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寝子島高校
【修了式】ラストスパートは華やかに
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寝子島高校ミステリ研究会
部屋の中には物が山積みになっていた。様々な時代が混ざり合い、一見しただけでは用途のわからない物まであった。
新井 すばる
は活き活きとした目でそれらの品々と向き合う。
「これはスペアだから奥に突っ込んでもOKだよね」
筒状の着ぐるみを抱えて空いた隙間に押し込んだ。小さい物は手に取って吟味する。
「これは置いといてもいいけど、これは持ち帰って手入れしないとね。あ、あれは」
ホワイトボードに踏まれていた小物を抜き取る。素早く状態を確認した。
「壊れてはいないね。これも大切な物だから持って帰ろう」
言いながらすばるは背筋を伸ばし、腰の辺りを手で摩った。
「ふう~、なにげに持って帰らなきゃならない物が多いね」
「その通りね。掃除は小まめにされているからいいけれど、私物の整理が大変ね」
神野 美野梨
は細々とした物を抱えた姿で言った。足場を気にしながら歩いて一箇所に纏めて置いた。すぐに引き返して棚の上にあるスケッチブックに目をやる。踵を上げて手を伸ばしたが届かなかった。
「神野さん、取れそう? 無理ならボクが」
「これを取ればいいのね」
ブリジット・アーチャー
がひょいと掴んで美野梨に渡した。
「ブリジットさん、ありがとう」
「早く片付けないとね」
自身の金髪の髪を軽く手で払う。青い瞳は用意した茶器に向けられた。
「さすがはブリジットさん、ボクの出番はなかったみたいだね」
「そこまで張り切らなくてもいいわよ」
「ボクの頼もしいところを見せられる、チャンスと思ったんだけど」
ブリジットと美野梨が目を合わす。
「すばるの頼もしいところ? 美野梨にはわかる?」
「迷宮入りになりそうな問題ね」
二人の遣り取りにすばるは頭を掻いた。
「ボクのことをよく知ってる二人の前では、今更だよね」
「その通りよ」
ブリジットは得意げに胸を張る。その姿で部屋を眺めた。雑然とした物は片付けられ、少し寂しい印象を与える。
「もう一年が経つのね。月日の流れが早いような、そうでもないような……」
「過ぎてみれば早いものね」
時の流れが緩やかになったかのように三人の動きが遅くなる。懐かしい品を見つけては物思いに耽るような顔付きとなった。
美野梨は視線を横に向けた。持っていたピンセットで摘まみ上げる。
「これはちくわのかけら……? ちくわと言えば、ブリジットさんの猫とケーキに纏わる事件が過去にあったわね」
「
モンブラン消失事件
ね」
ブリジットはテーブルを拭いていた手を止めた。青い瞳をすばるに向ける。
「ブリジットさんの猫とボクが疑われたんだよね」
「……あれは酷い事件だったわ。私の愛猫のコーネリアに容疑が掛かるなんて」
「え、そっち? ボクのことじゃないの?」
「すばるが疑われるのは当然よ。日頃の行いが悪いのだから」
「えー、そんなことないって……ある?」
「忘れたとは言わせないわよ。
メイド服
よ」
ブリジットが口にした言葉に美野梨が頷いた。眼鏡を正してきっぱりと言った。
「有罪ね」
二人から責められたすばるは場違いな笑みを浮かべた。
「神野さんのメイド服は最高だったよね」
「確かに美野梨のメイド姿はよかったけど、そういう問題じゃないわよ」
「堂々とした覗きね」
「鍵を紛失した時には重宝するよ」
すばるは制服のポケットから針金を取り出した。二人は軽く笑って、はいはい、と話を流す。
「出会った時から、こんな感じで自然体だったよね。
三人の出会いを演劇
にした時のことを思い出したよ」
すばるの目が優しくなる。ブリジットは口角を上げて品の良い笑みを作った。
「マタタビック演劇フェスティバルね。懐かしいわ。あの時の私達の紹介、今でもはっきりと覚えているわ」
言葉は加速して語尾が撥ね上がる。
「美野梨が知的な香りを漂わせる眼鏡美人なのに、私の時は、特に根拠の無い自信に満ち溢れた、って何なのよ」
「ブリジットさんらしいよね?」
すばるは目で美野梨に同意を求める。しかし、そっと視線を外された。
ブリジットは腕を組んだ。
「失礼ね。ちゃんと根拠があるから自信に満ち溢れているのよ。そんなこと、いちいち説明しないだけなの、わかる?」
相手の煮えたぎる怒りが端々から伝わる。すばるは笑顔で、何となく、と答えた。
その時、美野梨が二人に向かって言った。
「ロッカーの間に何か挟まっているわ」
隙間に指を入れることは出来なかった。すばるは、使ってよ、と針金を手渡した。先端を少し曲げた。暗がりに差し込み、掻き出すように動かした。出てきたのは説明書であった。
「高級便座の説明書が出てきたわ」
「懐かしいわね。良い買い物をしたわ。すばる、あの便器の使い心地はどう?」
ブリジットがすばるに話を振った。
「流れる音楽と派手な電飾で荘厳な感じになるね」
すばるの苦しい表現に美野梨は溜息を吐いた。別のところの片付けに向かう。崩れた書類を棚に直す。一冊のノートに目を引かれた。
『ミステリ研事件記録』
パラパラと頁を捲る。その手が止まった。
「……これは
冬のオトシブミ事件
の記録ね」
「季節外れのオトシブミの揺籃がボク達にヒントをくれたんだよね」
すばるには思い入れがあるのか。片付けの手を休めていた。
「本当にクリスマスツリーに見えたわ」
「あれは綺麗だったね」
「そうね、これは」
ノートを閉じた。美野梨は壁際に足早に向かう。立て掛けてあった看板の後ろから写真を引っ張り出した。
「寝子祭で再現した
名探偵の部屋
の写真ね」
「私が華麗なミャーロックホームズを演じた時のものね」
「ボクのバウトレード警部の演技が光ってたよね」
「すばるが隠れてミャーロックを演じてたのは知ってるわよ。何度か声を掛けようとしたんだけど、美野梨に止められたのよね。可哀そうだから、そっとしておいてあげましょうって。もう時効だと思うから言っちゃったわ」
ブリジットはにっこりと笑った。美野梨は無表情に近い顔となった。
「そんなこともあったわね」
「ミャーロックは確かに演じたかったけど、あれは急な代役に備えての行動で、って二人は絶対に信じないよね?」
二人は同時に頷いた。名推理、とすばるはおどけて言った。
部屋が広く見える。三人は達成感を味わっていた。
「綺麗になったね」
すばるの言葉に、そうね、と美野梨が口にした。ブリジットも満足そうに眺める。
「春休み中、ここで美味しいお茶が飲めなくなるのは悲しいね」
「すばる、お茶だけってことはないわよね」
ブリジットが威嚇するような目で迫ってきた。
「いやいや、もちろん見目麗しい二人に会えないことの方がはるかに寂しいさ、もちろんだよね」
白々しい言葉に二人はクスリと笑った。
「修了式のせいなのかな。危ないこともあった気がするけど、今では全部が楽しい思い出だよ」
「それはいいけど、少しは成長したのかしらね」
ブリジットの言葉に、もちろん、とすばるは姿勢を正す。
「英語かな? あとはダンス」
切れのある動きで円を描き、片膝を突いて制止した。恭しい態度で二人に向かって手を差し出す。
「お姫さま方、お手を」
王子を気取り、ウインクをして見せた。
戯れの舞踏会は早々にお開きとなり、賑やかな茶会が始まった。
ブリジットはティーカップに鼻を近づけて香りを味わう。
「美野梨の淹れる紅茶は格別ね」
「ありがとう。程良い疲れが焼き菓子の味を引き立てるわ」
「ボクもそろそろいただこうかな」
すばるは数々の暗号を読み解いた雑記帳を閉じる。二人の元に走り出そうとした、その時、目が瞬間的に横を向いた。
開けていた窓からインコが飛び込んできたのだ。物怖じすることなく、机の上に舞い降りた。
近くにいたすばるが近づく。インコは逃げる素振りも見せない。人に慣れているようだった。
すばるはインコの羽根を掌で優しく包み込んだ。持ち上げると足首に紙のような物が巻かれていた。
「足に何か付いているね」
余った手で巻かれていた物を取り外す。興味を示した美野梨が傍らに立ち、受け取った。
「地図みたいね。でも、それ以外はわからないわ」
「ただの地図ってことはないよね。ヒントになるものは……インコだよ。神野さん、鳥の通訳を頼めるかな」
「そうね。試してみるわ」
美野梨はインコに顔を寄せる。精神を集中して鳴き声を出した。ろっこんの『友との語らい』の進化能力1を駆使して念話を試みる。
「……これは、本当に!?」
口から軽い動揺が零れた。聞き漏らさないように持っていた手帳に言葉の断片を書き記す。
その内容を即座にすばるに見せた。
「ブリジットさん、ボクらには紅茶を楽しんでいる暇もないらしいよ」
「また事件なのね」
「かなり手強い相手だよ」
すばるはインコを窓から離した。地図に隠された、ある場所に一直線に飛んでいく。
ブリジットは飲み掛けのティーカップをソーサーに戻した。勢いよく立ち上がって二人に高らかに宣言した。
「寝子島高校ミステリ研究会の名に誓って事件を解決するわよ!」
「さあ、行こう!」
「戸締りも必要よ」
美野梨は鍵を掲げる。
ブリジットとすばるが並んで部屋を出る。美野梨が施錠して後に続く。
すばるは少し興奮した調子で気合を入れる。
「ボクらの春休みはこれからだ!」
ブリジットと美野梨が笑顔で答えた。
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担当ゲームマスター
黒羽カラス
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シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
59人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年04月15日
参加申し込みの期限
2017年04月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年04月22日 11時00分
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