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【お花見】しづ心なく花の散るらむ
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息を弾ませランニングする。
全力ダッシュではない。かといって長距離を走るときのようなペースでもない。
強いて言うなら楽しみのための走りだ。一応トレーニングではあるが、がっつり鍛えるためというより、走ることそのものが目的の走りだった。
だから
新田 亮
は走る。自分が一番気持ちのいいペースで。
現在、亮の脳内でループし流れっぱなしのBGMは、フィンランド方面のメロディックデスメタルである。
うららかな桜川を眺めながら走るのに似合わない? それはデスメタルをちゃんと聴いたことのない人の偏見だ。
吐き散らすようなヴォーカルであっても、いや、そんな魂から直接絞り出されたようなような歌声だからこそ、散る定めなのに咲かずにはいられぬ花のような、刹那的な美を感じさせることがあるものだ。この光景に通じるものがあるのは言うまでもない。
この日何十回目かのグロウル&シンガロングが、はたと止まった。
亮が川辺に、意外な人影を見たからだ。
「おお、詠じゃないか。偶然だな」
呼びかけながら石段を降りていく。
詠寛美、亮にとっては元クラスメイト、教室で顔を合わせれば一応会釈する程度には知り合いだが、話したことはそれほどない。せいぜい、格闘技をやっている同士で、短く言葉を交わした記憶があるくらいだ。
寛美という少女は他人に興味がないのか、それとも孤独が好きなのか、たいていは一人でおり、クラスの女子の輪にもまず加わらない。一人称は「俺」で、「だぜ」とか「じゃねえのか」といった伝法な口調なのも、なんだか浮いている一因ではあるだろう。しかし本人が気にしている様子はなかった。そもそも学校に出てこないことも多く、進級が危ぶまれていた……らしい。
「新田か」
ちらっと寛美は亮を見たものの、それだけで「やあ」とも「おう」とも「ハウアーユー?」とも言うことなく、腕組みして桜を見上げていた。
このまま「じゃあな」と通り過ぎても良かったのだが、なんとなく気になって亮はさらに呼びかける。
「桜が好きなのか?」
「特に大好きってわけじゃねぇけど、嫌いじゃないな」
「そうなのか。俺は結構好きなんだよな」
寛美の相づちを聞いてから続ける。
「派手過ぎず地味過ぎない素朴な綺麗さが、日本っぽくて良いよな」
「そう言われたら、そうかもしんねぇ」
寛美はいささかぼんやりとした口調だ。
もともと詠ってこんなやつだよな、という気がしないでもない。
だがその一方で、なんだか変なような、という気もするのである。
少しためらったがやがて、意を決して亮は呼びかける。
「そうだ、もし暇なら俺と競走しないか?」
寛美は「いいね!」とも「やなこった」とも「シルブプレ」とも言わなかった。
ただ、当たり前といえば当たり前かもしれないが、キョトンとした目をしてこう言ったのである。
「なんで?」
だがその問いになら、亮は即答できる。
「走りたいと思ったから。それだけだ」
きっぱりと告げるとなんだか清々しい気分である。
「ここから桜花寮の門まで走って、負けた方がジュースおごるって感じでさ」
言いながらも亮は一瞬、彼女に「バカじゃねーの?」と言われるような気がした。口の悪い人ならそう言いそうである。
寛美はそんなことを言わなかった。それどころかなにも言わなかった。
そのかわり……ぱっと豹のように飛び出すと走り出していたのである、桜花寮の方向へ!
「わっ! 俺まだ『ヨーイドン』も言ってな……! 待てっ!」
「これくらいハンデだろ!」
ポニーテールを左右に揺らしながら、寛美は振り返らずに言った。
そうそう、お弁当作ってきたんだよね!
桜の下に敷物を広げ、雨寺凛はそこに弁当箱を置く。
そうして「ジャーン」と自分で言って、弁当の蓋をオープンするのだ。
おにぎりに、卵焼きに、ウインナーに、から揚げ!
シンプルだけど楽しい弁当である。といっても一人で食べるのはなんだかわびしい。せっかくたくさん作ってきたわけだし……。
というところにちょうど友人が通りかかるのは、顔の広い凜ならではといえよう。
「時子ちゃん、こっちに来てお弁当一緒に食べなーい?」
呼びかけた相手は
御巫 時子
だった。時子はなにか束のようなものを抱えている。
「あら凛さん、お元気ですか?」
「お元気だけど、どうしたのそれ? クリスマスツリーの飾りつけ??」
いかにも時子の抱えている束は、クリスマスツリーに巻き付ける電飾に似ていた。
「いえ、そういうわけでは……」
「わかった! じゃあ五月人形のライトアップでしょう? でもちょっと季節が早い……? そもそも五月人形ってライトアップするものだったっけ?」
「いえそういうわけでもなく……あ、じゃあ急ぎますので」
お弁当はまたの機会に、と言って、恐縮しいしい時子は行ってしまった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
117人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年05月20日
参加申し込みの期限
2017年05月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年05月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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