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賽の目の憂鬱
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職業柄、プライベートに割く時間は少ないものの、寝子島に棲みついている猫の生態調査に勤しむ
ジェレミア・ベルトーニ
は診療所が開く前のその僅かな隙間時間すら惜しむことをせず実に楽しそうだった。
本日は快晴。早朝の風は冷たいものの、恵まれた天候に気を良くして海まで足を延ばした彼は堤防に珍しい柄の猫を発見する。
「ベンガルっぽいけど、初めて見る子だな」
縁の境目もくっきりヒョウ柄な猫の後姿に視線は釘付けだ。野良ばかりで雑種が多い島猫の中では本当に目立つ。
どうか逃げませんように。島の猫達は人間に慣れてるとはいえ、警戒心の強さは個性それぞれで、気配を感じただけで去っていくことも多い。珍しいとは純粋に数が少ないのもあるが、人目につかないということでもあり、逃げられる可能性が高い。
どうか逃げませんように。気配を潜めてジェレミアは詳しく観察しようと接近を試みる。猫の立てられた耳がひょこりと動き、あと一歩進めば猫がこちらを向いてくれる、そこまで距離を詰めたところでジェレミアは海の異変に気付いた。
海面の大きなうねり。高波を予感したジェレミアはダッシュで駆ける。
人間でも簡単に攫われてしまうのに、猫ならその比ではない。それに、きっと溺れてしまう。そう考えると ジェレミアは考えるよりも体が動いてしまうのだ。
驚かせれば逃げられる。だが、構いやしない。猫が逃げ切るか自分が到達するのが先か、目の前の悲劇を避けられるならとジェレミアは全速を以って堤防を駆け上がる。
驚き身を仰け反らせる猫を少々乱暴な手つきで抱き上げようとしたジェレミアは目前に迫った高波に「嗚呼」と声を漏らした。
正直な話、波の速さを考慮してなかった。
ジェレミアは一波に飲み込まれた。
「自然は恐ろしいね」
かぶった波のおかげでずぶ濡れになったジェレミアはぼやく。攫われなかったのは幸いだろう。
「猫……は。居た」
こちらは波に持っていかれたかと思ったが、猫もまた根性を見せてくれた。堤防の端に爪を引っ掛けてギリギリながらもへばりついていた。
「大丈夫かい?」
必死の形相で落ちまいとしている猫に彼は手を差し伸べる。威嚇に大きく口を開けかけた猫は緊急事態だと悟ったのか暴れず下から掬い上げるように救出するジェレミアに任せたままにさせた。
野生の気が強そうではあるが触らせてくれたのでそのまま抱き上げて「よしよし」と背中をぽんぽんと叩き、波の近くは危ないと判断し堤防を降りる。
余程怖かったのだろう。ぶるぶると振動が伝わりジェレミアは猫の頭を撫で、顎を擽る。
余程怖かったのか、ぷるぷるふるえているよ。
「うんうん、怖かったね、もう大丈夫だよ」
安全圏に移動し一難は去ったのを知らせ、濡れる体毛を撫でつけるように掌を当て怪我の有無を探すジェレミアは、猫の前脚を掴み丹念に触る。
「それしかなかったかもしれないけど無茶は危ないよ」
堤防に留まる為に爪を犠牲にしかけた。獣医としては見過ごせないし、怯えたままにさせるのも忍びない。何よりお互いずぶ濡れびしょ濡れでは風邪をひいてしまう。
「予定ある? ちょっとだけ付き合ってもらおうかな」
どうせだからとジェレミアは自分の動物病院へと猫を誘った。
濡れた体を暖めて、美味しいものを食べさせて、全身を診てあげよう。その間にちょっとだけ生態調査に協力してもらって、そうしているうちにヒョウ柄猫はジェレミアにいつしか甘えるようになった。
恐怖心からの体の震えは止まり怪我も無いとなるなら病院でできる手当は終了ということになる。
「首輪は無し、か」
飼い主がいれば探して連絡を取るのだが、どうやら彼(か)の猫は野良らしい。
″保護″という単語にジェレミアは小さく唸る。仮にそうするなら先住猫の三匹にお伺いが必要になる。こればっかりは相性の問題で、人間は介在できない。運良く相性が良くて家で保護するなら不便がないように名前は″みなみ″にでもしようか等と考えが巡る。
自宅に続く扉を開けながらそろそろ朝食が済んでいるだろう三匹の猫を探しジェレミアは名を呼んだ。
…※…
すんなり仲良くとはなれないながら喧嘩もしない猫四匹の様子を見つつ、ジェレミアはいつものの業務をこなしていく。
「今日は猫にとって受難の日なのかな」
川に落ちたり等の災難に遭う猫が多く駆け込みの多さに、今朝の出来事を思い出してジェレミアは小さく零した。奇遇といえば奇遇なのだろうが、不思議な日もあるものだと思う。
「ではお大事に」
最後の一人を診終わって、さて高波に攫われたかけた例の猫はどうなったかなと片付けを終えた彼は自宅へと帰るのだった。
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あとがき
担当マスター:
保坂紫子
ファンレターはマスターページから!
皆様初めまして、またおひさしぶりです。保坂紫子です。
今回のシナリオはいかがでしたでしょうか。皆様の素敵なアクションに、少しでもお返しできていれば幸いです。
先ずはガイドでの保坂の説明が足りず疑問を招くような形になり申し訳ありませんでした。頂いたアクションの全てはリアクションの通りとなっております。
今後このようなことが起こらぬよう気を付けてまいりますので、どうぞよろしくお願い致します。
それと、今回はたくさんの親切な方に助けの手を頂けた猫ですが、この理不尽なる運命はどうやら一所に置かせてはくれないみたです。ただ、多分ですが日常の一場面にまた会う機会があるのかもしれません。し、実際何度がお礼参りに遊びに来てると思われます。おすそ分けに玄関に置かれるねずみにはご注意を!
また、推敲を重ねておりますが、誤字脱字等がございましたらどうかご容赦願います。
では、ご縁がございましたらまた会いましょう。
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担当ゲームマスター
保坂紫子
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年04月27日
参加申し込みの期限
2017年05月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年05月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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