び越えていった。
走り高跳びのバーを前にして
椎井 莉鳥
が生徒達にストレッチを教えていた。身体が程良く解れたところで別のメニューに移る。
「走り高跳びでは必ずやるトレーニングです。体験入部なので数は減らしますが、内容は同じです。腕立て伏せ、スクワット、腹筋、背筋として行きます」
「あのぉ、ジョギングはしないのですか。中学校の時はしていました」
おさげの女子の質問に莉鳥は軽く頷いた。
「通常では行いますが、他の部が使用しているので今回はしません」
「あ、そうですね。すみません、気づきませんでした」
女子は恥ずかしそうに返した。
その後、莉鳥の声に従って筋肉トレーニングが行われた。回数の少なさもあって脱落する者はいなかった。
「それでは実際に私が跳んでみましょう。跳び方は背面跳びになります」
上体だけを何度か前後に動かして走り出す。外側に大きく弧を描き、最後の一歩で高く跳び上がる。身体を捻りながら片方の腕を伸ばし、バーの上を丸く仰け反った姿で両足を上げて後頭部からマットに落ちた。その勢いで回りながら立ち上がる。一度、頭を振って乱れた髪を整えた。
「綺麗に跳ぶもんだ」
その声は生徒達とは別の方向から聞こえてきた。莉鳥は振り返る直前に溜息を吐いた。
「何しに来たのよ」
「酷い挨拶だな。これ、椎井がくれたのに」
北里 雅樹
は陸上部のチラシを軽く振って見せる。莉鳥は舌打ちして微笑んだ。
「失礼しました。体験入部の希望者ですね。少し待っていてください」
「その丁寧な言葉遣いと表情が逆に怖いんだけど」
「面白い冗談です」
笑ったまま、目を見開く。茶色い瞳は静かな怒りに燃えていた。
生徒達に向き直った莉鳥は背面跳びに必要な踏み切る足を決めさせる。続いて跳び方の説明を身体の動きに合わせて行った。
「説明はわかるんですけど」
そのような不安の声が多く聞かれた。莉鳥は普通のバーを取り外してゴムバーと呼ばれる物を低い位置に取り付けた。指一本で大きくたわんだ。
「このように弾力があるので当たっても痛くはありません。安心して跳んでください。最初は助走しないで空中姿勢を学んでください」
生徒達は怖々と跳び始めた。バーに当たっても平気なことを知ると徐々に形が出来てきた。個々の悪いところを指摘して合間に雅樹の柔軟に付き合った。
「ま、待って。これ以上は無理、曲がらないよ」
「もう少し頑張ってみましょう」
両足を投げ出した姿で前屈する雅樹の背中に片膝を乗せた。莉鳥は微笑みを絶やさず、全体重を乗せる。痛がる声を無視して生徒達に目を向けた。
「マットから落ちないようにしてください」
「わかりました」
男子は上を意識しつつ、奥へと跳んだ。両足を上げるタイミングが僅かに遅れてゴムバーが僅かに揺れた。
「姿勢は悪くなかったですよ」
「そろそろどいて欲しいんだけど」
「座り心地の良い座布団かと思いました」
さらりと毒を吐いて筋肉トレーニングを行なった。雅樹は数回の腕立て伏せで二の腕が震えた。腹筋は足を押さえていないと満足に出来ない。背筋は身体が硬くて反ることが難しかった。スクワットは十数回で激しい貧乏揺すりに見舞われた。
莉鳥は憐みの表情で言った。
「少しは運動しなさいよ」
「ここまで酷いとは俺も思わなかったなー」
「体験入部が良いい機会になったわね。背面跳びはわかる?」
「説明は俺も聞いていた。生徒の跳び方も参考になったよ」
雅樹は生徒達が作り出した列に並んだ。跳ぶ順番を気楽に待つ。
「どうかな」
最初の跳躍。意識が上に向かってゴムバーは腰に当たった。
二回目は修正が出来て跳び越えることが出来た。他の生徒達も難なくこなす。
「今度は助走を入れます。ゴムバーを少し上げます。跳ぶ位置には目印を貼り付けるので目安にしてください」
生徒達による新たな跳躍が始まった。助走を入れた途端、動作の移行が円滑にはいかなくなった。速力と跳躍力のバランスに全員が苦戦した。
雅樹も何度となく失敗を重ねる。その都度、莉鳥は的確なアドバイスを送った。
「少し跳躍が遅れたわ。身体を反らせるタイミングはもう少し遅くした方がいいわね」
「わかったよ。次は成功させるつもりだ」
立て続けの失敗で雅樹の意欲は高まり、顔付きにも表れている。
数度の失敗から学び、遂に雅樹は成功した。不格好で足もばたついたがゴムバーは揺れることはなかった。
「跳べたよ! この景色が椎井の見ていたものなんだな」
「バーが上がればもっと世界は変わるわよ。まずはおめでとう」
「楽しかったよ。今日はありがとう」
雅樹は手を差し出す。莉鳥は黙って見ていた。引っ込めない手に苦笑いをして握手を交わした。
真央は慎ましやかな胸を張って生徒達に大いに語る。
「中距離二年の後木真央なのだ。朝は起きるのが辛いのだ。寒い冬はコタツと一緒に登校したくなるのだ~。そんな厳しい季節に陸上部は優しいのだ。朝練がないのだ!」
「地味に嬉しいかも」
賛同の声を真央が手で制した。笑った顔で頭を左右に振る。
「喜ぶのは早いのだ。陸上部は町内ロードを走ることがあるのだ」
「それって普通では?」
真央は男子に力強い目を向ける。
「その時に力を発揮するのが特製ロードマップなのだ!」
後ろ手に隠していた束を太陽に向かって掲げた。
生徒達は反応に迷う。視線を交わした一人の女子が代表となって聞いた。
「足腰を鍛えられる道だけが書かれたマップとかですか?」
「猫の集会場が書かれた真央ちゃんの手作りマップなのだ!」
「もしかして先輩は猫が好きなのですか」
「大好きなのだ! でも、それだけではないのだ。猫は俊敏なのだ。スタートダッシュが凄まじいのだ。猫を愛でることで反応の速さを学べるのだ」
真央は特製ロードマップを生徒達に渡した。それなりに関心を寄せる。書き込まれた情報量に、凄いなー、と感心する者もいた。
「これから走り込みに出発なのだ! 猫好きカムヒアなのだ!」
最後の言葉に何人かは苦笑いを浮かべた。
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3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
85人
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シナリオガイド公開日
2017年08月13日
参加申し込みの期限
2017年08月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年08月20日 11時00分
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