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Bloody Night:Deadly Twin
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■来る者は拒まないが去ることは決して許されない。死にたがりのサーカスへようこそ。
ハンバーグが嫌いな子供はいない。
まあるく整えられた挽肉が鉄板の上でじゅうじゅうと音を立てるさま、割れば肉汁のあふれるさま。
その一方で、牛のト殺工場を楽しく見る子供はいない。
電撃でしびれて倒れた牛がベルトコンベアで運ばれていき、頭から順に皮をはがれていくさま。
『お肉さんを食べるなんてとんでもない』なんておかしなことを言うつもりはないのだ。
ただただ、幼くして教えられた非暴力の精神と、慈しみの精神と、奪うことの恐ろしさを大事に抱えて生きてきた
浅葱 あやめ
にとって、その二つは両立できるものではなかった。
だからだろうか、この町に来てしまったのは。
死と再生のデッドリータウン。
あやめがこの町へやってきたのはいつの頃だったか。
最初は美しい
添木 牡丹
という女性から部屋に招待され、パンとハンバーグとコーンスープをごちそうになり、その夜には手足を切り落とされて二週間にわたって身体をゆっくりそぎ落とされていった。
あまりの恐怖に全ての感覚が麻痺し、あらゆる常識が消し飛んでいくようにも思えた。
命が潰えたその数秒後、自分とは思えない物体に包丁を突き立てる彼女を見て、自分は逃げ出した。
彼女は『私も同じようにして』とうるんだ瞳で求めてきたが、あやめにはできなかったのだ。
そんな恐ろしいこと。
次の日には元気な
白 真白
という少女に声をかけられた。またも口を塞がれ、鎖で引きずられて家へと連れ込まれ。手足をまたも切り落とされた末に何日にも渡って『どうやって殺してほしいの?』と問われ続けた。
死にたくないと思い、殺して欲しいとも思い、けれどどうにもできなくて、あやめは衰弱によって死んだ。
よみがえった自分に『私はこうやって殺して欲しいの』と彼女は言ったが、あやめは彼女の目が恐くて逃げた。少女を殺すなんてできない。
そんな恐ろしいこと。
その次の日にはとても冷たい目をした
朝鳥 さゆる
という女性に声をかけられ、裏路地へと誘惑された。
拒むあやめの腹に何度もナイフを差し込み、目をじっと覗き込まれた。
何も感じていないような彼女の目が恐ろしくて、よみがえったあとも悲鳴をあげて逃げた。同じことなんてできない。
そんな恐ろしいこと。
その次の日には
ヨハン・プレストン
という男が優しく声をかけてきた。救済をして回っている慈善家だという。彼なら自分の悩みを聞いてくれるだろうと、これまでの苦しいあれこれを語って聞かせた。すると彼は優しく頷き、あやめの舌引きちぎって殺した。
これが救済なのだと彼は言うが、あやめは認めるわけにいかなかった。
そんな恐ろしいこと。
飢えは限界に達していた。
何を食べても満たされず、何を飲んでも乾いていく。
七峯 亨
と
新田 亮
が殺しあいをしている現場を目撃した。もう何度も同じ殺し合いをしては、何度も死んでいるという。理解の出来ない感覚だ。
そんな恐ろしいこと。
新田 樹
という少女にさらわれ、縄で縛られた上に彼女に解体されそうになった。結局は誰かに頭を打ち抜かれて死んだ。どうやら
八神 修
という男に殺されたらしい。
何もかもが理解できなかった。
なじむことはできなかった。
人を殺すなんて。
そんな恐ろしいこと。
「でき、ません……人から、奪うだなんて……」
今日もまた誰かに殺されるだろうと思っていた。
天使のように美しい、
花風 冴来
という女性に声をかけられた時、今日自分を殺すのは彼女だと思った。
小ぶりな、リンゴの皮でもむくようなナイフをもてあそび、『あなたってふしぎね』と彼女は言う。
「抵抗もしないし、私を殺そうともしない。とっても渇いていそうなのに」
ナイフを持った手で、冴来はあやめの頬を撫でた。誰かを殺したばかりの血が、手をつたって頬へと塗られていく。
「誰かに無残に食い荒らされたかったの?」
「そんな、わけじゃ……」
目をそらすあやめ。その眼球を、冴来は舐めるように見つめた。
「ひとを殺したこと、ある?」
青春のように囁く冴来。
「な、ない……です……」
初恋のように呟くあやめ。
冴来は微笑み、ナイフをくるりと返すと、あやめの手に握らせた。
そして自らの胸に押し当てるように、抱いた。
「こわくない」
こわくない。
だいじょうぶ。
甘いシロップのようなささやき。
ぬるりと、ゆっくりと、溶けるように沈んでいくナイフ。
「私が全部、うけとめてあげる」
何か、すこし硬いものに当たる。それを貫けばよいという。
あやめは冴来の瞳を見て、冴来はあやめの瞳を見て、そしてうっとりと頷いた。
「だいじょうぶ。きて」
ナイフの先が、心臓の壁を貫いたその瞬間。
あやめは目を見開いた。
心の中にある全ての器が満たされていく。
すべての影に光がさし、つめたい全てが暖められていく。
「あ、あああ……」
ふるえる。
心から、喉から、ふるえるほどに満たされていく。
その全てが冴来から与えられた命のぬくもりだと気づいて、頬を血のようなものが伝った。
「ああ……ちがうんだ……奪うんじゃ、なくて……これは……」
そう。
冴来はあやめの頭を抱くように撫でた。
「あなたに、あげたのよ」
冷たい冴来の死体を抱いて、震えるあやめ、
「こわかった?」
よみがえった冴来に後ろから抱きしめられ、あやめは目を瞑った。
「いいえ……」
手に手を重ねる。
「暖かくて……明るくて……だから……」
死体からぬいたナイフを、再び冴来に握らせる。
「あなたにも、あげます。僕の……命を」
世界は愛でできている。
命は巡り、生まれては死んでいく。
ここはデッドリータウン。
愛でできた町。
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あとがき
担当マスター:
青空綿飴
ファンレターはマスターページから!
退廃的で耽美な世界へようこそ。
いつもと違うらっかみワールドは、いかがだったでしょうか。
決して知識人ぶるつもりはございませんが、
殺すこと殺されること、ヒトの社会が忌避するそれらはもしかしたら、自然のなかにあるきわめて根源的なサイクルのひとつだったのかもしれませんね。
そんなことを思わせる、デッドリータウン。
この町への列車が出ることがあれば、またお会いしましょう。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
青空綿飴
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年08月08日
参加申し込みの期限
2017年08月15日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年08月15日 11時00分
参加キャラクター一覧
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