どんなことをして遊べばいいか教えてほしい｜リアクション

どんなことをして遊べばいいか教えてほしい

●長所探し

「私の遊びは、お互いの美点を指摘しあうものです」
　森蓮はそう言うと、七海真帆と八神修が遊んだ例を丁寧に説明する。
「真帆さんが「八神くんはプログラムができて立派だと思う」といい、八神くんは「七海のマリンスポーツが得意なところは尊敬する」と交互に言い合い、先に相手を褒める理由が出なくなったほうが負けです」
　回答時間を制限、２人１組を２チーム作って一定時間内にどちらが多く長所を見つけられるか競い合うのも良いと締め括る。
「難しく考えず、互いの長所と思えることを言い交流を深めてみましょう」
「僕は風雲児君以外の人は初対面だから回答に時間かかるけど……」
「構いませんよ」
「森君、僕のフォローをしてくれないかな」
　総悟の申し出を受け入れる蓮。

　２人１組を２チーム、回答時間１分、制限時間１０分というルールで遊びことに。
　組み合わせは綾辻綾花と鴻上優梨乃。旅鴉月詠と桃原空音。
　尾鎌蛇那伊と風雲児轟。夏神零と真帆。
　修は１人だが蓮と総悟の相手を。
「手加減無しでいくぞ」
「そのつもりです」
　こうして、長所探し遊びが始まった。

「綾花ちゃんはマメ！　優梨乃さんはお世話好き！　月詠ちゃんも何か言って！」
　男性陣の様子をじっくり観察中の月詠は無視してスケッチ中。
「空音さんは元気が良い、月詠さんは絵が上手、とかでいいんでしょうか？」
「それで良いわよ。自信を持ってどんどん言いましょう」

「可愛い子と元気なショートカット少女ね。どっちも可愛いわ」
「武道好き！　マリンスポーツ好き！」
　外見特徴をセクシーポーズで述べる蛇那伊と、これまでの会話の流れから答える轟。
「蛇那伊殿は鍛え抜かれた筋肉、轟殿は明るいところかのう」
「お料理上手と元気一杯、っていうのもあるわ」
　マイペースに長所を口にする零と真帆。
「零ちゃんは男の子？　それとも女の子？」
　外見だけでは性別判断できないので、顔を覗き込み蛇那伊が訊ねる。
「拙者は男でござるよ」
「男の娘ね」

　楽しそうな皆を見て、あれで良いのかと総悟も始める。
「皆さん、会ってからそんなに経っていないのにお互いの長所を述べていますね」
　時間は短くともそれなりに交流があったことがわかる。そんな気がした蓮だった。
「俺達も始めよう。森は穏やかな世話好き、鳴鏡院は向上心があるところだな」
「八神君は冷静沈着な秀才」
「プログラムに長けています」

　徐々に盛り上がったが制限時間となり終了。苦労したが、お互いの長所を発見できた貴重な体験だった。