this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
【星幽塔】最終決戦! すべての希望に火を灯せ!
<< もどる
1
…
13
14
15
16
17
…
51
つぎへ >>
【白の扉】星を冒す影
靴底に感じる硬い地面の感覚に、武道は眼鏡の奥の栗色の瞳を瞬かせる。
(凄いな)
鏡のようにも透き通った水のようにも見える湖面の下には、菫の蒼に向日葵の黄金、蜜柑の橙に椿葉の深緑、数え切れぬ光が数え切れぬ色で光り輝いている。
(水の上に立てるなんて……)
底の知れぬ湖で幾千幾万と煌く星々を足元に、武道は感嘆の息を吐く。風が押し寄せても漣ひとつ立たず、足でどれだけ踏みしめても揺らぎひとつ見せねど、足元に広がるのは確かに透明度の高い水。
靴の爪先で湖面を打つ。硬い壁を叩いているかのような感覚がする。
湖面に映り込む己の顔と、水底から七色の光を跳ね上げる星々を見つめる。湖の主に許されたならば、この湖に潜ることは叶うだろうか。
(泳いでみたくなるよなこれ!)
光る星々が漂う湖は冷たいだろうか温かいだろうか。光に触れることはできるのだろうか。水中の景色はどんなものだろうか。
想像に遊びかけた心は、湖上に轟いた龍の咆哮に引き戻された。
見れば湖の央に身を起こした龍が、己が身の周りに白銀の小さな龍を生み出しては空へと駆け上らせている。
空に浮かぶ黒く禍々しい球形は、ひたすらに嗤いながら次々に黒い魔物を生み出し続けている。小龍たちの倒し切れなかった黒い狼が、黒い人影が、黒い樹が、光宿し放つ湖を黒く浸食していく。
(……それもこれも、この攻撃をしのいでから、になるか)
武器であるトンファーの持ち手をきつく握りしめる武道の足元、
「行きますにゃ!」
肉球付きの杖と鍋の蓋ほどの小さな『にくきゅうのたて』を持った二足歩行の小さな三毛猫、ミーツェが素早く駆け抜けた。
「にゃー!」
空から降る黒い人影のひとつを杖でぶん殴る。子猫の思いがけぬ強い力によろめく黒い人影の上、黒い樹が重い音たてて落ちてきた。潰れて黒い粒子となる黒い人影を金色の瞳に捉え、ミーツェは尻尾を舵に飛び退る。鞭のように大きく振り上げられた黒い樹の根の一撃を身軽に避ける。
ミーツェに避けられた根は、二撃めをけれど放たず、風切る音たてて水面に突き立った。
「にゃっ」
硬質な音響かせて木の根を弾く湖面にも構わず、黒い樹は意志持つ触手のような根を水面に這わせる。じわじわと湖面を這う木の根から、微細な毒の棘じみた細かな黒い影が伸びていることに気づき、ミーツェは尻尾の毛を逆立てた。
「にゃにしますのにゃー!」
力いっぱい叫び、ミーツェは杖を掲げる。ぐるり、魔火の炎が渦を巻いた。
炎操る猫を手ごわい敵と見なし、黒い樹が梢を震わせる。水面に這わせていた根の数本を引き抜き、矢の速さと鋭さでミーツェを貫こうとする。
「にゃー!」
ミーツェが杖を振るい炎の弾を放つと同時、彼女の背後から獣のように低く速く地を駆けた何者かが炎と並んだ。
「もらうぜ!」
明朗な声を響かせるなり、レイリーは鏡の湖面を蹴る。一蹴りで地を這うような低い位置から高く宙に舞い、ミーツェの炎を手に纏わせる。ミーツェと同じ魔火の力宿る身に炎を宿し、レイリーは襲い来る木の根の一本をその手で掴み取った。
「にゃにゃっ?!」
「おぉッらア!」
炎宿した手で掴んだ木の根を軸に、レイリーはぐるり、軽業師のように回転する。ミーツェの炎を貰った手とは別、己の魔火の力を靴に込めて炎を纏わせて蹴りつける。黒い樹は地に落ち、樹肌が擦れあって軋むような悲鳴を上げた。
枯れ木じみて倒れ伏す黒い樹から獣じみた跳躍を見せて飛び退り、レイリーは金色の瞳を細める。ちらりと見遣るのは、少し離れた位置に立つ元護衛対象、純白の長い髪を揺らし深紅の瞳を憂いに伏せるアルレッテ。元の世界で仕える神殿を炎に巻かれ賊に追われた彼に、大きな炎は見せたくなかった。
「カラッカラにしてやるよ」
不敵に唇を吊り上げるレイリーの傍、ミーツェが杖を掲げる。
「勿論協力しますにゃ!」
その杖の先、赤い火の玉が生まれる。落ちてくる黒い影たちを炎で撃ち落とす。
「やるね、ミーツェちゃん!」
歓声に近く笑い、武道が駆ける。上空から降って地に根を下ろそうとする黒い樹の幹を狙い、
「ふッ!」
駆けた力も重ねてトンファーを叩きこむ。闘志の光と体重の乗った武具で弾き飛ばされ湖面に横倒しになる黒い樹を、すかさずミーツェが炎の玉で焼き払う。
「っと」
己の倒した黒い樹が激しく燃え上がり始めて、レイリーは小さく舌打ちした。星の力の炎であれど、加減は難しい。そもそも、樹のかたちをしていても本当の樹ではないのかもしれない。
思わず後方のアルレッテを見遣る。
(怯えてないか)
友人の表情を確かめる視界の端で、ミーツェの炎に包まれて透明な湖面に墜ちた黒い影たちが黒塵となって消えていく。それでも空から降る敵は圧倒的に数が多い。
隙をついて湖面に降り根を潜らせ湖の浸食にかかる黒い樹に武道は駆け寄る。星の力を使い引っこ抜こうとした途端、鞭じみた動きで振るわれた木の根に薙ぎ払われた。
「ッ……」
咄嗟に頭をかばって構えたトンファーを持つ腕さえ痺れる痛撃を食らう。痛みに怯まず踏ん張ろうとした脛にも別の角度からの攻撃を受け、たまらず横転する。続けざまの攻撃は湖面を転がるようにして避け、立ち上がろうとして足の痛みに小さく呻く。
痛みを無視しようとしてできなかった。力が入らず顔が歪んで、
「大丈夫」
けれど、背後から優しい声が掛かった瞬間、傷ついた足を柔らかな癒しの光が包んだ瞬間、立ち上がれぬほどの痛みは消え失せた。
「これで、大丈夫」
アルレッテは深紅の瞳を細める。
「ありがと!」
短い礼を口にするなり、痛みに怖じぬ勇敢さを見せて敵のただなかに飛び込んで行く武道の背をアルレッテは見守る。
あちらではミーツェとレイリーが、湖の央では龍と小龍たちが、向こうでは恐ろしい速さで育ち上空の敵を討つための足場となりつつある植物を守ろうとする人々が、それぞれにそれぞれの闘いを繰り広げている。
(……大丈夫)
炎の熱を帯びた風に白い額を撫で上げられ、アルレッテは息をそっと吐く。
透明な湖の上、炎弾によって撃ち落とされた黒い影たちが幾つもの炎の塊と化している。それが少し、恐ろしかった。
(ここにはレイがいる)
杖を握る手に力が籠る。
(守る為に戦っている人たちが沢山いる)
伏せた眼に、湖に漂うて煌くさまざまの色した光珠が映る。見上げれば、湖面に、湖の光に引き寄せられるように、黒い影たちが降ってきている。
(もしかして)
あの影たちが湖の中の星のような光に引き寄せられるのであれば。
足元の水面に杖の先を近づける。漣ひとつたたぬ湖面に寄せられた杖の先、銀色に揺れる飾り板をつけた円環が涼やかな風の音して鳴る。
引き寄せられるが如く、湖中の星の光が白銀の青年のもとへと集まる――否、光を生むは月神神殿にかつて仕えた神官の祈り。生まれる光は湖の中ではなく、透き通る湖面のその上。
ゆらり、音もなく現れた月にも似た光を、アルレッテは杖と共に高く掲げる。己の生み出した光を、己と共に黒い影への囮とする。
(多少でもこちらへ気を逸らせればいいのだけど)
月の光を白い頬に浴び、かつて月神に仕えた神官は静かに思う。
穏やかに眩しい光に魅せられてか、地を縦横に駆けて小龍たちを蹂躙していた一際巨大な黒い樹が標的を変える。数十ある根の幾許かで小龍たちを捕えたまま、何本かをアルレッテへと伸ばす。
「さて」
狙い通りとは言え、戦う術持たぬ己に迫る影の樹の根を深紅の瞳に映し、アルレッテは首を傾げた。
「どうしようかな」
<< もどる
1
…
13
14
15
16
17
…
51
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
【星幽塔】最終決戦! すべての希望に火を灯せ!
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
星のサーカス団
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
定員
1000人
参加キャラクター数
73人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年07月20日
参加申し込みの期限
2017年07月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年07月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!