this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
全力全開、うさばらし
<< もどる
1
…
2
3
4
5
6
…
7
つぎへ >>
パンプスを脱ぎ捨てる。
ストッキング越しに冷たい廊下の床を踏んだ途端、腹の底から溜息が零れ落ちた。
「……疲れたぁ」
親戚の面々が言う『高校生らしい上品な』ブランドものではない手提げバッグを折った膝に抱え、脱ぎ捨てた靴を三和土に揃え直す。
膝に触れるドレスの上質な肌触りが、今は鬱陶しくてかなわなかった。
(だって、ねぇ)
デートならいい。大好きなひととの食事ならいい。
(そういうので着ていくのは吝かじゃないけどさぁ)
――大きくなったね、由貴奈
――学校の成績も良くて何よりだ
ドレスコードのある場所にわざわざ呼びつけ、心にもない賛辞をなすりつけてくる親戚のご機嫌伺いのために着るのは、
「ほんと嫌になるねぇ」
ぼやきつつ、冷たい壁に指を這わせる。廊下の灯りのスイッチを押す。明るくなった自宅マンションの廊下を渡り、リビングのソファに鞄を捨てる。
(いくら金持ちだからって、……あんな奴ら)
どれだけ嫌気が差そうとも、両親のいない由貴奈が大学へ進学するには後見人である親戚の手助けが要る。
たとえ両親の遺産を掠め取ろうとした親戚であろうとも、後見人は後見人。大学に進学するためには挨拶回りのひとつやふたつはこなしておかねばならない。
――今後ともご支援のほどよろしくお願いします
「……ほんと、嫌になるねぇ」
仮面を貼りつけたような笑顔を浮かべる親戚たちに向けて自分が言い放った社交辞令にも吐き気がした。うんざりと呟いて、由貴奈は整髪料で整えた紅茶色の髪を片手でわしわしと掻き乱す。
(これまで一度も助けてくれなかったし)
ストッキングを脱ぎ捨て、ついでに窮屈なドレスも脱ぎ捨てる。ストッキングは洗濯籠に、ドレスはクリーニングに出す用の紙袋に放り込み、
「おのれー、いつか必ず金をむしり取ってやるー」
恨み言をおっとりとした声で喚きながらシャワーを浴びる。親戚たちが纏わりつかせていた香水や煙草の臭いを一刻も早く落としてしまいたかった。
痛いほどの水圧で熱いシャワーを浴びて部屋着になっても、腹にわだかまるイライラは溶けていない。
「むー」
濡れ髪をタオルで拭いつつ、小さくむくれる。膨らませた頬の片方を指でつまみ、げんなりと顔をしかめる。このストレスとイライラはどうにかして発散させなくてはならない。
(溜めすぎるとむきゃーってなっちゃうから)
生来の垂れ目と従来の寝不足のせいでおっとりと見られがちではあるけれど、本当はいろんなことを腹に据えかねたりもしている。ひとに不機嫌を見られることを嫌って家に籠っているせいか、のほほんと日々を過ごしているように見られがちなのかもしれない。
(まぁ、それも吝かじゃない、よねぇ)
くすり、笑みをひとつ零してみる。肩にタオルを掛けたまま、考えるのはストレスの発散方法。とは言え、クッキーモンスターな彼女のストレス発散方法は決まっている。
キッチンに立ち、冷蔵庫からバターと小麦粉を取り出す。作成するはスパイスを利かせたジンジャークッキー。
オーブンを温めている間にクッキー生地を作り上げ、形を整えて天板に並べる。オーブンに入れて焼き上げている間に、カモミールのハーブティーをゆっくりと淹れよう。
ルーティンワークのようにクッキーを作るうちに、嫌な気分は風に散る砂のようにどこかへ流れて消えた。
(……うん、よしよし)
キッチンやリビングに溢れるクッキーとカモミールティーの甘い匂いを嗅ぎながら道具を片付けてしまえば、おやつの準備は出来上がり。
トレイに乗せた焼き立てクッキーの皿とポット入りのカモミールティーを自室の定位置であるテーブルに運ぶ。嫌なことがあった今日の残りの時間は、焼き立てのクッキーを齧りながら眠たくなるまでゲームをして過ごしてしまおう。
お気に入りのクッションを抱き込み、パソコンの電源を入れる。立ち上げるのは、最近よくプレイしているビックリホラーなアクションゲーム。平和な町に突如として訪れた終焉の使者たちを倒し生き延びつつ、突然の終末の因を探す『終焉狂想曲 NO.222』。
――本日、世界が終わります
古いブラウン管テレビに映し出される、どこかの国の偉い人の沈痛な顔から物語は始まる。
空に躍るひとを食う竜、地を這う魔獣に大蟻、大百足。割れたアスファルトから噴き出す毒霧。
血の色に染まった空の下の町をさまよい歩きながら、主人公は民家で手に入れた包丁やシャベルを駆使し、襲い来る魔物と戦わなくてはならない。
(……にしても、
これ
どっかで見たことある敵とか風景が見えるような見えないような)
迷い込んだ薬屋で怪しげな薬を発見し、とりあえずアイテム袋の中に放り込む。海の見える豪邸の地下では誰かが作っていたらしいロボットの一部を入手する。
小高い丘にある墓地で重要アイテムである工具を拾いつつ、由貴奈は画面のこちら側で首を捻った。
(気のせいかなぁ?)
墓地の奥へとキャラクターを進ませる。この奥には確か、主人公を地下世界に陥れる大型魔獣が居たはず。
前回は墓場で力尽きてしまったけれど、今度こそ。
「イライラと一緒にやっつけてやるー」
クッキーを齧りかじり、由貴奈は指先に力を込めた。
<< もどる
1
…
2
3
4
5
6
…
7
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
全力全開、うさばらし
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年05月01日
参加申し込みの期限
2017年05月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年05月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!