怒りに任せて砂を蹴飛ばす。
舞い上がった砂は春風に流れて顔や体をぱしぱしと打った。
「ぅがッ?!」
砂の一粒が目に入って、思わずその場にうずくまる。
「う、うー……」
痛む目を押さえて、押さえながらも治まらない苛立ちに低く唸る。涙目で立ち上がり、水色の空に躍る風を睨み付ける。向かい風を蹴り飛ばすように、足元の砂浜踏みつけるように、また歩き始める。
春の海に跳ね上がる兎のような白波も、寄せては返す波音も、目障りで耳障りで仕方がなかった。
(落ち着くと思ったのに)
胸に零した途端、腹に渦巻く苛立ちが炎じみて湧き上がる。
海を見れば、この苛立ちも凪ぐと思ったのに。
ストレスなんて波にさらわれて消えると思ったのに。
春の風が拭き乱れる波打ち際に立つ。靴を脱ぐ。靴下も脱ぎ捨ててしまう。冷たく湿った波打ち際を裸足で踏みしめ、冷たい波に爪先を洗わせる。
周りを見回す余裕なんて、なかった。
「っ、……ばーか! ばーかばーかっっ!」
力の限り、力いっぱい、海に向かって怒鳴る。
「ばーかー! あーっもうーっ! きー!」
こんにちは。阿瀬 春と申します。
今回は、うさばらしなシナリオをお持ちしました。
うさばらし。
ストレス、たまってませんか。
それはどんなストレスですか。
勉強ばっかり、知識を詰め込み過ぎて頭が沸騰しそうだとか。
バイトで出会った嫌な客をほんとは殴り倒したかったとか。
仕事が行き詰ってにっちもさっちもいかないとか。
なんかもう春なのでそわそわイライラするとか。
溜まりに溜まったストレス、どうやって解消させていますか。
海岸を全力疾走してみたり、ひとりカラオケしてみたり、寝子温泉で温泉浸かって美味しいもの食べてみたり、友達と会って話をしたりお茶したり、お菓子とジュース持って部屋に立て籠もってゲーム三昧してみたり、とかでしょうか。
そのあたりを、よろしければお聞かせください。
ひとももれいびも、ほしびとも。どなたもお気軽にどうぞー。
今回のシナリオは、指定がない限りおひとりさまの描写となります。誰かと一緒がいい場合は、GAをお組みください。
それでは、ご参加をお待ちしております。