星ヶ丘にある、オレンジ動物病院。
その病院に隣接する自宅のリビングで
ジェレミア・ベルトーニはひとりでゆっくりと手紙を読んでいます。
今日は手術の予約が重なり、個人的な郵便物は診療時間が終了し自宅に帰ってくるまで封を開けることもできなかったのです。
手紙の差出人は女の子からでした。
小学生らしい文字での、いつかの手術のお礼と近況を報告する内容です。
「大きくなったね」
同封された写真を眺め、ジェレミアは微笑みます。
交通事故でオレンジ動物病院に運び込まれた猫は、今やふっくらと肥え太って女の子とご機嫌にツーショットを撮るまでに元気になったようです。
あの時泣きながら野良猫を両親と共に運んできた女の子が、手術が成功したと聞き自ら飼うと宣言し渋る両親を説得していた姿をジェレミアは昨日のことのように思い出します。
あの時が女の子と野良猫の出会いで、その縁(えにし)は今も続いているようでした。
足元でじゃれつく子猫達は立ち上がったジェレミアに、ようやく夕飯の気配を感じて俄に鳴き出します。
「すぐに用意するから待ってて」
大合唱に子猫達を宥めてジェレミアは手紙を引き出しにしまい、夕飯作りの準備に取り掛かります。
里親募集もよく行っている彼の引き出しの中は、人と猫のたくさんの縁が入っていました。
はじめましての方もお久しぶりな方も、こんにちは。保坂紫子と申します。
どうぞ宜しくお願い致します。
当シナリオはこの一年間で出会った猫との思い出と今日までの軌跡をテーマにしております。
もちろん、過去シナリオガイド及びリアクションにて一度も登場したことのない猫も可能です。
他マスター様のNPCであったり、重要キャラクターとしてお話を展開されている猫を登場予定の方は、参照できるリアクションを添付の上アクションをかけていただければと思います。
また、こちらは『関係性の進展』はできないので完全に出会いと思い出話(今はその猫に対してこう思っている等一方的な想いです)のみとなってしまいますのでご了承ください。
この1年の間に在った、誰も知らないあなたと猫の出会いと思い出を聞かせてください。