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【お花見】しづ心なく花の散るらむ
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決定的に大きな問題ではない、けれど、胸に刺さった棘のように、
深林 真瞭
の心をちくりちくりと刺す記憶があった。
気まずかった。こんなことならあの日、外出するんじゃなかった――。
思い出すのは、ホワイトデーのことだ。
「まーちゃん……東京にいるんじゃなかったの?」
「きょ、今日は休みでここへ来たの!」
「あ。そう、だったんだ……」
あのとき理紗子が口にした『あ』と『そう』と『だったんだ……』の間には、単なる句読点を超えた深い間があったと思う。あの後も理紗子とは会う機会があった。けれどそれで、心が軽くなったわけではない。
いっそ、本当のことを打ち明けようか、何度となくそう思った。
しかしいまさら本当のことを言ったら……ダメだ、そんなことできない、そんな風に何度も思い直した。
懊悩して何も手がつかない。胸の棘が抜けない。
ところがそんな日曜日に、突如として変化が訪れたのである。
「また来ちゃった」
「佳蓮?」
インタフォンのカメラに写る姿は、間違いなく由良佳蓮(かれん)だ。芸大時代の友人だ。現在彼女は、小さな楽団のピアニストとして活動を続けている。もちろん住んでいるのは島外だ。
「また、って……どうかしたの?」
あら、と佳蓮は言った。
「昔なじみの友達に会うのに理由が必要? ねえ、今日いい天気よね、外の桜もとっても綺麗」
だからね、と彼女は言うのである。
「島のお花見スポットを案内してよ」
正直気乗りはしなかったのだが、わざわざ寝子島まで訪ねてきた佳蓮に帰れとも言えず、仕方なく真瞭は外に出た。
桜並木に彼女を連れて行く。そこにあったのは、春という言葉を具現化したような桜のアーチだ。風が吹いて花びらは舞い、粉雪のように降り注ぐ。
わあっ、と少女のような声を佳蓮は上げた。すごいすごい、と言って今にも駆け出しそうな勢いである。
喜んでるところ悪いけど、と前置きして真瞭は言った。
「あのね、せめて前日までに連絡してよ。前も寝子島に入ってからメールしてきたし、今回にいたってはいきなりだし……私が不在だったらどうする気だったの?」
「それなら一人で観光して帰ったと思う。私、寝子島好きだし」
あっけらかんと佳蓮は言うのだ。考えるより先に行動するあたり、やはり天才肌なんだろうと真瞭は思った。それでいて佳蓮はシームレスに、
「でもさすがに急だったかな、ごめん」
としおらしいところを見せるのだった。計算ではなく素でこういう表情が出せるあたり、そうして、いつの間にか相手の許しを得てしまえるあたりに、真瞭は悔しさとうらやましさの両方を、2対8くらいの比率で覚えた。
「ところで私からも、佳蓮には感謝と謝りたいことの両方があるんだけど」
「え? なになに?」
「この前、『思い切って未体験のことをしてみたら』みたいな話、佳蓮がしてくれたじゃない」
「うん、したね」
「やってみたんだ……」
照れくさそうに真瞭は、
「キャバ嬢デビュー」
と言った。
きっかけは佳蓮なのだから、と洗いざらい真瞭は語った。佳蓮の言葉に刺激を受けて『プロムナード』というキャバクラに体験入店してみたこと、出会った人々や客のことを含むその日の顛末、そして、源氏名に佳蓮の名前を拝借したことも。
勝手に名前を使ったことに怒るかと思いきや、佳蓮はまるで自分のことのように喜んだ。
「すごいすごーい! その店行ってみたい! 真瞭のキャバ嬢姿を見たい!」
「やめてよー」
「指名したいな、その『カレン』さんを!」
「やめてってばー」
思わず真瞭は笑ってしまった。思えば、我ながら大胆な挑戦だった。
そのときだった。
「まーちゃん……?」
背中からかすれ声で、自分のことを呼ぶ声が聞こえたのは。
真瞭は足を止めた。真瞭は、振り向く前からその声の主が誰かわかっていた。
冷たくて表面のザラザラした石のような気持ちが胃に溜まるのを覚えている。
このまま逃げ出したかった。けれど振り向かないわけにはいかない。
振り返った。
深倉 理紗子
……りさちんが、そこにいた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
117人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年05月20日
参加申し込みの期限
2017年05月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年05月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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