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Bloody Night:Deadly Twin
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■ホルムアルデヒドの森に住む、ポリエステルの獣たちよ。
コーヒーに砂糖は入れない。
けれどミルクはたっぷりといれ、ほとんど熱湯のままに飲み干していく。
それが
七峯 亨
における一日の始まりだった。
時間は太陽が茜色に変わるころ。一面コンクリートむき出しのワンルームマンションのなり損ないと壁から壁へ無理矢理吊られたハンモックが彼の寝床だ。まぶしい時間をやり過ごせるなら、それが段ボールやマンホールだって構わない。第一、向かいのビルから差し込む強烈なネオン看板の光が夜を夜たらしめてくれないのだ。
壁に金具でひっかけたブランドスーツ一揃えと、同じくひっかけた帽子を手に取り、するすると袖を通していく。
更に紳士的なアイテムを少々懐に入れれば完璧だ。亨は壁に釘で打ち付けた鏡を振り返り、前髪を指でなおした。
「さて、食事の時間だ」
文化人であるならば、テーブルマナーを無視して食事をするわけにはいかない。
ステーキ肉を素手で齧りつくことが許されないように、テーブルの上に飛び乗って踊ることが無礼であるように、道行く者を端から殺していくことは亨のマナーが許さない。第一、マナーを守らずに食した肉が美味かったためしがないのだ。
「こんばんは。良い夜ですね」
町をふらふらと歩く女性に声をかける。行き場を無くしたような、刺激を求めているような女性であると尚良い。
「いかがです、美味しいところを知っているんです」
順を追っているようではあるが、亨はこれでも手が早いほうだ。
懐から抜いた銃で相手の膝に一発ずつ。サイレンサー越しのプシュンという音が二度。喉を押し殺したような声と共に膝から崩れ落ちる女性。
「おや、気分を悪くされましたか?」
抱えて受け止めるようにして、相手の腹にワスプナイフを差し込む。表面から吹き出た薬液が肉体へ即座にまわり、相手の力が弱まっていく。
「ふわふわとしてきたでしょう。痛みを感じたのを忘れてしまうほどに」
女性はそのまま力を失い、ゆっくりと冷たくなっていく。
目を閉じ、陶酔のように死を感じる。自らが深く、しゅわしゅわと満たされていく。
高級な酒につかり、ぶくぶくと沈んでいくような感覚。
道の端に寝かせて、亨は胸に印を切った。
「今宵の糧に、感謝を」
「あんた、随分上品に人を殺すんだな」
声をかけられて、亨はゆっくりと立ち上がった。
通り過ぎるヘッドライトの列。表通りの喧噪を背景に、少年のシルエットだけがある。
それは、
新田 亮
のシルエットだった。
拳を突き出し、構える。
「お前を殺す。こういうのは嫌いか?」
「クク……」
笑いをこらえるようにして、亨は銃を握りしめた。
「お誘いは断わらない主義だ」
銃撃――がかわされる。
撃たれるとわかって予め横に飛んだのだ。
亮は息を止め、拳の中に握った小石を親指で弾くように発射。銃弾と同じ速度で放たれた小石が亨の手首へと命中した。
衝撃で跳ね飛んでいく銃。すぐさまナイフに切り替えるが、亮は繰り出された突きをわずかに回避。手首を掴み、強引に振り回した。
人間の力とは思えない強引さだ。
亨はたちまち上空へと放り投げられ、コイントスされるコインの気持ちを味わった。
勿論地面と手でサンドされる所までワンセットだ。
内臓が悲鳴をあげている。吐き出した血がアスファルトの地面を伝い、先程殺した女性の血と混ざっていく。
おなじものになっていく。
自分もまた、誰かの糧となるのだ。
しかし。
「道連れには、させて貰う」
「なっ――!」
亮の身体からがくんと力が抜けた。
ナイフから出た毒液が、彼のかすり傷よりしみこんだのだ。
「まあ、いい。美味いメシを喰わせて貰ったし、な」
朦朧とする意識のなか、亮は仰向けに倒れ、そして動かなくなった。
獣が獣を食らい、それをまた別の獣が食らう。
弱肉強食とも違う、いわばそれは食物連鎖。
「うん、今日もいい出来」
新田 樹
は絵筆を手に、満足げに笑った。
キャンバスに描かれているのは、女性を毒殺する亨や彼を強引にたたきつぶす亮たちの光景だ。
それをより冷酷に、しかし美しく、見る者をその時間に固定するかのような美しいタッチで描き上げる。
写真ではとても表現することのできない、高等な芸術作品であった。
「デッドリータウンって素敵。素材があちこちに転がってるんだもん」
亮たちの殺しが起きた現場からはやや離れた、ビルの一室。
望遠鏡で町の様子をのぞき見ては、樹は芸術への刺激を貰っていた。
刺激。
刺激。
刺激。
刺激は大切なものだ。
ただ喰って寝れば良いだけの獣であれば、魚に辛子をふろうなどとは思わない。わさびをすり下ろして食おうなどとは思わない。炭酸水のしゅわしゅわをわざわざ飲もうとはしない。
刺激のある糧にこそ、人は強く引かれ、生きる活力を得るのだ。
できあがった絵画を掴み上げる。
「これはどこに飾ろうかな。うーん……ここ!」
ベッドのわき。首つり死体と、火あぶり死体の間だ。
人の手足をもいでかいがいしく世話をやく少女や、まるで行きずりの情事のように人を殺しては捨てていく女や、救済をうたって祈りながら通行人をねじ切る男。
この町は狂っていて、それでいて愛おしい。
お互いがお互いを愛し合い、与え合い、喜んで奪い合う。
それは勿論、樹にも当てはまることである。
「絵に集中してたらお腹すいちゃった。お待たせ、ご飯にしよっか」
振り返る。
縄で手足を縛られ、ギャグボウルで口を塞がれた男が正座している。
樹はベッドの上の肉切り包丁を手に取ると、男へと歩み寄った。
「どんな作品にしたらいいかな。斬って開いて、お花みたいに咲いてみようか。あっ、いいかも!」
くるりと包丁を手の中で回す。
樹は上唇を舐めて、うっとりと笑った。
――途端、頭が吹き飛んだ。
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グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年08月08日
参加申し込みの期限
2017年08月15日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年08月15日 11時00分
参加キャラクター一覧
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