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寝子高式! ふれあい写生大会
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夏かと思われるほどの陽気だが、吹き抜ける風は涼しくさわやかだ。校門付近に集まる写生大会参加者の元に、背の高い教員が現れた。老齢だがしゃんと伸びた背筋に朗々と響く声。
泉 竜次
先生だ。先生が生徒たちにおはよう、と声をかけると、大声から消え入りそうな声までそれぞれの返事が返ってくる。
「全員集まったか? そろそろ出発するぞ。順番は好きなようでいいから、二列に並べ」
少しいびつな二列縦隊が出来上がると、生徒たちの目は悪目立ちする二人の生徒に注がれる。
八十八旗 信彦
と
大天使 天吏
だ。
「ぬっ……ぐ!」
うめく信彦の背から高く飛び出す縦に丸めた毛氈。左右の肩には、ぱんぱんの布袋がかかっている。三つの大荷物にバランスを取りかねて、信彦は千鳥歩きする。危なげに揺らぐ背中に、ばしりと手が叩きつけられた。
「うぅわ! 何すんだ……」
声を上げて振り向く。手の主は荷物を持たせた
上穗木 千鶴
であった。
「ぼくの大切な荷物だ。落とすな」
ぐらぐらしている赤いものが目に付くのか、泉先生がこちらにつかつかと歩み寄る。
「八十八旗。その荷物は画材か?」
「え、えっと! その」
白い髪の少女、
旅鴉 月詠
が間に入った。
「先生。これは私たち三人が見えざる美を捕らえるために必要としている道具だ」
「そうなのか? 上穗木。八十八旗」
二人は無言でうなずく。
「そうか。ならいい」
芸術に必要ならば問題ない、とのことだ。千鶴は黙って信彦の隣に並び、月詠はすっとその後ろに戻った。
先生はもう一人、列の先頭でひときわ目立っている天吏に近づく。
「大天使のそれも、写生に必要なんだな?」
「……はい。全部、使うもの」
灰色の瞳で泉先生をまっすぐ見返し、天吏が答える。背には熟練の登山家が背負うような巨大なザック。腰のベルトで荷重を支える本格的なものだ。その不思議ないでたちに
青野 海仔
が声をかける。
「その、手の……何?」
ちなみに彼女が天吏と並んだのは『おおあまつか』が一番前にいるのだから、この列は五十音順なのかもしれないと考えたためだ。『あおの』は前にいなければならない。
「……ポータブルGPS」
(はて。どこへ行こうとしているのか。うちにはさっぱりわからん)
二人の女子学生の次には、
逆巻 天野
と
桜井 ラッセル
が並んでいた。天野はトランク型の木箱を手に持ち、反対の腕には木枠の本格的なキャンバスを抱えている。対するラッセルは両手は手ぶらで、まぶしい赤のリュックサックを背負っていた。何事にも淡白なイメージの天野と、笑顔の絶えないラッセルは一見正反対に見えるが、実のところ繊細な内面を抱える共通点のある友人だった。
「逆巻、道具本格的すぎねー? あれか? 隠れた才能か?」
「気にするな。ちょっと試してみたいことがあるだけだ」
「俺なんて、中学生の頃の水彩そのまま持ってきちまったわ!」
ワハハと笑うラッセルを、うるさそうに横目で見る逆巻。遠慮なくこんな顔ができるのも、友情のゆえだ。
前の騒がしさも気にせず、
桜庭 円
はいつも一緒の『にゃーくん』を抱き期待に目を輝かせていた。円の腕の中にすっぽり納まってしまうほど小さい猫は、信頼する主人に抱かれてまどろんでいる。いい天気、にゃーくんと一緒、楽しみにしていた課外授業。意識せずとも、体がうきうきと小刻みに揺れる。
対して隣の
八神 修
は元気がない。浮かない理由は山頂までの行程にあった。九夜山頂までの距離は一キロ強。ハイキングにちょうどいい距離ではあるのだが……
(俺はみんなについて行けるのか……?)
体力作りの一環として参加を希望したのだが、どうにも不安が拭えない。真夏並みのじりじりとした日の光に、すでに修は自分の体力が消耗し始めているのを感じていた。
ついそわそわと後ろを振り向く円と修の目に、
雨宮 草太郎
校長先生の姿が映った。おなじみの蝶ネクタイ、サスペンダー姿に、小粋なフェドラをかぶっている。二人以外の生徒が気づかぬうちに、校長先生はカニ歩きでそうっと列に近づき、さも当たり前のような顔をして最後尾に並んだ。二人が自分に注目していることに気づくと、おちゃめにウィンクを返してくる。
(そうだ、あとでお世話になった校長先生に挨拶しにいこっと! にゃーくんと一緒に!)
(3人4脚リレーで校長先生は俺を応援してくれたな。お礼をしたいものだ)
二人の心には、もう一つの本日の目標が生まれたのだった。
続いては先ほど場を騒がせた三人組の信彦、千鶴。その後ろに月詠が並んでおり、隣にはお嬢様然としたすっきりとした立ち姿に長いロングヘアが美しい
橘 舞
。私語もすることなく、穏やかな表情を浮かべて並んでいる。わいわいと賑やかな三人を、どこかまぶしそうに見ていた。
陽気な笑顔を浮かべて出発を待つ
針ヶ谷 夕市
、愛称『ハリー』。彼の画材は愛用のグラフィティアート用スプレーだ。極彩色のスプレーバッグを斜めに掛け、お気に入りの曲に合わせてリズムを取っている。スプレーで写生など普通の高校であれば大目玉を食らいかねない話だが、ここは寝子高、引率は泉先生である。ハリーの出撃準備を見た先生は、「いいの描いてくれよ?」と笑っただけだった。
(泉のじーちゃんの言う創造とか破壊とかはよく分かんないけど……今日は『降りて』来そうな気がするんだよね!)
スプレー缶の刻むリズムを聞きながら、
天宮 樹
は腕に抱えた白猫の喉元をくすぐっていた。
「楓さん、もうすぐ出発だよ。ゆっくり行こうね」
やさしく語りかけると、ナァ、と小さな答えが返る。樹の肌は楓さんの毛並みにはかなわないまでも、ずいぶんと白い。少年でありながら、世の女性たちがうらやむほどには白かった。瞳も髪の色も薄くはかなげな印象が強い。生来心臓が弱く激しい運動は控えなければならなかったが、この課外授業なら無理なく参加できるはずだ。
新井 すばる
の口元には、さすがにトレードマークのちくわはない。画材の入ったカバンを手に、照りつける日の光に目を細めていた。並んだ
小山内 海
は、肌身離さぬスケッチブックに手早く文字を書きこんでいる。声のない彼女の、言葉を伝える方法だ。動きに合わせて左側のサイドテールがぱたぱたと跳ねる。列から体を少し出し、前に並ぶ円に『きょうも にゃーちゃん かわいいね』と見せた。円は手を振り、口の動きで『ありがとー』と答える。
行儀よく待つ
御巫 時子
はパステルの入った小箱を抱きしめている。最初から描くのは森、鳥たちと一緒の風景と決めていた。
「疲れないで登れるといいんですけど......」
その肩にはすでに小鳥が一羽止まっている。興味深げに時子を見上げる様子はまるでペットのようだが、立派な野鳥である。鳥と会話する能力を持つ時子に惹かれて束の間野生の日常を離れ、彼女の供となっている。小鳥は時子の耳元で、ちゅるちゅると小さく鳴いた。
「うん、その時はまたお願いしますね……?」
御剣 刀
は時子の秘密の会話に気づかぬ振りをしてやっていた。うかつに声をかけたり、じろじろ見たりしたらこの内気な少女を怯えさせてしまうのではないかと思ったからだ。刀は目つきが鋭く、姿勢がいい。武道で鍛えた隙のない雰囲気が、彼をぶっきらぼうに見せてしまいがちだった。刀は全身で飛び上がるようにして、円と声無き会話をしている海を見ていた。屈託のない姿がほほえましい。
おとぎ話の登場人物のような端麗な姿の
茨城 音夢
は、画材を小脇に抱え頼りなげに、ゆらりふわりと立っていた。夢見るように目を閉じ……本当に寝ていた。風に揺れる木のように、体が大きく傾いだと思うと、ふっと元の位置に戻る。倒れないのが不思議である。
橘 千歳
は腕を組み、ポニーテールをさっと揺らして少し厳しい顔をしている。おしゃべりに居眠り、あまりに自由な一行に、苛立ちを感じているのだろう。こんな時でも、きっちりはっきりした風紀委員としての顔は変わらない。
その後からはぶつぶつという不審なつぶやきが聞こえる。
握 利平
の心の中は誰知らぬ間に混沌に侵されていたのであった。心の声が漏れ出てしまっていることには、本人は気づいていない。
「可愛い女子もいっぱいで楽しい写生大会、とか思ったのがまずかった。鎮まれ、俺。治まれ、俺っ! 『ふれあいしゃせいたいかい』……いかんいかん! 俺は漢字の国の男、漢字で考えるんだ! 漢字漢字漢字ふれあい……」
これが小声でずっと続くのだ。利平の葛藤など知る由もない
松谷 洋志
は不安で仕方がない。
(に、握君、具合悪いのかな? トイレ行きたいなら今行っとかないと……)
声をかけたほうがいいのか、そっとしておくべきなのか。普段から口数の少ない洋志に、とっさの決断など無理だった。念仏のように続くつぶやきに耐えかねて視線を背けると、いるはずのない人影が目に入る。
「あ、こ、校長先生。おはようございます」
「チャオ♪ 松谷君」
うろたえながらの洋志の挨拶に、雨宮校長先生の返事は陽気なものだ。
「ようし、出発するぞ。列を乱さずに進めよ」
泉先生の声を合図に、生徒たちは進み始めた。
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担当ゲームマスター
清水るね
シナリオタイプ(らっポ)
イエローシナリオ(50)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
動物・自然
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年05月30日
参加申し込みの期限
2013年06月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年06月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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