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ぱっちん! ぱっちん!! ぱっちん!!!
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●雨の日、鳥はただ翼を休め
叔父である
宇佐見 望月
を、共に帰ろうと誘うため。
通りがかった
大田原 いいな
は、呆然とその光景を見据えた。
「叔父貴が雨の中、転げまわっておるのじゃ……」
幾人もの生徒に混じり、望月が楽しそうに輪ゴムで遊んでいる。
ぱっちん! ぱっちん!! ぱっちん!!!
「ぐあああああああああああっ!」
生徒達とおっかけっこするうちに、とうとうヒトの言語すら放棄して、バカタコに成り下がったクマが、反らせた胸を激しく叩いて、何かをアッピルしている。
望月はそんなクマの額に、隙を突いて極太輪ゴムをぶち当てて。
口元にトレードマークの八重歯を覗かせながら、ただ暢気に笑っている。
「何が起こっておるというのじゃ……?」
瞬きを繰り返すばかりの、いいな。
「叔父貴……濡れるぞな、いい加減雨の当たらぬこちらに来んか?」
凝視するいいなに気づいた望月が、頭の上で手を振り回した。
「おーう、いーな! お前もこっち来て、あそぼーぜ!」
「呆れた叔父貴じゃの、こんなに雨が降っておるではないか」
「良いからいーな、こっち来い!」
望月の手が、強引にいいなの華奢な腕を掴む。
「うわ、わ……叔父貴!!」
屋根から一歩踏み出せば、そこは正しく雨模様。
捨てられた子犬がするように、首をすくめてふるふると、落ちてきた冷たいしずくを飛ばして。
むーと睨み上げれば、望月はまた、カラカラと笑い。
そして、真顔に戻った。
「……いーな、俺たちはまだ『子供』だ。何だかんだ言って、『大人』に保護される存在だ。
なのにお前は『両親』と離れて暮らしていて、俺様は両親が最近亡くなった……」
望月の頬を、透明な雨が一筋、伝って落ちた。
「端から見たら『フツウ』じゃないし、『フコウ』にも見えるかもしれない……けど、今の生活は『フシアワセ』か、いーな?」
小柄な姪から、手を離し。望月はいいなに、向き合って問う。
空は厚い雲に覆われて、雨が降り続く。
問われた少女は、ひたすらに水滴を落とす天を振り仰いだ。
「うむ、儂の『フツウ』はここじゃ……。ここなら親父殿もいる」
いいなの生みの親である父は、この
寝子島で眠っている
。
ただ無邪気だったあの頃の、幸せな記憶に寄り添いながら。
「両親からも離れられる……これ以上の『シアワセ』はないな」
ほんの少しかみ合わない姪の言葉に、望月はふと言いかけた言葉を飲み込む。
今は、それでもいい。
いつかこの曇天の世界で、彼女が。
青い鳥を見つける日が、訪れると信じているから。
「『シアワセ』だろ? いーな。
それで良いんだよ。『子供』は、今できる事を、思いっきりすれば良いんだぜ!
……って、俺様最近悟ったのであった! 俺様にも、変な力が付いたせいなんだけどな」
鬱屈した気分ごと吹き飛べと、へらりと笑って。望月は輪ゴムを指に通す。
「ってーことで、今日はこれで思いっきり遊ぶ! 多分変な力の別バージョンだろって!」
構えて見せれば、いいなもすでに乗り気だ。
「うんむ! この輪ごむで遊ぶのじゃ!」
「さし当たっては、あそこをてくてく歩いている、ロボ参謀・草薙君に当ててみよう!」
望月のご指名は、業を背負ったり、思春期こじらせたりで忙しい噂の少年。
しかも近頃、命を削るレベルで満身創痍の
草薙 龍八
だ。
今日も難しい顔をして、渡り廊下を歩いてくる。
「むむ……あやつは仇敵草薙!」
「ほーら、むっつりと怒っている、彼の頭に連続射撃だ! いーな、割り箸鉄砲作って加勢してくれ!」
「了解なのじゃ叔父貴! 仇敵草薙に連射なのじゃ!!」
急ぎ、他の面子がしていたように、割り箸鉄砲をこしらえにかかる いいなであったが。
ぱちこ――ん!!
望月の飛ばした輪ゴムが、頭にヒットした龍八。
ちょっと力んだだけで、簡単に体勢を崩して倒れこむ。
「ん? ……何で叔父貴の一撃で、あやつが沈むのじゃ?」
これには、ぶつけた望月の方が驚いてしまった。
「ありゃ? すっ転ばしちまったか? スマンスマン、ほら、立てるか?」
水溜りをひらりひらりと飛び越えながら、慌てて駆け寄った望月は、龍八の怪我に気づいて眉根を寄せた。
「……お前、また怪我してたのか?」
「望月か……この怪我は自己責任で出来たものだ」
傷む身を起こすと、龍八は、まだ感覚の鈍い掌を撫でる。
その手には、厚く包帯が巻かれたままで、指先には僅かに痺れを感じる。
「貴様、また誰ぞにやられたな! ったく、貴様が全快するのは、相当先になりそうじゃの」
ふいと横を向く龍八に、いいなは察してため息をついた。
「で、どうなんじゃ具合は?」
「医者が言うには、正中神経(親指側)の損傷だそうだ」
「うっわ、全部精神持ってかれるかと思った。ヒデェな……無茶すんなよ、ぼーず」
くしゃり、と望月が龍八の頭を撫でる。
「何馬鹿なことを!」
肘で払えば、今度はいいなにぺしりと頭をはたかれた。
「怪我人が偉そうにするでないわ! よいか
『貴様を倒すのは儂じゃ』
、それだけは努々忘れるでないぞ」
「言ったろう、いつでも来い」
しばし睨みあい。
「それと、貴様に伝えたい事があったわ……」
「?」
いいなが、僅かに視線を逸らす。
「貴様が何を持って、『フツウ』と言うのかは分からぬが。
儂も世間一般の『フツウ』とやらから、こぼれ落ちた存在じゃ……それだけは、貴様に伝えたかった」
大真面目に発せられた、いいなの言葉を、龍八はどう解釈すべきか一寸悩む。
彼女が過去に何か憂き目に遭った事は、普段の言動から察しはつく。
しかし、だからと自分達が同士だと言いたいのか?
とてもそうとは思えない。だからこそ彼女は、自分を仇敵と呼ぶわけで。
龍八は結局、ストレートに自分の考えを口にした。
「何を持って『フツウ』か……簡単だ、自分を
野々 ののこ
の望む『フツウ』に売り渡せばいい……。
他の連中は『死守』したいらしいからな……。
その為になら、法治国家の六法ですら無視して、都合の悪い事は隠し続ける現状。
寝子島を蝕んでる『フツウ』だ……疑問に思わない奴は、考えるのをやめた奴らだ」
「
野々 ののこ
の望む『フツウ』じゃと? ……ああ、そのせいで儂と叔父貴には、妙な力が。
……斯様な力なぞ、無くなれば良いのにのう」
二人の会話が途切れた。それを機に。
「さて、堅苦しい話はここまでに……新兵器を試させてもらうぞ!」
突然、目をカッと見開く龍八。
「なれば儂も、『即席連射式割り箸鉄砲』を試すのじゃ!」
いいなも足元の輪ゴムを拾い集め、それぞれ嬉々として輪ゴム兵器を作り始める。
もしかして:
ここまで輪ゴムを飛ばしたい衝動を抑えながら、込み入った話を延々していた
――何と言うか、乙!!
いいなは即席連射式割り箸鉄砲を、龍八は不自由な手に苦労しつつYの字型の木の枝に、繋いだ輪ゴムを取り付け、即席のスリングショットを完成させた。
龍八のスリングショットは、ゴムを幾重にも巻いた、ゴム弾。
通常ゴムより、当たったら痛そうだ。
「ククク……」
先ほどから目の端で大暴れしていて、目障りだったクマを見据えて、黒い笑みを浮かべる性悪ダビデ。
ゴリアテ、クマの明日はどっちだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
メシータ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
学校生活
コメディ
定員
30人
参加キャラクター数
26人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年06月03日
参加申し込みの期限
2013年06月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年06月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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