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【お花見】しづ心なく花の散るらむ
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野々ののこはまたしても、大口を開けてタコ焼きを頬張っていた。
今度は大丈夫、もう熱くない。
「あ~シアワセ~」
とろけそうな顔をして両手を頬に当てているののこを見ているうち、なんだかその幸せな気分が伝播したのか、七夜あおいは子猫を抱き上げているときのような顔をしている。
「あおいちゃん、私……」
ののこが言った。
「うん?」
「結婚するなら、タコ焼き作るのが上手な人がいいな~」
「えっ! なら」
とあおいは言ったのである。
「あの人に訊いてみようかな? 英二くーん」
「英二くん?」
おや、とののこは顔を上げた。
「こんにちは、野々さん、七夜さん。えっと、合流しても良いかな?」
友人の
佐藤 英二
がちょうど、ふたりを見つけてやってくるところだったのだ。どことなく恥ずかしげに英二は微笑んでいた。
どうぞどうぞと隣に誘い、ところで、とあおいは英二に問うた。
「英二くん、タコ焼き作りは得意?」
「タコ焼き作り? うーん、どうだろう……やったことがないとは言わないけど、バイト先のカフェのメニューにはないからなあ」
「もー! あおいちゃんたらなに英二くんに訊いてるのー! さっきのは冗談だからね! 冗談!」
漫画的に表現するなら目をバッテンにして、ののこはあおいをポカポカとやるのである。
「え? さっきの、って? 冗談?」
「ああごめん気にしないで。あ、ほら、麗仁くんのステージがはじまるよ♪」
と言ってののこは天之川麗仁に手を振った。あおいも振る。
「ああそうだ。野々さんに七夜さん、ほうじ茶飲む? さっき売店で買ったんだ」
三人は並んで麗仁の演奏を眺めた。麗仁の爪弾くメロディに、しばし無言で身を任せる。
陽の沈みゆくなか、ロマンティックな旋律にうっとりとしていたあおいだが、ふと隣に人の気配を感じて顔を向けた。
「あ、修くん……」
八神 修
は小さく首を振り、しっ、というように自分の唇に指を立てた。
麗仁が頭を下げ拍手が鳴り響く中、修は改めて一同に挨拶する。
「やあ、俺も混じっていいか?」
と言いながらもう、修は荷を解いている。紙皿を出し、そこにざらっと、作って来たお菓子をのせた。
「どうかな? 色々食べてるところだと思うが、箸休めにでも」
「チョコレート?」
ののこはもうかぶりつきそうな顔をしている。ブローチ大の丸いチョコに、パウダーやチップで丁寧な飾りつけが施されていた。一見無造作なようでいて、しっかり形が整っているあたりが修らしい。
「確かにチョコレートだけど一工夫してある。まあ、食べてみなよ」
「じゃあ遠慮なく♪」
いただきまーす、とののこは一つを食べたちまち、
「おいしー!」
ほっぺが落ちそうな顔をするのである。
「マシュマロが入ってる~!」
「ああ、正しくはチョコかけマシュマロだな。この前、あおいと雛祭りのスイーツ作っただろ? あれにヒントを得てさ」
「英二くんも食べなよ! おいしいよ!」
「え、あ……僕ももらっていいの?」
「もちろんだ。たくさんある」
修に促され、じゃあ私も、とあおいも手に取る。すごく美味しいね、と声を上げて、
「修くんって、本当、何でもできるよね……これだってパティシエ顔負けって感じ……」
かなわないな、と、ため息するように彼女は言った。
そんな俺が勝てない女性(ひと)が一人だけいる、それがあおいだ――よほどそう言おうかと思った修だが、ののこも英二もいる前なので控えた。
「それで野々、実はここに来る前、出場申し込みをしてきたんだが」
「ほえ? 申し込み? ステージの?」
「ああ、もうじき出番になる」
「飛び入り参加?」
「そういうことになるな」
修は当たり前のように言った。たとえ英国でいきなりナイトに叙勲されたとしても、修はほとんど動じないだろう。
「どうだ? また『ののしゅー』でステージに上がらないか? ヴァイオリンも持ってきた」
さっとケースを掲げて見せる。
「あおいも行こう。二人が歌を務めてくれるなら怖いものは何もない。ユニット名は……先日の『ののしゅー』をもじって『のあしゅー』とか」
「あはは、どんどんスイーツみたいになるよね、名前」
ののこは手を叩いたが、あおいは「むっ、ムリムリムリ!」と両手でパーを作って顔の前で振った。真っ赤になっている。
「今日、本当上手な人ばっかりで……! あの、その……修くんだったら、なんでも一流だしヴァイオリンも天才的だし、上手くいくと思うけど、私なんて超どシロートだし、音程も外しまくるだろうし、せっかくのヴァイオリンを駄目にしちゃうから!」
「そんなことないと思うよー。あおいちゃんなかなか歌えるじゃん。ホワイトデーのときは私だってステージに立てたんだよ?」
「いやでも、ホワイトデーのときより絶対人多いよね? プロの演奏を楽しみに来てる人だっているんだから……お目汚しはちょっと……。もうほんと、ごめん、誘ってくれてありがとうだけど……ごめんね」
あおいはほとんど涙目だ。さすがに無理強いはできそうもない。
「そうか……じゃあ」
と修が言いかけたとき、シャロン・ナイトプレッジがステージに登場した。
「今回は、修くんのソロでいいと思うよ」
ののこが言った。
「私もほら、コスプレの用意とかしてないし~」
二カッとののこは笑う。あおいに気をつかったのか、それとも『自分のステージ衣装はコスプレ!』とでも決めているのか。
「わかった。じゃあ、応援してくれ」
と言う修はののこを見ていない。もちろん、客席もステージも見ていない。
ただ、あおいだけを見つめていた。
「あ……うん、がんばって。修くんなら必ず成功するよ。何だってできるんだもん」
「そう思うか?」
「そう思うよ」
このときあおいと修の視線が重なった。
吸い込まれそうだ、と修は思う。あおいの瞳に。キラキラした宝石に。
見つめ合っていた時間は数秒、けれどもこのとき、時が止まったのではないかと修は錯覚した。
「……楽しんでくれ。楽しんでくれてたら俺も嬉しい」
未練を残しつつ修は席を立った。
俺は幸せ者だな、と修は思う。
大好きな女性がいる。
大切な友達もいる。
感謝せねば。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
117人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年05月20日
参加申し込みの期限
2017年05月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年05月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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