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【修了式】ラストスパートは華やかに
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一年三組
ホームルームが終わった。担任が出ていった教室で
卯木 衛
は大きく伸びをした。椅子に座った姿で周囲を眺める。
「ここの荷物を全部、今日中に持って帰んなきゃいけないんだよなー」
「修了式の醍醐味と思って、絵になる感じで頼むよ、さぁ!」
青木 学
はハンディビデオカメラを構えて、いいね、その横顔、と褒める。その気になった衛は少し角度を付ける。
「こっちから撮ってくれよな!」
立ち上がると机を隅に運び始めた。学はレンズ越しに付いて回る。
「私は雑巾で窓を拭くね」
御崎 朱鳥
は真新しい雑巾を手にした。
「あたしも動かなあかんなー」
人手の少ないところを選んで
四野辺 蘭月
が動いた。
衛は次々と机を押し遣る。ん、と急に声を漏らした。近くにいた学に話し掛ける。
「この教室って来年は一年生が使うんだよな」
「まー、そうなるだろうね。でも、なんで急に?」
レンズ越しに学が質問を返す。衛は腕白そうな顔で笑った。
「こっそり仕込んでみようぜ。見つけたらお得な感じのヤツ!」
話の内容が耳に入ったのか。
雨崎 荒太郎
がにこやかな顔で加わった。
「面白そうな話をしてるね~。ぼくも混ぜてー」
衛は二人を手で招く。三人は隅の方で顔を突き合わせた。
「別にイタズラとかじゃないぞ。次の一年生へのメッセージを残そうと思うんだ」
「内容はどんな感じ」
学の問いに衛は、そうだなー、と腕を組んだ。
「学食のオススメとかいいんじゃないか。あと小ネタだけどさ、窓際の後ろから三番目の席からはグラウンドが見やすいぞーとか」
「特に夏場がオススメだよねぇ。躍動する女子の太腿から足首のラインがたまらないよね~」
荒太郎の発言に二人は、いやいや、と同じように顔を横に振った。気を取り直して衛が話を進める。
「数学の小テストの傾向とか。最後は励ましのメッセージで『高校生活、楽しんでこーぜー』って。どうだ、名案だろ!」
「良い考えだと思うけど~、書いた物が捨てられたりしないかなー」
荒太郎の言葉に、だねー、と学が続く。そこに蘭月が大股でやってきてキュッと上履きを鳴らす。
「アンタら、何こそこそ集まっとんねん! シャキシャキ掃除しぃや!」
切れの良いツッコミが炸裂した。その横には朱鳥の姿もあった。同じような姿で合体技、ダブルツッコミを即興で完成させた。
「いいよ! 二人の息がぴったり! 絵になるって」
学は興奮した声でレンズを向ける。
「ちょっと、いつまで撮ってんのよ!」
朱鳥は赤い顔でカメラに手を伸ばす。仰け反って学は回避した。
「だって、掃除も青春の一頁じゃん! 映像に残しておかないと勿体ないよ!」
「掃除に励む姿も青春やろ! あんまりええ加減なことしとったら、姉ちゃんにブッ飛ばされんで!」
蘭月が追い打ちを掛ける。荒太郎は、ほー、と声を出した。
「蘭月さんにはお姉さんがいたんだねー」
「雨崎くん、何ゆーてんの。あれやねん、親戚のお姉ちゃんに部屋が汚いって怒られたって、あたしの話はどうでもええねん! 今は教室の掃除やろ」
最初に話を始めた衛が宥めるような手で話に割り込む。
「掃除をする前にさ。新しい一年生にメッセージを残そうと思ったんだよ。先輩として、高校生活の心構えってヤツだ。でも、目立つとゴミとして捨てられるかもしんないし」
「まあ、そういうことなら。ほんで、どこにメッセージを残すつもりなんや」
「ロッカーがいいと思うんだけど、色の問題があるからなー」
蘭月はロッカーを一瞥して、問題ないわ、と一言で踵を返す。
自身の学生鞄から折り紙の束を取り出した。ロッカーと同じ色合いの紙を居合わせた全員に配る。
その用意の良さに朱鳥は軽く驚いた。
「よくこんな色の折り紙を持っていたわね」
「あたし、コンビニでバイトしてるんやけど。それ、この間、入荷した新しい商品やねん。色が綺麗やから、ラッピングに使おうと思って持ってきたもんなんや」
「いいねー。なんか青春って感じが凄く伝わってくるよ」
「だから、撮影はもういいって!」
朱鳥はカメラに向かって怒鳴る。学が困った笑みで両手を挙げて見せた。
「ま、良い感じで撮れたから撮影はここまでにするさ。あとは豆知識の披露なんだけど、うーん、俺は何を書こうかなぁ。たくさんあって迷うんだけど……例えば九夜山にある不思議な扉とか。奥が広くて、ホラー映画の迫力でさ。夏向きの絶好のスポットなんだよね」
「私は知らないけど、あの山にそんなところがあるのね」
朱鳥は真摯な態度で話に耳を傾ける。
「つーことで皆、よろしくな!」
衛の言葉を受けて各々は折り紙にメッセージを残した。個々のロッカーに思いが収められた。
「ほな、掃除を終わらせるで!」
蘭月の掛け声と共に全員がきびきびと動いた。
合間に荒太郎が濡れた雑巾を振り回す。
「この一年で汚れたクラスの床め~。ぼくの雑巾さばきを受けてみろ~。いえーい、じゃすてぃーす!」
「ちょっと男子!」
朱鳥と蘭月の息の合ったダブルツッコミが再び炸裂するのだった。
掃除が終わった。教室内は和やかな雰囲気に包まれた。
集まった男子達が会話に興じる。
鵙海 甫
も加わり、そうだな、と相槌を打つ。あまり話に興味がないのか。眼鏡の奥の目はちらちらと別の方向へと忙しない。
視線の先には女子達が集まっていた。その中に
千堂 結
の姿があった。
――なんでだ。いつもより可愛く見えちゃう!
そんなことはどうでもいい、よくないけど、今はいいんだよ。
なんで、こんなところで、しなくてもいい無駄話をしてるんだ、俺は!
「先に抜けるぜ」
男子達にさり気なく声を掛けて甫は行動に出た。結の視界に入るようにして、ゆっくりと歩く。
その姿に気付いた結は頬を赤くして、それとなく周りに言った。
「今日は用事があるから、またね」
結の前を甫が横切って先に廊下に出た。やや遅れて彼女が俯き加減で側にくる。
「少し歩いて帰ろうぜ」
緊張した声で甫は手を差し出す。無理して笑ったように表情はぎこちない。結は視線を合わせないようにして指先を握った。
二人は手を繋いで廊下を歩く。どちらも口を開かない。視線を宙に漂わせて足だけを動かした。
「あ、あの、甫君。約束のこと、なんだけど……」
「ん、ああ。約束ね。どうかしたか」
少し上ずった声で返す。
「…いいよ、キスしても……私、甫君のこと、好き、だから……」
握っていた手に力が籠る。甫は早足となった。手を繋がれたままの結は表情で驚く。
「ど、どうしたの、急に。あ、あの、甫君?」
「ごめん、俺はもう、がまんできないんだ」
「え、それって、どういう意味?」
結は蜂蜜色の瞳を潤ませる。甫は横目で見て身震いを起こした。
――可愛すぎる。ダメだ。千堂の唇から目が離せない! 早く、場所を見つけないと。
人が少なくて、狭くもない、そんなところ……どこにあるんだ!
下駄箱のある生徒玄関へと足を踏み入れた。甫は目を見開いた。瞬時に左右に目をやる。
――狭くはないし、今は人もいない。ここだ、ここしかない!
甫は手を離した。結を正面に立たせて下駄箱に押しやる。
「も、もしかしてここで、キスする?」
結は瞬きを忘れて甫を見詰めた。どちらも視線を逸らすことはなかった。
「その、綺麗な目を閉じてくれるかな。俺の意志が、負けそうになる」
「……私の目が、綺麗って言ってくれたの…甫君が初めてで、嬉しかった……」
「嘘じゃない。本当に綺麗って思ったんだ。今もそうなんだけど」
「わかったよ。あの、それで……優しくしてね」
消え入りそうな声で目を閉じる。僅かに顔を上げた。
――可愛いが爆発してるじゃねえか! プルプルの唇が、微かに開いて、なんか吸い込まれそう。膝がカクカクしやがる!
悔しそうな表情で甫は瞼を閉じる。
――これで、できる。絶対にキスできる。唇の位置はわかる。両手で優しく抱き締めて、ゆっくりと顔を下げていけば……。
甫は心の声を実践に移す。焦らすかのように顔を下げて、急に固まった。
「あ、あの、甫君。もう、私も、その……焦らさないで」
「あ、ああ、そうだな」
甫は自身の唇を舐めた。少し顔を横に向けて呼吸を整えた。数秒で正面に向き直る。
――マジで焦った。千堂の唇から漏れた息が熱くて、でも、大丈夫だ。これ以上、引き延ばしたりしない。
結の小刻みな震えが抱き締める両腕に伝わっていた。甫は覚悟を決めた。
唇を合わせる。柔らかい感触に押し当てる。深い部分で繋がりたい。その欲求のままに深く、唇を被せた。
生徒玄関で結と甫は心に届くキスをした。
唇と唇が離れる間際、甫は別れの挨拶のように軽く口付けた。
二人の目が、ほぼ同時に開く。どちらも潤みを湛えて見詰め合う。
甫は柔らかい笑みを浮かべる。
「好きだよ」
「私も、大好きだよ」
蕩けるような笑みで答えた。二人は自然に手を繋ぐ。一時も離れたくない、と態度で語った。
甫は口を開き掛けて閉じる。少し男らしい表情を作って言った。
「結、一緒に帰ろう」
その言葉を胸の中で反芻するような間を空けて結は頷いた。細めた目から幸せが一粒、零れ落ちた。
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担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
59人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年04月15日
参加申し込みの期限
2017年04月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年04月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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