this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
【お花見】桜の下で待ち合わせ
<< もどる
1
…
47
48
49
50
51
…
63
つぎへ >>
「うわー、すごい人ですね!」
昼下がりの参道を花見宴の場が出来そうなスペースを探して辿りながら、リリエルは空色の瞳を丸くする。参道の左右の屋台からはいろんな食べ物の匂いが、あちこちの桜の下からは花見を楽しむ人々の賑やかなざわめきが、とどまることなく溢れている。
「お店もいっぱいあるんだね」
仲間からなるべく離れないよう、はぐれないよう気をつけながら、ミハネは色んな屋台をきょろきょろ見回す。
「あ、あれ何だろう?」
「どれどれ?」
隣で同じように見回していたすずの袖を引き、硝子カップ入りの冷やし飴を買う。琥珀色した飲み物はとっても甘いその癖、時折喉にぴりりと辛い。
「おいしいね」
「うん、おいしいね!」
ひとつ買った冷やし飴をすずと分けっこした次に目を惹かれたのは、真っ赤なりんご飴。
「一つ、くださいな!」
淡い金色の髪をふわふわ揺らし、ミハネは好奇心いっぱいにあちこちの屋台に寄り道する。これもすずと半分こしよう。
(あれもこれも、気になるものがいっぱい)
星幽塔とは違う世界でも物怖じせず、ミハネは気になる屋台を覗いては気になるものを買い込んでいく。ここでは、知らない色んなものをたくさんたくさん見ることができる。綺麗な花の下で、たくさんのひとと話すことができる。
(嬉しい……楽しい!)
弾んだ足取りで歩くうち、目のいいミハネとすずはほとんどふたり同時に声をあげた。
「あっ、あの桜の下いい感じだよ!」
「ほんとだ、みんなで座れそうだよ」
「どこデスー?」
「ほら、あの建物の近く!」
「こっちこっち」
人込みに迷いそうなトワの手をミハネとすずが取り、見つけた場所へと連れて行く。
屋台と花見客で溢れる参道から少し離れ、ミハネとすずとトワが確保した桜の木の下、リリエルが早速敷物をひいた。
「ゆっくり座って花をみましょう」
弾んだ声で言いながら、持って来たバスケットを開く。
「わあ! うわーい!」
想像通りの具だくさんサンドイッチ、寝子島で作り方を知ったといういろんな具が隠れたおにぎり、別添えのジャムやクリームを好きに乗せられるパンケーキ。リリエルが準備していたころから楽しみにしていたお待ちかねの料理に、メリィが大喜びな歓声をあげた。
「ただいまヨー!」
「はーい、ただいま帰りましたー」
メリィの声に誘われ、屋台巡りの旅に出ていた
ファ・ルー
とベルンハルトが折よく戻ってくる。
ファ・ルー
はわたあめにお団子牛肉串焼きにイカ焼き、ベルンハルトはたこ焼きに焼きそばにフライドポテトに色んなものの詰まった袋、それぞれ両手いっぱいに抱えた戦利品を敷物の上に広げる。
「初めましての人もいますし、自己紹介からはじめましょうか!」
それぞれがそれぞれに用意してきた食べ物を囲んで座ったことを確かめ、リリエルが張り切って立ち上がった。
「私はリリエルです、普段は酒場で調理の手伝いをしてます、よろしくお願いします!」
みんなの拍手を受けて、リリエルは桜色に上気した頬を抑えてその場に座り直した。前に広げた手作りのお弁当を示す。
「お弁当、作ってきました! 皆さんよろしければ是非食べてみてください!」
「いただきますネー」
リリエルのが勧めるお弁当のおにぎりを遠慮なく早速もぐもぐと口にしながら、次は
ファ・ルー
が立ち上がる。まんまるまろ眉の下の緑がかった黒い眼をぱちぱち、お団子に結った白い髪をぴょこんと揺らし、一礼ひとつ。
「
ファ・ルー
。知らない食べ物たくさんで嬉しいヨ。あれもこれもオイシイネー……」
一礼ついでにベルンハルトの買ってきた水餃子をひとつ取り、もっちもっちと食べる。もちもち水餃子よりももっちもちな頬を抑える。
「これもオイシ! 今度、リリエルのとこでもつくって欲しいヨー!」
「はい。それじゃあ、味見させてもらいますね」
「あーん。リリエル、あーんするネ」
「あっ、いいなー! あたしもあたしも!」
「メリィも、あーんヨー」
小鳥のように揃って口を開くリリエルとメリィに水餃子を食べさせてから、
ファ・ルー
は隣のベルンハルトが黙々と食べているおいしそうな匂いのものに気付いた。
「よしだ! よしだは何食べてるアル?」
「から揚げだよー」
「どこにあったのか、教えてくれたらこれあげるヨ!」
襟首を掴まんばかりの勢いで詰め寄り、
ファ・ルー
がお団子一串をベルンハルトの手に握らせたところで、
「ピェー!」
すずがまるでスズメの警戒声のような悲鳴をあげた。
ファ・ルー
とベルンハルトの視線を受けて、すずは慌ててごめんね、と謝る。
「でもでもっ、焼き鳥と鶏から揚げはノーサンキュー! 匂いはイイんだけどねー……!」
スズメの羽の色した髪の頭をぷるぷると震わせつつ両手でバツ印を作って、すずはついでに自己紹介のために立ち上がる。
「笹木すずだよ。おにぎり、たっくさん持ってきたよ!」
籠に詰め込んだ自作おにぎりを宝物のように掲げれば、
「わあ!」
「お、いいねー」
はらぺこコンビが待ってましたとばかりに拍手をし、
「おにぎり、換えっこしましょう!」
同じにおにぎりを作って来たリリエルがわくわくとおにぎりを差し出す。
「鮭・梅・おかかにツナマヨっ! 食べて食べてっ!」
鳥肉を使った料理以外ならなんでももりもり食べることのできるすずは、満面の笑みでリリエルとおにぎりを交換する。
「ミハネさんも、おにぎりどうぞっ!」
「うん、ありがと!」
すずから差し出されたおにぎりを受け取り、次いでミハネが立ち上がる。
「幸鳥ミハネだよー!」
小柄な体から元気いっぱいに紡ぎ出された澄んだ声に、リリエルが思わず目を丸くする。
「わ、綺麗な声ですね! すごーい!」
「えっ、えっ、……」
真っ直ぐに褒められて、ミハネは真っ直ぐに照れた。ふわふわと頬を桜色にして、ぺたんとその場に座り直す。
「ありがとう」
背中に小さく折りたたんだ翼を嬉しさにうずうずとさせ、ミハネはぺこりと頭を下げた。
「ミハネさんも、いっぱい食べてくださいねっ」
「うん!」
ファ・ルー
とベルンハルトからはお団子とたこ焼き、すずからはツナマヨおにぎり。色々分けてもらった食べ物に、ミハネは澄んだ青の瞳を輝かせる。
「吉田さんとすずちゃんも、
ファ・ルー
さんも食べて食べてっ」
集まった人々に嬉々として食べ物を勧めてから、リリエルはふと思い出して傍らのメリィにバスケットの底から取り出したおにぎりを手渡した。
「メリィちゃん、これメリィちゃんにとらさんおにぎりです!」
竹の皮の包みの中には、まん丸かわいい虎の顔した大きなおにぎり。
「わあ、タイガー!」
「ふふ、メリィちゃんをイメージしてにぎってみました」
声を弾ませるメリィに、リリエルはえっへんと胸を張る。大きなおにぎりの中には、賑やかなメリィのようにしようと卵焼きやから揚げが賑やかに握りこんである。
「他にも腕によりをかけてつくったから味には自身がありますよ!」
料理上手な星幽塔の住人は、寝子島の住人であるトワと楓を見遣る。二人は少し離れた広場でいそいそと何かの準備をしている。そういえば、彼らはさっきから何をしているのだろう。
「おっとー、焼く場所を用意してなかったのデス」
「そんなこったろーとは思ってたぜ」
「桜が燃えると危ないデスカラ」
どうにか確保した火気可能な場所で、楓は別の桜の下で宴会をしていた参道商店街有志連から借り受けてきた七輪に火を入れる。炭が熾るまでの間に、用意してきた肉や野菜の下準備を済ませてしまおう。
「……誰が調理するんだって話だよな」
「Cooking!」
隣で見ているだけのトワを横目に睨み、楓は息を吐いた。
「ハーイ、
トワ・E・ライトフェロゥ
! こっちは夜海霧楓デース!」
桜の下の流れを受け、トワが両手を振りながら自己紹介をする。
「トワちゃんの持って来たそのお料理も美味しそうですね!」
「ヒツジのお肉を焼いて食べるの? へー……!」
リリエルとメリィが興味津々に近づいてくる。
「美味しそうですね!」
「おいしそうー!」
手際よく準備を済ませて行く楓の手元を眺めながらリリエルが笑い、メリィが舌なめずりをする。
「ジンギスカーン! 知ってマスカ?」
「ジンギスカーン! 食べたことないの、だから尚更食べたい……」
とうとうよだれまで拭い始めたメリィが生肉に手を出さないか、楓はこっそり警戒する。
「焼けるまでにもっとフレンズを集めるマス!」
後は焼けば良いところまで仕込んだところで、トワが唐突に立ち上がった。言うなり止める間もなく駆けて行くお嬢様に、楓はいつものことながら一瞬焦る。
「すまん、後は焼くだけだ」
リリエルとメリィの顔をちらりと見、料理が出来そうだと判断したリリエルの手に材料を入れたクーラーボックスを託す。こちらがいくら警戒しようとも、あのお嬢様の無暗やたらな行動力によって逃げられてしまえば、護衛の意味などすぐに失せる。
舌打ちせんばかりの表情でトワの小さな背中を追って駆けだす楓を見送り、リリエルとメリィは顔を見合わせて首を傾げ合った。
「なにアル? にくアル?」
「おっ、いいね、焼こう焼こう」
はらぺこコンビがひょいと顔を覗かせるなり顔を輝かせる。
「えーと、じゃあ……」
メリィと
ファ・ルー
とベルンハルト、その後ろには同じく食欲旺盛なすずと好奇心旺盛なミハル、五人分の視線を浴びて、リリエルは腕まくりをする。
「
リリエル・エーテライト
! 焼きます!」
「わあい、リリエルかっこいー!」
肉や野菜を次々と焼く傍から、メリィと
ファ・ルー
が手を伸ばす。あちち、と笑いながらベルンハルトが熊の獣人らしい無慈悲な食欲を見せる。すずとミハルがほっくほくの串焼きサツマイモに舌鼓を打つ。
「桜の下で食べると格別だよねー!」
「うん、カクベツヨ!」
しかもみんなと食べると倍おいしい。いつもより食が進むというもの。メリィと
ファ・ルー
は笑い合う。
「ふぁるは、食べるの好き?」
「はいナ、大好きネ!」
「あたしも好きっ!」
五人の胃袋を満たすべく働いていたリリエルも、その場のみんなの美味しそうな笑顔にふと手を止める。丁度焼きあがった肉の串を確保すれば、ベルンハルトがタレの入った紙皿をリリエル用に差し出してくれた。
「ありがとうございます」
「お疲れさま。こちらこそありがとうね」
熱々の肉を一口ほおばれば、香ばしい匂いと甘辛いタレを纏ったラム肉の香がふわりと口に広がる。
「美味しいです! このタレの味もいいですね!」
「つくれるカ? リリエル?」
間髪入れずきらきらした瞳で問うてくる
ファ・ルー
に、リリエルはうーんと唸って考え込む。
「似たようなものでしたら、たぶん……」
「わあ!」
「やったヨー!」
メリィと
ファ・ルー
が大喜びでハイタッチを交わす後ろで、ベルンハルトは黙々と肉を焼き、黙々と食べ続ける。すずとミハルは熊の獣人の食欲はいかほどのものか、わくわくと目を輝かせてその傍にしゃがみこんで観察を始める。
星幽塔からやってきた面々の花より団子な花見はまだまだ終わりそうにない。
<< もどる
1
…
47
48
49
50
51
…
63
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
【お花見】桜の下で待ち合わせ
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
1000人
参加キャラクター数
110人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年05月13日
参加申し込みの期限
2017年05月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年05月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!