どんなことをして遊べばいいか教えてほしい｜リアクション

どんなことをして遊べばいいか教えてほしい

●充実した日

「夏神君は武を歩む者だって言ったよね。僕と手合せしてくれないかな？」
「そう申されるのなら。拙者も応えよう……活人剣で……」
　風雲児轟、八神修との稽古の後で轟との勝負が立て続けだったので、疲れていないかと心配する夏神零だったが、総悟からの申し出なので勝負することに。
　殺人剣と活人剣の対決は、剣に関心が無い他の皆に真剣さが伝わったのか無言で見物されていたので周囲には竹刀がぶつかり合う音が響き渡る。
　どちらかが打てばどちらかが躱し、何度も反撃が繰り返されたが手ごたえアリと感じたか、このまま勝負しても決着がつかないと判断したのか総悟は身を引いた。
「何故、手合せをやめたのでござるか？」
「このまましても決着が着きそうもないからだよ。今日はもう遅い。君との手合せは日を改めてしたい。時間無制限でね」
　理由に納得したのか、そう申すのであればと日を改めた手合せの約束を交わした。
「今度は拙者も本気出して参る。お覚悟を」

　稽古を手合せを終えた４人は、客間で尾鎌蛇那伊にマッサージをしてもらった。
「どう？　気持ち良いでしょう？」
「「「「き、気持ち良い……！」」」」
　力が抜けたのか、４人は自然とへなへな～っとなり脱力。
「とっても気持ち良さそうね。今度、私にもしてくれる？」
　七海真帆のお願いに「ええ、良いわよ」と蛇那伊はウィンクしてＯＫする。
「総悟、これを」
　旅鴉月詠が手渡したのは、これまでに書き溜めたスケッチの数々。
「父親に送り、これを見せ安心させてあげると良い」
「ありがとう、旅鴉さん。絵、すごく上手だね」
「芸術科だから当然だよ。空音も絵が上手いから、今度、描いてもらうと良いよ」

　数日後。
　鳴鏡院家に総悟からの手紙が届いた。
　貰ったスケッチを折り曲げるわけにはいかないと、大きめの封筒に入れられて同封されて。
　手紙には、総悟が初めて稽古を休んで寝子高の生徒と遊んだこと、同じクラスの友達（ダチ）ができたこと。
　動物を直に見て、直に触れたこと、剣術の稽古仲間が２人できたことが事細かく報告されていた。
「あいつ、上手くやっているようだな」
　息子の様子に安心する父は茶を飲んだ後、顔に落書きされた情けない総悟のスケッチを見て吹き出してしまった。
「大丈夫なのだろうか……」
　急に不安になってきた父だった。

　月詠が総悟にあげたスケッチにはＢＬなものもあったが、同人のネタにする！　と顔に落書きした張本人の桃原空音が全部持って行ってしまった。
「ふふ……これでネタには当分困らないね……！」
　一番得をしたのは遊びを教わった総悟ではなく、遊びを教えようか？　と言った本人かもしれない。
「総悟くん、楽しんでくれたかな？　楽しんでくれたら良いなー！」

このページにイラストを設定する

あとがき

担当マスター：カターレ
ファンレターはマスターページから！

カターレです。
２本目のシナリオに参加してくだった皆様、ありがとうございました。
一言で「遊び」と言っても、者の考え方や遊び方は人それぞれです。
今回の鳴鏡院　総悟の頼みで、自分の遊びを他人に知ってもらったこと、他人の遊びを知った楽しみが伝わっていればとても嬉しいです。
皆様、それぞれの遊びや遊びに対する考え方、実践あるのみ！　と実行されたりといろいろでした。

面識の有無関わらず、交流の輪が広がれば良いと思いました。
皆様が楽しく、元気良く、自分らしく遊んだと実感していただければこれ幸いです。

総悟ですが、少しではありますが考え方が変わり、教えてもらった遊びを実行しようと頑張ろうとしています。
参加された皆様も、負けずに勉強や恋、趣味や遊びを頑張ってください。

またお会いできることを楽しみにしております。

↑ページトップに戻る