どんなことをして遊べばいいか教えてほしい｜リアクション

どんなことをして遊べばいいか教えてほしい

●猫と触れ合いと女の子？

　綾辻綾花は、いつも持ち歩いているメモを見せてくれた。そこには出会った猫のイラスト、特徴が細かく記されている。
「私が紹介するのは猫探しです。公園に行って、メモから選んだ猫と同じ猫を探すんです」
　ベンチで丸まって日向ぼっこしたり、日陰で寛いでいたりと様々な行動の猫がいるのが楽しいのだとか。
「大声を出したり、走って追いかけりしたら逃げちゃいますよ」
　猫を見つけたら好きそうな食べ物、たとえば煮干しとかをあげたり、猫じゃらしとかで誘い込んだりして捕まえることができたら触れ合いタイム。
「ひっかかれたたり、逃げられることもあるのでいろいろ工夫しています。それが成功し、撫でたり抱っこできたらすごく楽しいです」
　総悟に寝子島を好きになってもらいたいと、お気に入りの猫写真集をプレゼント。
　綾花の遊びは宝探しと駆け引き要素もある。
「写真集ありがとう。猫探し、やってみるよ。寝子島の探検にもなるね。どうすれば猫と上手く接することができるか教えてくれないかな？」
　喜んで受け取る総悟に、今度一緒にやってみましょうと誘う。
「私にも見せてくれないかしら？」
　鴻上優梨乃は、手渡された猫メモを真剣に見ている。
「この子、バニラに似ているわ。バニラっていうのは私が飼っている猫で白い毛と青い目の長毛種なの」
「会ってみたいです。良いですか？」
「ええ。私もあなたの遊び、やってみたくなったわ」
　猫好きな人に興味を示してもらったので、綾花は嬉しくなったので猫探しの面白さを話し出す。

「総悟君、動物は好きかしら？」
　優梨乃の質問に総悟は戸惑った。
　嫌いではないが、実際に触れたことがあるのは小学生の頃、交代で世話したウサギだけだ。
「ええまあ。どうしてですか？」
「またたび市動物園に行こうと思うのだけど、どうかしら？　動物を見たり、触れ合ったりしたらきっと笑顔になって楽しいって思えると思うの！　遊びが何かなんて深く考えないで。自然と楽しいって思える事が遊びよ」
　動物を見るだけじゃなく、友達とお喋りするのも大切、皆と色々なところを見て回ったらきっとお友達になれるとも言う。
「学校が終ってからだと閉園しているんじゃ……」
　間に合わないと心配する総悟に、森蓮が提案する。
「明日、皆さんで行くのはいかがでしょうか？　お休みですし」
「だったらここもね」
　尾鎌蛇那伊が提案したのは体を動かす場所中心だったが、女の子が良く来る温水プール、女の子が来やすいボウリング場だった。
「どうして女の子が関わるの？」
「相談相手は男子だもの、女の子が良く来る場所の方が楽しみが増えるでしょう？」
　そんなものかと言いたかったが、折角蛇那伊が勧めるのでそこも行くことに。