this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
あなたと巡り合ってから
<< もどる
1
…
4
5
6
7
8
…
11
つぎへ >>
朝六時出勤、夜十二時帰宅。それが勤務医である
深倉 理紗子
の日常。
とにかく目の回る忙しさ、むしろ忙殺の日々。医者の不養生などということわざはあるが、過労で倒れてしまえば、真顔にもなろう。それだけ理紗子が己の仕事について真摯である証拠なのかもしれないが、彼女の友人が体調を慮り手を尽くすのを見るに、そこはかとなく色々な事情が複雑に絡み合っているのだろう。
そんな彼女が休めるのは土曜日と日曜日。
それも急患や受け持ち患者の容体悪化があれば即出勤と休日が名ばかりになりつつある日常に時に切なくなる理紗子だった。
ある土曜日。カレンダー上は休日にあたる曜日ではあったのだが先に述べたように理紗子には常に呼び出される立場で、普段なら午前中は寝入って過ごすはずだったのに、連日の連夜と曝される緊張感が結局は抜け切らなかったのか朝九時には完全に覚醒してしまった。
睡眠時間はお世辞にもたっぷりととは言えない仮眠程度なのに、肉体はすっかりといつでもOKと言わんばかりの待機モードで二度寝もできなかった。こうなってしまってはどう足掻いても寝られない。上体を起こした理紗子は諦念と嘆息する。もそもそと起き出して洗面台へと向かった。
身支度を整え外出の準備が終わった理紗子は自宅たるワンルームマンションの玄関を開けた。
マンションから橋を渡った目と鼻の先と見える病院を横目に理紗子は春の陽気に誘わるままに歩き出す。
世間は、春だ。桜の季節もたけなわ状態真っ盛り。先月のしんみりとした余韻も嘘のように消えて、どこもかしこも春を謳歌している。
最初が肝心と企業や商店の売り込みのアピールがこんなところまで聞こえてきて、あとで家に帰るついでに覗くのもいいかもと思案を巡らす。
…※…
気が向くままにそこらを適当に散歩しつつ、気づけば、寝子ヶ浜海岸へ出ていた。吹き付ける強めの潮風はまだ冷たさが残っていて、徒歩という運動で微かに火照る肌には心地よかった。
全身で風を受け止めて、ゆっくりと伸びをする。
去年の今頃も、確かこんな風だったなと、理紗子は回想に目を細めた。
あの時もこうしてぼんやりと海を見ていた。
すると、波と風の音に紛れる形で何かが鳴く声が聞こえた。
なんだろうと思い向けた視線の先に居たのは、一匹の子猫だった。
親猫とはぐれたのだろうか。
どこか頼りなげで、心細そうで、悲しそうな声で鳴きながら、理紗子の足元に寄ってきた、よちよちした赤ん坊特有の動きは昨日のように思い出せる。
哀れを誘う仕草に、しゃがみ込んで頭を撫でて「ママとはぐれちゃったのかな?」と声をかけたものだ。
しばらく慈しむように構って、どうせなら親猫が探しに来るのを待とうかなどと甘えてくる子猫に愛しさを見出した辺りで、ひょいっとした動作で子猫はどこかへと行ってしまった。
猫の気まぐれと言ってしまえば身も蓋もないが、潮騒の中に取り残された理紗子は、野良故に深追いもせず、ただ子猫の行き先を案じて見送った。
あの子猫はその後どうなったのだろうか。猫の多い寝子島では同様なそれこそ瞬間的な一期一会が日一日幾度となく巡り合うも、こうして印象強く残っているのは、その猫のあまりな幼さ故だろう。
絹糸のようなか細さで「みーみー」と鳴かれれば誰でも心配を抱く。
あれから一年。元気に育っていれば理紗子が抱えるくらいには大きくなっているだろう。
ありふれた毛色の柄はどんな模様だったっけと細部まで思い起こし懐かしむ理紗子の足元から、「にゃあ」と鳴く声がした。
「え?」と驚く理紗子の声とさざ波が重なり、風に煽られた服の裾がはたはたとはためく。
足元を見ると、あの時の猫だった。
「……あなた」
回想よりも一回りも二回りも大きくなった姿に、理紗子はその場にしゃがみ込み、猫に手を伸ばす。
一年前の時と同じように頭を撫で、顎下を擽る。
「元気だったのね」
ぽつりと零す理紗子に、猫は彼女に撫でられるがまま、もっと撫でろと頭を掌に擦り付けた。
「今日は迷子じゃないの?」
問いかけながら理紗子は目を閉じ、開ける。
潮騒がひとりと一匹の再会を見守るように風の中へと消えた。
<< もどる
1
…
4
5
6
7
8
…
11
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
あなたと巡り合ってから
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
保坂紫子
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
動物・自然
定員
20人
参加キャラクター数
12人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年06月20日
参加申し込みの期限
2017年06月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年06月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!