this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
あなたと巡り合ってから
<< もどる
1
2
3
4
5
…
11
つぎへ >>
「今日も今日とて九夜山でサバイバルなのですよ~」
利き腕を天へと突き上げて、
小刀祢 切奈
は気合を入れて行くのですと号令を発した。
「狩った獲物を火で炙りつつ村雨と一緒に夕食なのですよ~」
きちんと目標を定めている。一日の終りにふたりでご馳走だと切奈は褒美の内容を先に、肩に乗るベンガルヤマネコに打ち明けた。
だから励むのです!
入山して開始するのはいつものサバイバル。遊びではない証拠と獲得を目指すのは本日の食料。
肩に座す村雨がひげを動かし大気に混ざる匂いを嗅ぎ分けている様。そんな相棒を横目に確かめ、切奈は険しい斜面を器用にブレーキを効かせながら駆けるというより滑り落ちていく。
そこかしこと点在するマーキングを頼りに目的地へと向かった。
山の中故か、茂る枝葉でまばら見える晴天に対して気温は低く涼しい。4月初めの瑞々しい空気を弾丸の如く割いて駆ける切奈は、「……そういえば」と気づいた。
「もうすぐ新学期なのですよ~……私も二年生なのですよ~」
信じられませんが~、と続きを添えてから、「嗚呼」と零す。
「という事は村雨と出会ってから一年……ということですか~」
うん、と頷きをひとつ。
「懐かしいですね~」
一年という歳月は極端に長いわけではないが、常に支え合うように共に過ごしていただけあって、日常の触れ合いが濃ければ濃い程、改めて思い返せば、それは遠い日の如く感じるのだ。
確かに、出会いは去年の今時期だった。
旧市街のバイト先である「何でも屋」から切奈が、大荷物抱えて帰る途中に、お腹すかせてた村雨と出会ったのは。
切奈が笑うように目を細める。
「一目見て思ったのですよ~。
――ああ、私と似てるな~って」
それは直感だった。本能的と言っても過言ではない。
それは独白なのか、告白なのか。追憶に切奈はしみじみとして言った。
自己の表現が苦手で他者と上手く交わらず、自身をさらけ出せない孤独感はやがては渇望へと姿を変え、切奈に空腹を訴え始めた。冷ややかな他者との間に冷ややかな溝の存在が見え、一層と強くなる空腹感に切奈は時折膝を抱え丸く蹲る他なかった。飢えた腹を、食しても満たされない、心の欠落に苛まれる苦しみを誰と共有できるというのだろう。
ひとりぼっちの痛みは同じ経験をしていないとわからない。
見つめ合う瞳の奥にひっしと閉じ込めている感情を見とって切奈は「ああ」とその日の巡り合わせに、初めて安堵を覚え、愛おしさに心満たされた気がした。
心を満たされない空腹感に苛まれてる苦しみをしっているからこそ、共に居られるのだろう。互いに互いを補い合い、穿つ暗い穴に癒やしを注いで安穏で心身を均すのだ。
身を寄せ合って支え合って身も奮えるほどにもはっきりと生きている実感を得る。まっすぐと前を見据えることもできる。
「おや~すり寄ってきてどうしたのですか~?」
ふふ、と切奈はくすぐったそうに、頬に自らの頭を押し付けて主張する村雨に、頬を緩めた。
「同じ気持ちだって言いたいのですか~? なら嬉しいですけど~」
この一年間、寂しいという気持ちは無かったと言えば嘘になるが、他者との間にある隔たりに対しつまづくことは少なくなった。
村雨の存在が、日々サバイバルに明け暮れる、うら若き高校二年生の乙女とも思えぬ切奈のパワフルさを倍増させているのは確かだ。
…※…
仕留めた獲物を引っ提げて下山準備をしていた切奈は作業の手を止めた。
ひょいっといつもの定位置である切奈の肩から降りてどこかへ去った村雨が戻ってきたからだ。
「おや~? 今日も花を咥えてるのですか~?」
咥えた花を見て、村雨の意図を切奈は察した。村雨が野に咲く美しい花と例えし――とは露程にも切奈は知らないが、男性が女性にまめにプレゼントを贈るのはイイ事だと彼女は思うのだ。
それだけ素敵なお相手なのだろうと微笑ましくもある。
「これからもっと花が増えるのですよ~? 選ぶのも大変そうですね~。
って、え?」
真正面でお尻を落とした村雨が、つい、と一度地面に置いた花の一輪を咥え直し、切奈へと差し出すように首を伸ばすので、彼女はきょとんと目を瞬くのだった。
「ん~? 花を一輪くれるのですか~?」
花を贈る素敵な相手とさっきまで連想していた切奈は、ちっとも気障に見えない村雨の自然な仕草に、思わずはにかんだ。
「……えへへ、ありがとう、村雨」
相棒の頭を撫でて「では、下山するのですよ~」と連れ立って獣道を降りていくのだった。
<< もどる
1
2
3
4
5
…
11
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
あなたと巡り合ってから
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
保坂紫子
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
動物・自然
定員
20人
参加キャラクター数
12人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年06月20日
参加申し込みの期限
2017年06月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年06月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!