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(いたいた!)
つばの広い麦藁帽子をかぶった長い黒髪。まっすぐな美しい立ち姿。
橘 千歳
に違いない。山についてから見失ってしまって、ずっと探していたのだ。
(帽子かぶるから髪を下ろしたのかな? 森ガールってところだね。悪くない、むしろ新鮮ですごくいいな)
新井 すばる
はだっと駆け寄ると、
「橘さーん!」
と大声で呼ばわった。声に振り向く顔はひどく驚いているように見える。
「ああよかった、やっと会えた。意外と人多いからね」
「あっ、あの」
「そうそう、忘れる前に言っちゃうね、下宿の件」
「いえ、あの!」
何かおかしい。
「どうかした? それで、家で話したんだけど、橘さんなら大歓迎! って」
「あの! すみませんどなたですか!?」
「えっ!?」
彼女は千歳の双子の姉妹で、
橘 舞
と言った。気づかなかった。千歳の双子の姉妹が、同じ授業に出ていることに。双子ってこんなに似ているんだ。自分って双子を見間違っちゃうんだ。ダブルの衝撃にすばるは軽く打ちのめされた。どうりで似てる、なんてありきたりな言葉しか出てこないのが恨めしい。
「いいえ。よくあることなので」
「ほんとごめん。ボクは新井すばる。橘さん……ええっと、千歳さんとは同じ剣道部なんだ」
舞の表情が少し和らぐ。部活が同じと知って、この男子学生が特に妹と親しげであった理由を得心したからだ。
「はっきり約束してたわけじゃないけど、会えたら一緒にスケッチしようって言ってて」
「まあ、そうだったんですね。新井さん、いつも妹がお世話になっています」
舞は丁寧に頭を下げる。顔は似ていても雰囲気は違うんだな、などとすばるが頭の隅で考えていたその時。
「きゃああああ!」
胸に飛び込んできたのは、先ほどまで頭を下げていた黒髪の少女。思わず両手で抱きとめる。
「わわわ! 舞さん!?」
「虫、虫が! 私、虫……だめ……!」
見ると足元から、オレンジ、青、緑ととりどりの色で飾られた小さな甲虫が飛び立った。はたはたと薄い羽で飛ぶと、はらりと降りる。伸び放題の草に隠れてすぐにその姿は見えなくなった。
「大丈夫。ハンミョウだよ。すごく小さな虫だし、もう飛んで行ったから」
舞はすばるの制服の胸にしがみつき動かない。握り締めた両の手がかたかたと震えている。怯える舞をなだめようと、すばるは背に手を置き、まるで小さな子をあやすようにやさしくぽんぽんと叩いた。それを合図にしたかのように、我に返った舞は慌てて身を離す。戸惑いと恥ずかしさでいっぱいになってしまったのか、顔は真っ赤、目には涙がたまっている。
「ご、ごめんなさい! 私ったらはしたない……」
「いいっていいって。それより舞さん、スケッチ一緒にどう?」
(なるほど、そうね。新井さんと一緒に千歳が来るのを待っていればいいんだわ)
「ええ、ご一緒させてください。よろしくお願いします。改めまして、私は千歳の姉の
橘 舞
と申します」
仕切りなおしの自己紹介と共に深々と頭を下げた。今度は虫は現れなかったらしい。優雅な仕草で顔を上げ、にこりと微笑んだ。
「同級生なんだから『すばる』でいいよ。気楽に行こう」
「そんな……では、『新井君』ではどうでしょう」
「あはは。まあそれでいいか。舞さんはどこでスケッチするつもりだった?」
その頃、千歳もまたすばるを探していた。
(一人じゃやっぱりちょっと寂しいわね。新井君に誘われてたし、声をかけて一緒にスケッチしようかな)
聞きなれたすばるの声が聞こえる。小走りに近づき声をかけようとしたところで、千歳はぎくりとして立ち止まる。
「新井君……と姉さん!?」
思わず木々の陰に隠れてしまう。すばると舞はレジャーシートに座り、楽しげに昼食を摂っている。一目でわかる、舞手作りの弁当だ。彩り豊かで栄養は満点、しかも使う素材は高級品ばかりのランチが二人分。並みのシェフなら蹴散らしてしまうほどの舞の料理の腕を、千歳はよく知っていた。
「ど……して……」
前に進むことができない。二人の輪に入っていくことができない。すばるの嬉しそうにサンドイッチをほおばる顔。にこやかにお茶を差し出す舞の仕草。それだけで目の前の世界は完成していて――
(私の入る場所なんてない!)
千歳は二人に背を向け、走り出した。目の前がぼやけてくる。どうしていいかわからなかった。ただここから離れてしまいたかった。
「こんなすごいお弁当が手作りだなんてね。最高だよ。ほんとうまっ!」
「ありがとうございます。欠席になったお友達と食べようと思って作って来たんですけど……新井君とご一緒できて本当によかった」
「九夜山で合鴨ロースト食べるなんて、想像もしてなかった――って、橘さん遅いな」
「そうですね……道に迷うような子じゃないんですけど」
「まあ待ってみようよ。ところで、ちくわ食べる?」
すばると舞は、いまだ来ない千歳を思いやる。当の少女は、ここから逃げ去ってしまっていることなど気づく由もなかった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
清水るね
シナリオタイプ(らっポ)
イエローシナリオ(50)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
動物・自然
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年05月30日
参加申し込みの期限
2013年06月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年06月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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