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【星幽塔】最終決戦! すべての希望に火を灯せ!
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【白の扉】星を護る人々
白銀の月光の一筋が視野の端を掠めた。
「アル?」
此処では見えるはずのない月光に誘われるように視線を投げて、レイリーは見る。
星の光宿す湖に立つアルレッテが掲げる銀環付けた杖と、その先端に浮かび上がる白銀の光珠、そうして光に誘われる毒虫じみてアルレッテへ根を伸ばす黒い大樹。
「アル! 何やって……?!」
悲鳴じみた声をあげて全力で急いで駆け寄るレイリーに、迫りくる黒い樹の根から易々と目を離してアルレッテは微笑んだ。
「囮」
「おと……」
絶句するまま、アルレッテにのたうち寄ろうとする木の根を魔火の炎を宿した拳で殴打する。炎を纏わせた『宵闇の靴』で蹴り飛ばし踏みにじる。今まで倒したどの黒い影よりも念入りに執拗に、樹の根が炎に巻かれて灰と化し、黒い塵となって消えるまで、何度も何度も拳を振るう。力任せに引き千切りクリスタルより硬い地面に叩きつける。
炎に焼かれて崩れる黒い樹の根の囲まれながらもいつも通り、どこまでもおっとりと微笑む元神官の前に立つ。
「アル」
「うん、来てくれるって信じていたよ」
レイリーの叱るような声音にも、アルレッテは静かに微笑むばかり。その深紅の瞳に映る、水面のそこここで燃え続ける炎を見、レイリーはもどかしさと悲しさに顔を歪めた。手を伸ばす。水面に燃え盛る炎の一欠も神官の目に入らぬよう、庇うようにきつく抱きしめる。
「危ねえことしてんじゃねえよ!」
必死な声で抱きしめ、抱きついてくるレイリーの腕をアルレッテは軽く叩いた。だって、本能のように知っている。たとえどんな魔物をおびき寄せてしまったとしても、
「アルがいるから何も危ない事なんてないだろう?」
「ああ……くそ、」
微笑む神官にどうやっても敵う気はしなかった。アルレッテを解放しながら、レイリーは黒狼の三角耳が生えた黒髪の頭を乱暴に掻く。
「ちゃんと守ってやればいいんだろ」
低く呻きつつ、レイリーはアルレッテの薄い胸に指を突き付けた。
「そんかしそっから動くんじゃねえぞ!」
「うん」
レイリーからまっすぐに視線を合わせて言いつけられ、アルレッテはこどものように素直に頷く。
月のような光珠を顕現させて佇むアルレッテを背に庇う格好で、レイリーは光を握り潰さんとするかの如く湖上を這い寄ってくる黒い樹の根に立ち向かう。守るべき人が自ら望んで囮となっている分、危険度は高まるものの、
「……ハッ」
レイリーはどこまでも強気に笑う。もとより、守るものがあれば尚更、戦い易くなる性質。
(俄然やる気がでるってもんだぜ)
狼の耳を立て、狼の尻尾を怒張させ、レイリーは透明な地を蹴る。守るべき神官を中心に、魔火の光の力を炎として纏わせた手足を自在に使い、湖上を奔る黒い根を握り潰す。猛る蛇じみて宙に跳躍する根を鋭い蹴りで落とし、踏み躙る。うねる根の動きを奪って燃やし尽くす。
「にゃー! ふしゃー!」
縦横無尽に駆け巡り、炎宿した己が身を最大限に使って戦うレイリーの隣、駆けてきたミーツェが並ぶ。水面を這いながら細かな根を分岐させ水中へ浸食しようとする黒い根に杖の先に生み出した炎をぶつける。ついでに振り下ろした杖で、アルレッテの足元に背後から迫ろうとする黒い根をぶん殴る。
「危にゃー!」
叫びながら、にくきゅうのたても自分の小さな体もぜんぶ使い、アルレッテと黒い根の間に割り込む。ばちん、と痛そうな音たててにくきゅうのたてに弾かれた根の先を、
「……キリがねえな」
拳に魔火の光宿したレイリーが掴み取った。細かな根を蛆のように蠢かせる根を炎で焼き、炭化させて握り潰す。紛うことなき殺意を宿した黒い瞳を巡らせ、禍々しい杭じみて湖に突き立つ黒い樹の数を確かめる。
「案外、一所に集まっているね」
樹の根と相打ちのかたちでにくきゅうのたてごと体を弾かれ硬い水面に叩きつけられたミーツェの体を抱き上げなから、アルレッテは囁く。小さな体を柔らかく抱きしめ、そうすることで己の身に宿る癒しの力をミーツェの体に注ぎ込む。
「ありがとにゃ」
「こちらこそ」
湖面に立つなり駆け出し、ミーツェは黒い根の一群れへ果敢に突っ込もうとする。
「させませ……にゃー!?」
「本体の樹ごと消し炭にしてやりてえな」
折角アルレッテが治癒した体をすぐさま傷だらけにしそうな勢いのミーツェの首根っこを掴んで強引に引き止め、レイリーは低く唸る。
「にゃー!」
小さな肢をばたばたと暴れさせた挙句、ミーツェはあんまり躊躇わない動きでにくきゅうのたてを水面に投げた。盾は水面を勢いよく滑り、水中を侵食しようとする黒い根から蟲じみて伸びた細根を幾本も引き剥がす。
「ミーツェちゃん、ないすたいみんぐ!」
湖面への接続を剥がされ、戸惑ったように宙に跳ね上がる動きを見せる黒い根に、武道が素早く距離を詰める。放つは、ろっこんの力を帯びさせた手刀。
(効くかな)
手刀で突いた部分の神経や感覚を麻痺させるろっこんは、人間の身にしか効果を発揮しないのかもしれない。それでも、駄目で元々。
うごめく黒い影の動きを断つように、手刀で黒い根の一部分を強く突く。一突きのその瞬間、
(効いてない……ん? んんん?)
己のろっこんが効いているかいないかは直観的に理解できるはずだった。
効いていない、とは思う。けれどどこか、妙な感覚がする。
(マア、ソウダヨネ、人じゃないもんね!)
詰めた距離を一跳び分で離れながら、ちらりと首を傾げる。手刀を突きこんだ黒い根は動きを鈍らせながらも、攻撃を仕掛けてきた武道目がけて伸びようとしている。
人間の身を持たないながらも、人間の神経を麻痺させるろっこんが効力を示すのは何故だろう。
(この黒い根は、何で出来ている?)
目まぐるしく頭を巡らせながら、武道は咄嗟に頭上を仰ぐ。黒い影の魔物を生み出し続ける黒い球形のナニカ、二本角持ち嗤い続ける仮称『ゴンザレス太郎』を見上げる。
(あれは、何だ?)
この星幽塔に災いをもたらし、ひいては寝子島にも災いをもたらそうとしているナニカ。この地に絶望にも似た災厄を引き起こしてはただ楽し気に、悪意をまき散らして嗤い続けるナニカ。そもそもあれは、何処で生まれた?
考えが巡らぬ間に、黒い根は動きを取り戻す。
「おぉっとー?!」
飛びつき動きを封じようとする黒い根をトンファーで弾き飛ばす。そのまま足を踏み出す。黒い根の群れへ、根が守る樹々のもとへ、端正な型で黒い根を弾き飛ばしながら一歩ずつ確実に近づいていく。明らかな脅威となることで、一筋でも多く木の根の注意を己に向ける。湖への侵食を遅らせようとする。
「危ねえなあ!」
ほとんど楽し気な声が背後に聞こえると同時、
「お手伝いしますにゃ!」
ミーツェが放ったいくつもの炎の弾が傍らを過ぎる。弾丸にも似た速度で、炎を編み上げ安全靴にまとわせたレイリーが駆け抜ける。
「まとめて燃やしてやるよ!」
動きを止めようとまとわりつく黒い根を蹴りのけ振り払い、炎まとわせた手で薙ぎ払うレイリーを守り、後方のミーツェが炎の玉で援護する。
「……うん」
心強い仲間の奮闘を眼鏡に写し、武道は明るい笑みを唇に浮かべた。レイリーが拓いた湖上の道を走り、ミーツェに手足である根を大部分焼かれて弱った細身の黒い樹の前に駆け寄る。
「ぷれぜんと、ふぉー!」
星の力と自力を合わせ、湖面に根を伸ばそうとする黒い樹に両腕を回す。
「ゆー!」
長い木の根が己を縛るよりも早く、武道は己よりも背の高い樹を引っこ抜き脇に抱えた。小龍を囲んで襲おうとしている黒い狼へと、悪意持つ樹の根を向けて突撃する。
「俺は、……俺たちは、負けるものか!」
抱えた樹を、蠢く木の根ごと黒い狼たちに叩きつける。範囲の広い樹の一撃を避けきれず、何体もの黒い狼たちが黒い塵と化して消えた。
――と。
風音にもにた咆哮が湖の央の龍から放たれた。
敵を討つために小龍を生み出していたときの声とは違うどこかしら優しいような声音に、ミーツェは金の眼を瞬かせる。
武道の手で黒い狼たちの群れから解放されて、けれどミーツェたちにも威嚇の体勢ばかりを取っていた小龍が、不意に悪夢から醒めたように白銀の毛で覆われた体を震わせた。銀色の瞳でまっすぐにミーツェを見る。
乗れ、とばかりに翼の生えた背を向けられ、ミーツェは笑った。大きく頷き、身軽な動作で小龍の背に飛び乗る。
「ありがとうですにゃー!」
小龍の生み出す風を三角耳や透明髭に受け、ミーツェは目を細めた。空へと舞いあがりながら、湖上に突き立つ黒い樹へ魔火の光で生み出した炎を放つ。
「にゃ」
流星のように湖上に流れ落ち、黒い樹の梢で赤い火をまき散らす魔火の光を視界の端に、ミーツェは鞄からいかにも苦そうな液体の入った小瓶を探り出す。
身の内に宿る星の力は、もう然程多くない気がする。時間を置けば回復するけれど、それを待つ余裕はない。
星の力宿した植物を調合して煎じた薬茶の蓋を開け、息を止めて一気に飲み干す。
「苦濃いですにゃ……」
眉間に皺を寄せて呻く。不思議そうな顔する小龍の首筋を肉球の手で撫で、ミーツェは景気づけに叫んだ。
「でも効いた気がしますにゃー!」
龍と小龍の助力を得、再び力強く闘いに身を投じて行く仲間たちを目にしながら、アルレッテは持ってきた『星の滴』を口に含む。敵の数は多い。空では大本である黒く禍々しい球体したナニカが今も黒い影を生み出し続けている。
この戦いが終わるまで、力尽きるわけにはいかない。
星の力を回復させる金平糖のかたちと味した薬に、アルレッテは口元を僅かに緩める。
(こういう時には甘い味にしておいてよかったと思うね)
「大丈夫か、アル」
「うん」
蛇じみて飛びあがる黒い根を炎宿した足で蹴り飛ばし、心配げに近づいてくるレイリーの口にも星の滴を数粒まとめて押し込む。
「んッ」
目を白黒させるレイリーに、アルレッテは静かに笑んだ。
「さあ」
黒い根と戦ううち、知らず無数の小さな傷を受けたレイリーの身に癒しの光を降り注ぐ。ほとんど瞬時に塞がるいくつもの傷を確かめ、癒しの光をその身に宿す青年は深紅の瞳を星の湖上に繰り広げられる戦場へと向ける。
「最後の最後まで、味方を守る為の戦いをしようか」
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シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
定員
1000人
参加キャラクター数
73人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年07月20日
参加申し込みの期限
2017年07月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年07月27日 11時00分
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