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八神 修
はすっかり調子を回復していた。途中でへばってしまったことには納得のいかない部分はあったが、結果としては無事に登れたし回復も思った以上に早かった。
(自信を持っていいはずだ)
俺は少しずつ向上している、前進している。それは紛れもない事実だ。そう自分自身に確認する。
「さあ、始めるか」
修の鉛筆は、ためらいなく素描を作り上げていった。ほどなくして彼のスケッチブックに現れたのは、九夜山の豊かな自然を背景に立つ校長先生と泉先生。特徴をよくつかんでいる。周りには彼らを慕う生徒が集まり、暖かな空間が生まれている。絵心については自信がないが、目の前の真実を把握する能力は優れているつもりだった。それから線画に水彩で淡く少しずつ色を重ねていくと、青春の一コマとでも言うべき優しい雰囲気を漂わせた一枚の絵が完成した。吹く風を表現するために、薄い色を含ませた筆を横にストロークする。
さてこのままでは少々物足りない。課題の『自然の見えざる美』が表現されていないからだ。こういった空想、想像にまつわる事柄については修はとんと縁がなかった。神魂に触れて授かったろっこんの力も、現実の法則に沿ったひどく現実的なものである。筆を休め、しばし考える。その頭上を小さなカナリアが飛んでいった。修にはそれが『誰』であるのかわかっている。
「桜井か。……自由で、気持ちよさそうだな」
ろっこんの力、それは神の実在する『自然』の一部であるだろう。修は先生と生徒たちの集まっているその上に、自由に羽ばたくカナリアを描き加えた。目に見えない恩寵の化身として。
図らずも八神の絵の完成を助けることとなったカナリア、その正体は
桜井 ラッセル
。いつも友達に囲まれている彼だが、今日は少し様子が違った。カナリアになったまま山頂付近を飛びまわって過ごし、大方の生徒たちが場所を決め、絵を描き始めたころに変身を解いて地面に降りた。そのまま誰に声をかけるでもなく、展望台脇の木々の陰から三夜湖を眺める。太い木の幹に背を預けると、ほっとため息をついた。顔にはいつになく大人びた憂いが浮かんでいる。
「今日は一人でも、いいかな。交流は普段がんばってるしさ」
(そうだよな? 俺、がんばってるよな)
さやさやとそよぐ葉の音、耳をくすぐる小鳥のさえずりに入り混じって、生徒らの話し声が聞こえる。皆どうしているだろう、と友人たちの顔を思い浮かべる。そしてやっぱり、今日は一人で羽を伸ばしたい、と思った。こんな時間があってもいい。頭を振り、ラッセルは目の前の景色に改めて見入った。
「うん、すっげー綺麗。湖の蒼、森の緑がいい感じだ!」
自分の場所選びのセンスを自画自賛しつつ、ラッセルはスケッチに取り掛かった。この場はうまい具合に物陰になっていて、故意にのぞき込もうとでもしない限り人がいるのはわからない。かくれんぼをしているようないたずら心を楽しみながら、展望台の色あせたコンクリート、そこから続く鮮やかな自然の色の対比を表現する。パレットで色をくるくると混ぜるたびに、違ったイメージが浮かんで来て、どれを描こうか迷ってしまうほどだった。
「よし。お前にはこの色……こいつにはこの光だな。ん? あれって……」
見つめていると不意に現れる、幻想ならぬ不思議に目を凝らそうとしたその時、
「いいから脱げ。早くしろ」
突然はっきり聞こえてきたとんでもない発言、そしてそれに続く少年の悲鳴がラッセルを現実に引き戻す。ラッセルは思わず吹き出した。
「……何を描く気なんだ、あいつら」
逆巻 天野
は九夜山頂に留まらず、来た道を少しだけ下って自分だけの場所を探した。道を逸れ、森を抜けると島を一望できる。それを天野は知っていた。足場は斜めであまり安全ではない。ここなら女子は来ないだろうし、野郎どもに茶々を入れられることもあるまい。自分だけの挑戦を誰にも邪魔されたくはなかった。本当は一緒に来たかった友人がひとりいたが、その望みがかなうことは、もうない。
「できれば二人で……来たかったな」
決して軽くはない油絵画材一式とキャンバスをようやく降ろす。平らな場所を見つけて折りたたみ式のイーゼルを展開し、包んでいた布を外したキャンバスを掛けた。本来白いはずのキャンバスは、あらかじめ真っ黒に塗られている。ごつごつとした岩に腰掛けると、休息も取らずに天野は筆を手に取った。深く深く森の空気を吸い込み、目を閉じると世界はキャンバスと同じ色の闇に捕らわれる。
「よし……やってみよう」
再び開いた目に映るのは、広い広い世界の端。蒼い空に包まれたまぶしいまでの若葉の緑、流れる白い雲。鳥が舞い、木々がざわめき、一瞬たりとも同じ姿を見せることはない。天野はオイルで溶くのもそこそこに、キャンバスにぶつけるように色を置いていく。自分の目と心に焼きついたその一瞬を、見失ってしまわないように、天野は無我夢中で黒に色を、色に色を塗り重ねていった。
松谷 洋志
はと言えば、広げた風呂敷に座り込み湖畔で一人うんうんと悩んでいた。手元には歪みなく引かれた線によって構成された、すっきりと美しい三夜湖の姿があった。彩色さえ済ませてしまえばあっと言う間に完成するだろう。ところが洋志の手はここでぴたりと止まってしまっているのだ。
「ここからどうしたもんかなあ」
写生ならそこそこのものが時間内に描けるだろう。だが、泉先生の課題を満たすには工夫が必要だ。ただ整った写生画を提出するだけなら、この授業に参加した意味がない。洋志は自分の得た知識を頭の中で一度まとめて見ることにした。
「温泉があるぐらいだし、山頂の三夜湖は火口湖のはず……」
静かに青さをたたえているこの湖も、昔は荒々しい姿を見せていたのではないだろうか。
「僕には幻視はできないけど……三夜湖の今・昔みたいな感じで書けるかもしれませんね」
生まれた名案に我ながら得心する洋志。独り言なのに、いつのまにか人と話す時のような丁寧な口調になってしまっている。洋志はページをめくり、もう一枚のスケッチに取り掛かり始めた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
清水るね
シナリオタイプ(らっポ)
イエローシナリオ(50)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
動物・自然
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年05月30日
参加申し込みの期限
2013年06月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年06月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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