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あなたと巡り合ってから
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四月の空の下、新年度を迎え一層と賑わう町中を歩く
水上 桜
は、ふと足を止めた。
人々の往来によってちらちらと遠くに見えるそのお店の看板に、あの日を思い出したからだ。
…※…
それは彼女がまだ中学生で、夏休みを終えてだいぶ経った二学期も中頃に差し掛かった、そんな頃だったか。
高校受験を半年後に控えた、とても繊細で複雑な時期だった。
その辺りから桜は余裕の無さを薄々感じてもいて、息苦しかったのを憶(おぼ)えている。
嬉しくもなんともない右肩上がりのプレッシャーは増々勢いをつけたまま夏が過ぎ、秋を迎えていた。
そんな頃だ。
秋空に桜の溜息は尽かない。
何故ならば苦手な社会科特に公民の成績が伸び悩んで、それに引き摺られるかのように他の科目までも落ちてしまい、勉強法を変えてみたり等の工夫を苦心しても結果が出ず一喜一憂もできないまさに踏んだり蹴ったりの受験生活を強いられていた。
おまけに、彼女はその頃には既にもれいびだった。
もれいびたることで彼女に対する影響はあまりいいものではなかったらしい。
それはそうだろう。成績が伸び悩み一息も休めない張り詰めた緊張感をストレスとして桜は受け止めている。そんな彼女が試験勉強の最中にそんな事情は関係ないと「フツウを死守する」という大義を掲げ戦いに否応無しに駆り出されるのだ。一度や二度なら我慢もできよう。しかし、三度、四度となれば許容も超える。
結果桜はすっかりフツウ嫌いの普通の少女になってしまった。
曰く『普通じゃないのにフツウと書いてごまかすな!』と。
平穏が欲しいと渇望が芽生えたのもこの頃だったか。
試験勉強と望みもしないフツウを死守する攻防という一種の二重生活は想像よりも厳しく桜の精神を徐々にではあるが確実に摩耗させていった。
いつ叫び出してもおかしくないだろうと思えたそんなある日曜日。
「猫、カフェ?」
勉強に追われている中、息抜きをしようと誘うクラスメイトに桜はきょとんと目を瞬いた。
「そう。猫カフェ。行こうよ。たまには鬱憤ばらししなきゃ頭パンクしちゃうよ」
日々勉強勉強と強いられる自分たちへのご褒美に綺麗なカフェで美味しいお茶を飲みつつ猫を愛で倒して一日を過ごそうという事になった。今から思えば、皆それぞれ抱えているものがあったらしくこの時点でかなりはしゃいでいた気がする。
この提案に乗った仲の良い女子数人で訪れたお店は、桜は勿論初めてだった。
事前に見せられた雑誌のインタビュー記事に添えられた店内の写真から、なんとなくふわっと雰囲気を掴んでいた気になっていた桜は、店内に足を踏み入れた瞬間、その黒色の目を瞠る。
写真と文字ではこの迫力は決して伝わらないだろう。視覚もそうだが、何より嗅覚と聴覚にダイレクトに訴えてくる生命力に、ハッとさせられた。
「ほらほら、桜、抱っこ抱っこ」
「え、あっ」
クラスメイトのひとりが茶トラの猫を渡すので、桜は慌てて受け取る。何かの荷物のような受け取り方をされた茶トラは桜に顔を向け首を伸ばし、「にゃーご」と鳴いた。
「桜の事じっと見てたよ。遊びたいんじゃないかな」
小さなウィンクを残し猫を渡してきたクラスメイトは自分はあちらの猫と遊ぶと桜から離れていった。今は一つのテーブルでお茶を飲むより、各々気になる猫を探して遊ぶのに重点をおいているらしく桜は腕に抱く茶トラとふたりっきりとなった。
見下ろすと茶トラがひょいっと桜の腕から床へと跳ねる。
「あ」
逃げられると声を漏らした桜の足に茶トラが甘えた仕草で体を寄せた。
甘えん坊で人懐っこい。一目で快活なやんちゃとわかるしたり顔。「にやーおにゃーお」と鳴かれてしまってはその真意は明白だ。
「遊んで欲しいの?」
意図が伝わればこっちのものと茶トラは桜を遊びに誘う。若い猫のエスコートはとても目まぐるしいものだった。元気いっぱいとばかりに桜は散々に振り回されて皆とお茶を飲む頃には一人へとへとになっていた。
それでも嫌ではなかった。むしろ、その疲れすら妙に高揚して、息が弾んでいるのすら心地よかった。
猫と戯れている内に、あっという間に時間は過ぎて――。
…※…
あの時の茶トラの猫は、今もあの店で誰かに構って欲しいと甘えているのだろうか。
「あの子どうしてるかな?」
時間を忘れるほどにも夢中になった、ひとときの思い出は、見上げる茜のように鮮やかだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
保坂紫子
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
動物・自然
定員
20人
参加キャラクター数
12人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年06月20日
参加申し込みの期限
2017年06月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年06月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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