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伊藤 美緒
の案内で部室棟にある
漫画研究部
に訪れた。
「おば様、ここが漫研ですけど、本当にいくつもりですか?」
「当然よ。こんな楽しいイベントを逃したらコスプレイヤーの名折れになるわ」
伊藤 恵美
は斜め上を見て握った拳を胸に当てる。娘の予備の制服を着てマスクは付けているが中身は四十才の主婦である。美緒の心配は尽きない。
「本当に、本当に体験入部を生徒として」
「漫研の体験入部に来ました、恵美でーす!」
恵美は話の途中でいきなりドアを開けた。中で作業をしていた数人の手が一斉に止まる。美緒は話を合わせるようにぎこちない笑みを見せた。
「そのぉ、私達、漫画が好きで皆さんの作業に興味があって来ました。お邪魔、かもしれませんが、今日はよろしくお願いします」
美緒の丁寧な言葉に場の雰囲気が和む。部員達はやや遅れてイスから立ち上がった。
「そういうことなら、どうぞ好きに見ていってください」
「あー、これ。私も好きなんですよ~」
恵美は作業中の机に駆け寄る。両手を付いて一枚の原稿に顔を近づけた。
「今、動物アニメが流行ってますもんね。主役の二人組なんて最高ですよ~」
言いながら壁に立て掛けてあった折り畳みのイスを開いて座る。机上にあった無地の紙を手前に引き寄せた。手近のボールペンでさらさらと描き始める。数分で絵は完成した。
全員に見えるように紙を持ち上げる。
「おい、これって」
一人の声を切っ掛けにして部員が一塊になる。顔を寄せ合って絵の完成度について囁き合う。度々、恵美の方に期待の目を向けた。
美緒は目を丸くして絵を見詰めていた。
「おば、恵美さん、絵が上手ですね」
「あら、ありがとう。興奮して一気に描いたから少しデッサンに甘いところはあるんだけどね」
「……大型新人だ」
確信を持った声で呟かれ、部員達の見る目が変わった。
恵美は満更でもない様子で作業途中の絵に目を移す。ほとんどが絵コンテの状態であった。
「質問なんだけど、締め切りに間に合わない時はどうなるの?」
「半年に一度の部誌なら、少しくらいは遅れても大丈夫かな」
答えた一人が周りに目をやる。他の部員も似たような言葉を返した。
恵美は立ち上がって机を平手打ちにした。部員は起立の姿勢に変わる。
「甘い、甘すぎるわ! 締め切りを破って生き恥を晒すなんて考えられないわ! 私の高校時代は原稿落としたら海に沈めると先輩に脅されたものよ! 命を掛けるくらいの覚悟が必要なのよ、わかる?」
「は、はい、わかりました!」
「あ、あのー、一ついいですか?」
眼鏡を掛けた気弱そうな女子部員が怖々と言った。
「私の主張におかしいところがあると思うなら何でも言ってみなさいよ」
「そのー、今も高校生ですよね? 高校時代って言われると、過去みたいに聞こえるのですが」
「えー、そんなこと言ったかな? 私、なんか勘違いしてたみたい、ごめんねぇ」
甘えたような声で乗り切ろうとする。可愛らしく目を開いて幼い表情を作った。
「あー、これってセル画ですよね。独特な光沢があって綺麗ですね。実物は初めて見ましたよ」
美緒はぎこちない笑顔で別の話題を振った。すると小太りの男子部員が感極まった表情で何度も頷く。
「わかる人にはわかるんだよね」
「わかりますよ。セル画の体験とかできたら最高ですよね」
「じゃあ、やってみる?」
男子部員は身体に似合わない手早さで用意を始める。
「さあ、お二人さん。早速だけど下絵に着色してみようか」
恵美は何とか切り抜けた。美緒はほっとした表情でセル画の着色に挑戦した。
作業の合間に起動したパソコンのCGも見せて貰った。数秒のアニメーションに真剣な表情で見入る。
「びっくりですよ。テレビのアニメと同じですよね」
「いや~、それ程でもないよ」
「そうそう、まだまだ課題もいっぱい残されているし」
そうは言いながらも部員達の表情はとても明るく、湧き出る喜びに満ち溢れていた。
セル画を乾かしている間に美緒は色々なところに関心を寄せた。部室の隅の方にオーブンが置いてあった。調理器具は見当たらない。冷蔵庫も存在しなかった。
不思議そうな顔で別のところに目を向ける。資料棚の空いたところにプラスチック製のキャラクターを発見した。
「あれは市販の物ではないですよね? ラノベのヒロインで、ミチカだったかな」
「よく知ってるね。あれは市販のプラ板で作った物だよ」
部員の一人が機敏に動く。ブラスチック製の板を持ってきた。一目で恵美は、それねー、と言って目を細める。
部員から説明を受けた。板に絵を描いて余分な部分は鋏で切り取り、それをオーブンで加熱すれば完成であった。
「簡単ですね」
美緒の一言に恵美が立てた人差し指を左右に振る。
「チンすれば出来るってものではないのよ。縮んだり歪んだりしないように注意しないといけないのよ」
「そうなんですか?」
問いかけに部員の一人が、そうよ、と一言で返した。
話の流れで二人はキーホルダーを作ることになった。板に好きな絵を描き、輪郭に沿って鋏を入れる。適当なところにパンチで穴を開けた。色付けは終わっているので、そのままオーブンに入れる。
加熱は手慣れた部員の人に任せた。二百二十度の設定で中の状態を見ながら完成に近づけていく。
「出来ました!」
急いで取り出し、熱い内に用意した小さな鉄の板で挟んだ。僅かな歪みもなく、手作りのキーホルダーは完成した。
恵美は出来にうっとりとした目を向ける。
「腕は鈍ってなかったわ。美緒ちゃんの、んー、牛も可愛いわね」
「……これ、カエルなんですけど」
絵心の無さが泣ける。美緒はキーホルダーをポケットに突っ込んだ。
二人の体験入部は終わった。入部を匂わせて急いで部室を後にする。
恵美は伸びをするような格好で言った。
「あー、懐かしい思い出に浸れて楽しかったわ」
「こっちはヒヤヒヤでしたよ」
美緒は控え目な愚痴を零す。お土産に貰った部誌に目をやると、機嫌が直ったかのように優しい表情を浮かべた。
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担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ★(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
85人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年08月13日
参加申し込みの期限
2017年08月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年08月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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