this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
賽の目の憂鬱
<< もどる
1
…
7
8
9
10
11
…
14
つぎへ >>
車窓に流れる景色は電車のそれとは違った趣きがあり楽しい。
椿 美咲紀
が普段利用しないバスに乗車したのは些細な切っ掛けを求めてだった。何か記事のネタにならないかと期待を込めた気持ちだった。
道沿いの街路樹には花が咲いていて、その根本の花壇にも様々な花が植えられていて美咲紀の目にとても綺麗に映る。
「あんなところに桜の木があるですねー」
視線の高さからか新たに発見した事柄にインスピレーションが刺激されたような感じがして、自然と頬が緩む。
今日が晴れてよかったと春の陽気に影響され呑気なままに車窓の様子を眺めている美咲紀の足元から「にゃー」と鳴き声が彼女の耳に届いた。
「ふへ?」
最初は流れる風景に前から後ろへと現れては消える寝子島の猫達を眺めていたが故の空耳かと思った美咲紀は「にゃー」と再び聞こえたそれにきょとんと目を瞬かせた。
「何だか足元から想定外の鳴き声がするのです?」
空耳ではなさそうだった。現に自分以外の乗客もバスの床に視線を這わせてそわそわとしている。
確かに美咲紀も視線を下げて探すが猫の姿は見えない。
しかし、「にゃー」とばかりにはっきりとした肉声で存在を訴えられるとどうにも落ち着かない。
なんせここはバスの車内だ。まさかそんな偶然に、と肯定と否定で心が騒ぐ。
鞄からハンカチを取り出した美咲紀は、それを広げ端を掴んで足元へと下し、誘うようにひらひらとさせてみる。
瞬間、しゅた! と猫の手が空を薙ぐのを目撃した。
「おー」
確かな手応えに思わず手を引き上げた美咲紀は、ぷらーんとハンカチにぶら下がった黒白柄の猫に、ぱちくりとする。
「これはビックリ。バスで子猫を釣りあげてしまったです」
釣れる程にも軽い小さな子猫。
「ふふふ、爪引っかかっちゃったですね」
縋る場所がぶら下がるだけのハンカチというのもかわいそうで、子猫をハンカチを敷いた自分の膝の上に乗せ美咲紀は「はて、どうしましょ」と吐息した。
鳴き声の正体がはっきりすると周りの乗客達は落ち着きを取り戻したものの、美咲紀が介抱するに任せようという雰囲気を漂わせて誰も一言も喋らない。関心は向けられているのはわかっているので、美咲紀は子猫を抱き上げて、バスが運行中とわかっていながらも立ち上がる。
「ねこちゃん居ますよー、飼い主さんー?」
果たして車内に響き渡った美咲紀の質問に返答は無かった。
飼い主は居ない。
名乗り出る人は居ない。
再び席に座る美咲紀は膝の上に乗せ直した猫のお腹をもふもふっとくすぐる。
「何処から乗りましたかー」
と子猫に小声で聞いてみても人とは違い答えが返ってくるわけもなかった。
「出来れば手がかりが欲しいですよ?」
妙に人に慣れている子猫だ。人間の手を嫌がりもせず、車の振動やエンジン音にも怯えない。
「それにしても何処かに行く途中でしたか?」
好奇心豊富で勇敢。本当にどうしてこんな偶然に出会おうか。
共に成り行きに任せたらという誘惑が芽生えるが、それ以上に美咲紀の中で懸念が生まれる。
「飼い主さんも居ないみたいなので、次の停留所で降りますですよー」
アレルギー持ちの人が乗ってくると、ゲージにも入れていないこの状態は狭い車内では大変宜しくないと判断し、美咲紀は降車ボタンを押し、急いでメモ帳を広げペンを走らせた。
バスを降りる時に運転手に子猫の連絡先を記したメモを渡し、近くの交番へと向かう。
それからの美咲紀の行動は迅速だった。交番で事情を話し、獣医にも連絡を入れ、飼い猫の可能性の有無の確認、それが今日中では判断できないとわかると「ではしばらく預かります」と宣言し、獣医にはこの後念の為の診察をお願いした。
動物病院へと向かう途中、気に入ってくれたのかハンカチに構う黒白子猫に美咲紀は小さく悩ましげに唸った。
「野良ちゃんなら、このまま飼っちゃおうかな」
と子猫の愛らしさにのめり込み始めている。
「スノウも遊び相手欲しいでしょーし」
先住のメスの白猫がどんな反応を示すのか楽しみ半分不安半分、やはり上手く行けばこのままうちの子にと妄想が止まらない。
「取り敢えず、暫くの間だけどよろしくね、″くろまめ″」
名前が無いのは不便ですしねーと命名したのだった。
<< もどる
1
…
7
8
9
10
11
…
14
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
賽の目の憂鬱
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
保坂紫子
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年04月27日
参加申し込みの期限
2017年05月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年05月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!