this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
あなたと巡り合ってから
<< もどる
1
…
7
8
9
10
11
つぎへ >>
一人暮らしをしている
来島 アカリ
から模様替えの手伝いを頼まれた
ロベルト・エメリヤノフ
がついでに引っ越しもしてしまった超展開。
それからから一ヶ月半!
アカリのところに住むようになったロベルトは、家に猫のいる生活に新鮮味を感じ、どことなくくすぐったくあった。
「うどんも大きくなったなぁ」
とアカリの飼い猫――サバトラのオスの子猫ウィルに近寄っておいでと手招きする。
すっかりと、″うどん″という呼び名でしか反応しないウィル。
先にウィルと呼び完全スルーに「無視すんなー!」とアカリが悲鳴をあげていたばかりだ。「料理中に邪魔しなきゃいいけどさ」と吐き捨てていたが完全な負け惜しみであった。
しかし、うどんの語感のどこが気に入ったのか、猫と話せないロベルトは本当に不思議なものだった。
「先輩ー」
ゴロゴロとウィルの顎の下や腹を撫でて戯れている内にアカリから声がかかった。ウィルと共にそちらへと向かうと、食卓の上に並んだ料理にロベルトは自然とアカリに目を向ける。
「……あれ? 今日はハンバーグなのかい?」
聞くと、緊張を隠せず硬い表情のアカリが頷いた。
先日の模様替えの時に交わした誘い文句の通り、ロベルトは美少年の手作り料理を毎日堪能している。それは本当に有り難く、ふたりで囲む食卓は団欒と楽しかった。それに、アカリの料理の腕前は自活しようという努力が伺えて食べやすかった。時に失敗するのはご愛嬌で、流石現役男子高校生なだけあって、大雑把なりにも男の子が好むツボを心得ている味付けでもある。
だから、
……期待していよう! と、ロベルトは心弾ませる。
…※…
あれはいつの日だったか。
ロベルトがアカリの家に泊まるのももう何回目かで、アカリがウィルを拾った二月の中旬頃だったか。
「……あれ、猫飼ったのかい?」
「拾ったんですよ」と答えるアカリが席を立ったのを見送り、ロベルトは買い集めたばかりのお世話道具を眺め「ふーん……美少年に猫……良い取り合わせだね」とひとりごちた。靭やかな肢体を抱き上げ撫ぜるようにもふもふってたり、ツンとすました猫とにらめっこの末困惑に微苦笑を浮かべるのもどことなく周囲に細やかな燐光さえ舞って、見ているこちら側が惚けてしまうくらい、たったそれだけの戯れさえ絵になりそうだ。
ロベルトが珍しがってウィルを手招くも、猫はベッドの奥に引っ込んだままだ。
「それにしても、警戒してるのかな?
会うのは初めてだもんね」
むしろ睨まれてるロベルトが苦笑を漏らすと、戻ってきたアカリは「うー」と唸る。
「むー……まだ拾いたてなんで、人見知りしてる、のかも……?」
「ならあまり刺激しないほうがいいかな」
戯れようにも嫌われては元も子もない。声をかけて徐々に慣らしていけばいいか。これっきり会わないというわけでもないだろうし。共通の話題というのも悪くないし。
「先輩、俺そろそろ夕飯を作るんで、適当に時間潰してて下さい」
数回のお泊り。前までなら買い出しついでに外で済まして、夜中まで遊ぶというのがお決まりだったが、今日は違った。
え、なに、手作り? 手作り! び、美少年がハンバーグを……僕のために作ってくれるって!? とときめいてキッチンへと向かうアカリにロベルトは「待って」と声をかけた。
「外で食べますか?」
冷蔵庫から食材を取り出すアカリが首を傾げた。
「いや、違うよ。ご飯作るなら僕も手伝うよ!」
違うと首を横に振り、ロベルトがアシスタントを申し出る。
間近で美少年が料理している所をつぶさに眺めてたい! という期待が顔に出たわけではなく、一瞬ぎょっとしたアカリは大慌てにロベルトをリビングへと押しやる。
「先輩はお客様です。お客様のお手を煩わせるわけにはいきません」
「そんな他人行儀な」
「お客様は、座ってて下さい」
そういう家庭で育っているのか、アカリは時折メリハリのある律儀な面を見せた。
先程の猫とのやり取りではないが、しつこいのは良くないとアカリの反対にロベルトはあっさりと引き下がった。
ロベルトと入れ違いにウィルがキッチンに入った。猫はお客様ではない。
では、お客様をもてなそうとアカリは夕飯作りを開始する。
人の口に入るからと、何度か作ったことのあるハンバーグをチョイスし、工程を進めていくアカリの手から菜箸が滑り落ちた。
「おっと、って、あ!」
すかさずウィルがそれを回収するので、フライパンを火にかけたままアカリはその場にしゃがみ込む。
「って、ウィルー?」
咥えて離さないウィルにアカリはそちらへと片手を伸ばした。
「それねーと、飯作れねーんだけどなー……?」
人慣れしていないせいか大人しい猫ではあるが、気になるものを独占しようとする気質は猫のそれで、それを悪戯と怒ればいいのか、個性と笑っていいのか躾ける側のアカリは飼いたてもありまだその辺りの物差しを測れずにいた。
困り顔で「返してほしいんだけど」とお願いするアカリは、
「ん? なんか変な臭いが……」
漂ってきた匂いに弾けるように「しまった!」顔を上げた。
ガスコンロに飛びつき火を消すのも時既に遅く、覗いてみるが「うー……失敗、した……」落胆せざるをえない燦々たるものだった。
「失敗、しちゃったし……先輩には別のもん作ります、ね」も、見てからに悲惨なハンバーグに、
「あっ……! 食べなくていいって……気、遣わなくていいですから……」も、
どちらの台詞もロベルトには通じなかった。
代替えも叶わずそのまま食卓に並べば尚情けなく、にこやかなロベルトと対象的にアカリは実に気まずそうにしていた。
いただきますの声すら小さく、ロベルトからどんな言葉を浴びせられるのか想像できずおずおずと視線を上げて先輩を見たアカリは、実においしそうにハンバーグを頬張る彼に、大きく目を見開いた。
「……先輩」絞り出すようなアカリの声に、「ん?」とロベルトが反応する。
加熱のし過ぎで。
「焦げてますよ」
「うん」
隣りのコンロでソースも作っていたから。
「変な匂いもしてます」
「うん」
上手く意思が伝わらないと感じ、勇気を持ってアカリは口を開いた。
「おいしくないですよ」
「どうして?」
以外な言葉が返ってきて、あんぐりとするアカリ。
「気を……遣っているんですか?」
「気を遣ったつもりはないけど……。
焦げてしまったけど……でも美少年が作ったものだと思うと……うん、格別だね!」
唖然としているアカリに言葉が足りなかったかなとロベルトは思案するように首を傾げる。
「美少年の手料理はなんでもおいしいよ?
それに、無理もしてないかな。おいしいんだから」
ロベルトは味覚云々以前の心情の問題ではあったに過ぎない。ただ、彼にとって美少年が如何に意義高いものか知らないアカリは論理の超展開をされている気分になっていた。
あっけらかんと言い放ち、失敗したにも関わらず遠回しに褒められたアカリは、つと、視線を落とす。
「…あ、ウィル?どうしたんだい?」
アカリの動きにウィルが食卓に上がり、互いの視線の間に割って入ったのでロベルトの興味がそちらに移る。が、名前を呼んでも見向きもしない。
「やっぱり止めましょう。俺、代わりにうどんでも――」「にゃお」
割り込んだ鳴き声にハンバーグを下げようと必死なアカリと、勿体無いから食べ尽したいロベルトの二人は同時にウィルを見遣った。
「今の……」
「返事かな?」
実に積極的な自己主張だった。
「うどんで?」「にゃお」
「うどんですよ?」「にゃお」
「……どうしよう、来島。この子自分の名前うどんだと思ってるみたいだよ……?」
名前かな? とロベルトが推測し、そんな風に教えたつもりはないとアカリは否定的だ。
しかし、ウィルはうどんで呼ばれるが当然という顔をしている。
「もううどんくんってことでいいかな……?」
名付けのアカリには申し訳ないが、反応してくれる名前で呼びたくもあるロベルトである。
というか、試しに本来の名前であるウィルで呼ぶが無反応と来たのだから、今夜はかの猫の名前について議論が交わされることとなったのは言うまでもない。
…※…
あれ以来ウィルは「うどん」でしか反応しなくなった。
更に言えば元々おとなしめだったウィルが少し活発になったのもあの日をさかいにしていた気がする。
きっかけと言えばきっかけがあの日だったのかもしれない。
「……無理、しなくていいのに、……優しい、なぁ」
思い出すアカリは照れくさくなって食器棚から皿を取り出した。
ここ一ヶ月半食卓に並べるのはいつも二人分。あの日、あの時のロベルトの優しさを知って、惹かれて、目で追うようになって、名前を呼ばれるのが嬉しいことに気づいた。
些細なことだった。些細なことだったけど、最終的には側に居たいと望むようになった。
食べ物など特に人柄が現れるものだ。そこで失敗を非難されなかったのが大きかったのかもしれない。自分なら文句のひとつも出たのかもしれない場面でそれがなかった意外性が手伝ったのもあるのだろうと今なら思う。
「うし」
丸くふっくらと焼けたハンバーグに手作りソースを垂らしかけ、アカリは気合の声を入れた。
そう。リベンジである!
完成品を持って「先輩、夕食できましたよ!」とウィルと戯れるロベルトを呼んだ。
ぜってー成功させるからな! の一心でいつも以上に丁寧に時間をかけたが、その甲斐あって、見かけは十全においしそうである。
「いや、断然おいしいって!」
先の失敗に不安に尻込みしそうになる自分を叩き出して、アカリはロベルトと二人、両手を合わせた。
「いただきます」
<< もどる
1
…
7
8
9
10
11
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
あなたと巡り合ってから
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
保坂紫子
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
動物・自然
定員
20人
参加キャラクター数
12人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年06月20日
参加申し込みの期限
2017年06月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年06月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!