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【お花見】しづ心なく花の散るらむ
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「はいリボン。名前を書いてあげられたらいいんだけど……みんな名前『魔女』さんなのね」
はいどうぞ、と三夜深夜子がリボンを手渡すたび、バナナを手にしたお猿のように魔女は飛び跳ねては胞子のごとき姿に砕け、すうっと空気に溶けるようにして消えていくのだった。
「食べる飲むで養分取れると良いのだけど、魔女さんたちの養分って、こういう華やかさだったのね……」
「個人的には、戦って一方的に掃討するより、こういう結末のほうが好みです」
志波武道が答えた。彼はもう、派手なリボン姿を解いている。けれども深夜子の目に映る武道は、今なおなんらかの輝きを放っているのだ。
「もしかして志波君って、高校で責任ある仕事とかしてる? 生徒会役員とか……」
「えっ! 三夜さんに俺、生徒会長してること言いましたっけ……?」
この人って千里眼の持ち主か何かなのだろうか、と武道はまばたきしながら思う。
これは完璧に当てずっぽうだったんだけど……なんか私、妖怪サトリの類かもとか思われてないかなあ――内心、深夜子は冷や汗をかいていた。
あれほどカオティックで統制のとれていない様子だった魔女が、リボンの魅力に参ってしまったのか、ちゃんと行列して順番にリボンを手にしては成仏(?)していくさまは妙に平和的だ。
桜の梢に手をかけ、御剣刀と桜庭円もこれを眺めていた。
「たまにはこういう解決もいいだろう。だが、桜の華やかさと、リボンの華やかさは種類が違うような気がするのだが」
「いいんじゃない? 魔女たちの求めていた華やかさはこれで、さくちゃんたち桜の精がもたらす華やかさとはちょっと種類が違っていたってわかったわけだし。これで来年からは、派手なリボンをこの木の根元に巻いておくようにしたら、双方幸せな共生関係ができるんじゃないかなーって気がする」
「そう上手く行くだろうか」
「そう上手く行くかどうか、来年も見に来ようよ」
それもいいかもな、と刀はつぶやくように言った。
「ま、一仕事終えたんだ。まずは乾杯といこうか!」
刀が円に手渡したのはジュースの缶である。
一件落着というやつか、と曖浜鴻は曖浜瑠樹の肩に手を置く。
「結局、魔女たちとは言葉を交わせなかった。だがある程度は意思が通じた気もする」
そのとき、行列の後方にいた魔女が、何か気になったのか瑠樹に目を向けた。
「え……オレ、なんか魔女さんの気に入るような華やかな感じしてるのかなぁ」
どきっとして瑠樹は伯父を見上げる。
「さあな」
と言って、鴻は魔女を正面から見すえた。
「そういや俺も魔界には行ったことがあるなぁ……でかい悪魔を食えなかったのが残念でなぁ?」
そして、にぃ、と犬歯を剥き出しにするような笑みを見せたのである。魔女は、慌てて目をそらした。
「これに懲りて悪さは控えるんだな」
と魔女に告げたとき、もう鴻は優しい伯父の顔に復していた。
「さくちゃん、もう大丈夫だと思うけど」
恵御納夏朝は、自分を連れてきたさく(と思う妖精)に語りかけている。
「あの魔女が、さくちゃんを魔界に連れて行こうとしたり、また現れたときは知らせて」
同じ魔界の住人でも、もっとずっと性質の悪い手合いを夏朝は目にしたことがある。心から安心したわけではなかった。
「うん。夏朝のこと、頼りにしてる。サキリも」
サキリ・デイジーカッターは腕組みして桜の根にもたれていたが、これを聞くと身を起こして、
「いつでも呼んでよ」
と返事した。
樹を見上げる。
もっとたくさん隠れていたのだろう。次々とさくが現れて、樹に戻っていく。
花が咲き始めている。
「そうだ。あまり豪華な食べ物は準備してないけど……お茶と茶菓子ならあるよ」
終わったらささやかな花見にしない? とサキリは天使のような笑みを浮かべ提案するのである。
夜海霧楓の見ている前で、小さな集団が円座になって、わきあいあいと会話に興じている。
「そうそう、お花見ーデミセがあったデスカラ、ワタシお菓子買ってあるデスヨー」
トワ・E・ライトフェロゥは持参の菓子袋を開けた。
「どうぞご遠慮なくー、ワタガシーりんごあめーcookieとかもあるデスヨー」
するとたちまち、
「デハもらってやるデス! お菓子とキュルビスの相性はバツグンなのデス! トリック・オア・トリートーデスヨー!」
とキュルビス・ラムズイヤーが手を伸ばす。そればかりではなく、
「さくほしい。さくも。おかし」
「さくもほしい。さくも。おかし」
「さくもほしい。さくも。おかし」
と、いつのまにか三人に増えたさく(たぶん、トワを連れてきたさくと、キュルビスを連れてきたさくと、楓を連れてきたさく)が、三人ちょっとずつタイミングをずらしてこだまのように言ったのだった。
「てめーらといると、自分の言語感覚に自信がなくなる……」
楓は深く溜息をついた。
これから先も寝子島にいる限り、この手のトラブルはつきものなんだろう――と楓は半ば観念していた。
そろそろいいかな、と一通り見届けると、神薙焔は音もなく立ち去った。
ヒーローは去り際も美しく、である。
しまった、と焔が戻ってきたのは五分後だ。
半妖精から元に戻してもらっていない!
魔女がすべて去り、樹に桜が戻ってささやかな花見が終わると、深縹露草が一同を代表するように言った。
「それでは名残惜しいですがさくさん、元の姿に戻して下さるようお願いします……あ、接吻以外の方法で頼みますよ」
「うん。みんなと会えなくなるの寂しい……けど、もうお別れのとき」
このときすでに大半のさくは桜に戻っていたが、まだその場に残っている数人のさくが、横一列になって前に出た。
「よかったら、わたしのこと、桜の花を見るたび思い出して……うん」
少し、しんみりした口調で中央のさくが言う。
「じゃあ戻すね。首をあげて……うん、もうちょっと」
そして、
「HAHAHA! くす……くすぐったいんですが、さくさんの羽……! HAHAHA! こ、これあと何秒我慢すれば……HAHAHA!」
なお、露草はあと20数秒ほど悶えることになる。
これを見て、
「俺やっぱりもうひとつの方法で戻してもらおうかな……」
とルーク・ポーラスターは言いかけたのだが、かたわらのアリス・ミーティアにじろっと見られてすぐに、
「あ、冗談だから。冗談!」
前言を引っ込めたのであった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
117人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年05月20日
参加申し込みの期限
2017年05月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年05月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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