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寝子島高校
【お花見】桜の下で待ち合わせ
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夕暮れの森を
三宅 葉月
は歩く。木々に時折鮮やかな薄紅を覗かせる桜を仰ぎ、ふわりと息を吐いて樹に背をもたせかけて休み、気まぐれに取り出したスケッチブックに筆を走らせる。
茜さす森の路をひとり歩いて辿り着いた三夜湖の畔で、葉月は森に逍遥する精霊の如く月の光に翡翠の瞳を細める。黄昏の湖を眺め、思うは過去に消え去った幻の城。
八夜城を知ったのは、ほんの偶然だった。古本屋で買った何冊かの画家の画集に混ざりこんでいた寝子島書房の奇書、『幻の八夜城』。書棚に返す気にはなんとなくなれずそのまま購入した本に気まぐれに目を通し、そうして気まぐれに九夜山に足を向けた。
頭の中には今、桜吹雪に霞む眠り猫城のイメージがある。湖畔の流木に腰を下ろし、浮かんだイメージを紙に描き付けようとして、
「……?」
葉月はうっそりと瞳を細めた。黄昏から宵闇に占められていく湖の上、桜色の靄のように花吹雪を纏った寝そべる白猫のかたちに似た城が、確かに見える。
打ち寄せる波のような音に顔を上げれば、天高く輝く月からの光を水面に道にして、笠を被った男の漕ぐ舟が一艘、近づいてきている。
「乗るかい」
若い男の声に問われ、葉月は痩せた首を小さく傾げた。
視界の端では、花見に繰り出して来たらしい銀の髪の少年と風呂敷包のお重を手にした黒髪の少年が並んで湖上の城を見つめている。
「……ホントにお城が見られるとは思わなかったな」
桜を背負った白い城をしばらく眺め、
鴉取 荘助
は傍らに立つ
小犬丸 信乃
を視界に納める。ぽかんと口を開け、三度瞬き、目を擦り、また三度瞬き。その動作を何度も繰り返し、何度も幻の城を確かめる信乃の横顔に、
(ああっ、ホント可愛いなあっ)
幻の城もさておいて荘助は心の中で叫ぶ。
「先ほどまでは確かに何もなかったというのに……」
「ええ、そうですね」
「幻であろうか」
「どうします?」
問いかける荘助を振り返りもせず、信乃はまた目を擦る。何度確かめても、湖上の城は消えない。
「もし、そこの人」
黒髪の少女の手を取り小舟に乗せようとしている笠の男に、信乃は率直な声を掛けた。
「貴殿はもしや八夜城に仕えるお方であろうか」
少女を舟に座らせ、男は白い歯を見せて首是する。本物なのか、と万歳さえしそうな勢いで歓声を上げる信乃を目にして、荘助は紅玉の瞳を然程動揺させずに瞬く。
「すごいぞ荘助! 忍者殿もいらっしゃるのだろうか?」
幼馴染が次に取る行動は容易く読めた。
とんぼさえ切りそうなはしゃぎっぷりを見せながらいそいそと舟に乗り込む信乃に続き、
「了解ですよ」
軽い調子で頷いた荘助も当然のように後に続く。他の乗客はいないかと船頭が周囲を見回していると、
「これも! らっかみさまのお導きなのですよ!」
賑やかな声と共、湖畔の森から黒髪を高く結い上げた少女が飛び出して来た。
「龍目せんぱい、入江せんぱい! 本当にありましたー!」
後ろに居るふたりに声を掛けながら、
椿 美咲紀
は首に掛けたデジカメで八夜城の遠景を写真に収める。
(あれが幻の千年桜……!)
高校の図書室の片隅に置かれていた寝子島書房の本を読んだときから、寝子高新聞部としては行くしかないと思っていた。どうして城が消えたのだろうとか、どうしてまた現れるのだろうとか、そのあたりの謎はちょっと横に置いておいて、ともかくも美咲紀は幻の千年桜が見たかった。ついでに幻の八夜城の取材もしてみたかった。
その欲望と妄想のままに九夜山登山に突入したのが幸いしたのか、実際三夜湖に辿りついてみれば、想像通りのお城と桜が月下の湖に現れている。
「龍目せんぱい、入江せんぱい! 見てください、宴会してますよーっ!」
「すごーい、こんなとこがあったんだ……」
「最近聞いたんだが、本当にあったとはな……」
美咲紀の賑やかに声に導かれ、
龍目 豪
と
入江 みつび
が湖畔を巡る道からひょいと顔を出す。
「シューくんも七夜ちゃんも、早く早く!」
続いて、道中偶然一緒になった
八神 修
と
七夜 あおい
も湖畔に立った。
「まさか、本当に城が」
桜が週末に満開になる予報を受け、ならばと大好きなあおいを三夜湖の花見に誘ったのが先日のこと。
――幻の城が見れるかもだよ
いつだったかに図書室で美咲紀に勉強を教えているとき、いつも通りに休憩に入った美咲紀が書棚のどこかから見つけてきた寝子島書房の奇書。活字中毒者の性でうっかり目を通した『幻の八夜城』の伝説を話せば、愛くるしい見た目とは裏腹に少年っぽいところのある少女は大張り切りで頷いてくれた。
「行こう、修君!」
ツインテールの髪を揺らし、青い瞳を輝かせるあおいに手を引かれ、修は湖畔に踏み出す。
「っと、俺が先に」
今にも舟に飛び乗りそうなあおいを制し、修は先に舟に渡った。手を伸ばし、お姫さまにするようにエスコートをする。
「乗るかい」
船頭に手招きされ、何の警戒もなく、むしろどこかむくれたような顔で勢いよく舟に乗り込む美咲紀を豪は見遣る。同じ星ヶ丘寮に住む後輩の背中を見送り、掌に拳をぶつけて強気に笑う。
「……ワクワクするぜ!」
探検部の部長として、寝子島の伝説は一通り調べてはいる。『幻の八夜城』の噂は最近耳にした噂ではあったものの、桜が満開になればきっと調べたいと思っていた。
「豪くん、知ってたの?」
「眠り猫城の伝説だ」
「伝説? へー、さっすが探検部」
栗色の瞳を丸くしたみつびにてらいもなく褒められ、豪は照れた。そっぽを向き、足早に舟に乗り込む。うっすらと紅い頬のまま、みつびに手を伸ばす。そうしながら、舟を出す準備に入る船頭に問う。
「なあ、今はいつかな?」
「……1370年だ」
愛想はいいものの無口な風な若い船頭は言葉少なに応じる。
「八夜城は」
言いかけて、豪は一瞬口をつぐむ。これを尋ねてしまえば、怪しまれてしまうだろうか。
「……神隠しにあったことは、知っているか」
それでも問わずにはいられなかった。船頭は何も言わずに櫂を操り舟を出す。桜の花びらが幻のように浮かぶ湖上に至って、若い船頭は息を吐くように呟いた。
「知っているよ。だからおれたちは生きている」
言葉の意味を考える豪から湖畔へと視線を伸ばした船頭は、湖上の桜と城に誘われ森の中から歩いてきた少女と青年にも声を掛けた。
乗るかい、と声を掛けられ、
綾辻 綾花
は傍らに立つ司書教諭の
早川 珪
を見遣る。
「……さっきまでなかったですよね?」
「幻の八夜城、だね……」
目を瞠ったまま頷く珪は、けれどあの不思議な城の伝承を知っているらしい。昨日、ふと思い立って読み返していた本を綾花は鞄から取り出した。
「そう、それだ。珍しい本も持っているね」
「高校の図書室にあることは覚えていましたから……」
大好きな司書教諭の楽し気なまなざしが嬉しくて、綾花は微笑む。それにしても、目の前に広がるこの光景は何なのだろう。
「本物? イベント? ……でも、リアルですね」
どちらでも良かった。ふたりでお花見ができるのであれば。
「行ってみましょう、珪先生!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
1000人
参加キャラクター数
110人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年05月13日
参加申し込みの期限
2017年05月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年05月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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