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あなたと巡り合ってから
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「そういえば、あの猫がやってきてもうどれくらいかなぁ」
壬生 由貴奈
は冷蔵庫からバターを取り出して、ふとベランダのある方向へと視線を向けた。次いで、時計を眺め時間を確認する。
「何となく今日もやってきそうな気がするし、ちょっと窓開けておこうかな」
猫がやってきて、と示すようにマンションの厳重なセキュリティの中、ふらっと現れるのだから猫とはいえ侮れない。星ヶ丘の高級マンション「パルラ・フラーマ」のどこにそんな穴があるというのだろう。
日常化しているクッキーの焼き上がり合わせて来訪するので、由貴奈も予想できるようになってきた。
確かに特定の時間になれば廊下と言わずどこと言わずふんわりと甘いクッキーの香りが漂ってはいるので、それがお知らせみたいになっているのは否めない。
…※…
どこよりもとは言わないが最上階たる5階に住んでいても人の目は気になるので、窓を開けてレースカーテンで隠しつつ由貴奈は、猫が飛び乗って事故が起こらないよう配慮してからクッキー作りに戻った。
道具を揃え、材料を並べ、あとは流れ作業と由貴奈は手慣れたもので、型抜きされたクッキー生地を乗せた天板をオーブンに入れて温度と時間を設定する。程なくして小麦粉生地と練り込まれた砂糖が焦げる香ばしくも甘い匂いが溢れてきて、リビングでくつろぎ時間を潰す由貴奈の元へと届く。
するとレースカーテンが大きく揺れた。
「にゃーお」「みゃーお」と来訪を知らせる声が鳴いている。
視線を向けた先には見慣れたシルエット。
ちょこんとそこで待っているのは礼儀正しいというかなんというか。小さく笑って由貴奈はソファから立ち上がる。
あの日は夜だったか。食い入るような視線を背後に感じたのは。初めてなことだったし、二つのディンプルキーに指紋認証、エントランスにはコンシェルジュが常に待機しているという、高級マンションなだけあって万全に整えられたセキュリティだというのに地上5階での心当たりない視線に対し、不審者か気の所為なのか大いに迷ったものだ。
「また来たのぉ? ほんと、どうやって5階(ここ)まで登ってくるんだか」
それを物ともせずこの猫は毎回由貴奈の部屋までクッキーの匂いに釣られてやってくるのだから驚きを通り越して呆れてしまう。
いらっしゃい、とレースカーテンを捲り上げて、タッセルで纏めた。
「さっきクッキー焼いたから、今日もあげるよぉ、はい整列してー……、
んん?
なんか増えてない? ……んん?」
あと五分くらいで焼きあがるはずで、粗熱を取る時間も考慮するとすぐには出せない。
おとなしくしててね、と声をかけた由貴奈は、妙に鳴き声が多く聞こえたと違和感の正体に、ぴょいっと跳ねて増えた猫に、軽く目を瞠り、瞬かせた。
気の所為ではなく、猫が増えている。
一匹とか、二匹とか、三匹とか、増えてる。
しかも、ちっちゃい。愛らしいほどにもちっちゃい。
「もしかしなくても、子猫?」
「にゃお」聞けば、ドヤ顔で猫が答える。
「へぇ、おまえいつの間に子供なんて作ってたのぉ」
「にゃお」感心すると、ドヤ顔で猫が答える。
そんな堂々とした顔をされると由貴奈は少々複雑な気分だった。
味をしめて子供まで連れてきたってことだねぇ、こいつめー。である。
子供にあげたいと思ってくれるほど気に入ってくれたのは嬉しい半分、一家族揃ってこんな高所までと心配半分。
「ま、別にいいけどねー」
由貴奈のクッキーは猫にも通用するのだ。人間だけではなく、猫にも愛される。ただ、子猫も食すとなれば今後はもう少し工夫がいるのかもしれない。通い猫として配慮していたが、試しに専用おやつの開発でもしてみようか。
そんなことを考えながら粗熱が取れて猫の舌でも耐えるくらい冷えたクッキーを、食べやすい大きさに砕いて、皿に盛り付ける。
「……さ、並んで並んでー。順番に配るからねぇ」
時折催促に鳴いていてもその場から動かず待っていてくれた猫一家の前にクッキーの入った皿を置いた。
待ってましたとばかりに猫が食い付き、それを見た子猫等もおっかなびっくりとクッキーを食すのを眺め、由貴奈は水皿を隣りに並べる。
「美味しい?」
聞くも、夢中になっているらしい猫達から反応は返ってこなかった。
そんな猫の家族を目を細めて由貴奈はただ眺めている。
何気ない日常がすべて同じではないことが、改めてわかって、それがどことなくくすぐったかった。
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あとがき
担当マスター:
保坂紫子
ファンレターはマスターページから!
皆様初めまして、またおひさしぶりです。保坂紫子です。
今回のシナリオはいかがでしたでしょうか。皆様の素敵なアクションに、少しでもお返しできていれば幸いです。
昔と今とお話が書けてとても楽しかったです。ワンエピソードも大切な思い出ですね!
また、推敲を重ねておりますが、誤字脱字等がございましたらどうかご容赦願います。
では、ご縁がございましたらまた会いましょう。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
保坂紫子
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
動物・自然
定員
20人
参加キャラクター数
12人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年06月20日
参加申し込みの期限
2017年06月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年06月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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