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\ オーバータイム!/
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……何かがいる!《2》
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子どもたちを連れて戻ると、話はどうやってここから脱出するかに移っていた。
「子どもたちを連れてきましたわ。皆さん、精神的にかなりまいっているようです。早く脱出しないとこちらが消耗していくばかりですわ。何とか外につながる道を見つけませんと」
「非常階段とか、どうかなあ」
玲音が提案する。
「おそらく無理ですわ。昇降口も鍵がかかっているように開きませんでした」
「鍵? 職員室に鍵があるんじゃない? それに、そこだったらせんせーたちがまだいるかもだよだよっ」
「先生たちに怒られても、出られないよりましだし。探してみようよぉー!」
大人がいれば、きっと大丈夫。希望に目をきらきらさせて、瑠樹も玲音の案に同意する。
せっかく表情が明るくなった、幼い子どもの希望を奪わなくてはならないことをすごく残念に思いながら、左右は首を振った。
「おそらくですが、外に通じるドアは無理なのではないでしょうか。それに、先生たちがこの校舎にいるのでしたら、職員室にこもっていないであなたたち子どもを助けようと必死に動かれているのでは?」
「……そう……だよね……」
玲音の知っている先生たちは、確かに自分の身の安全だけを考える人たちではない。きっと左右の言うとおりだと納得できて、玲音はがっくり肩を落とした。
「大丈夫だよぉ。強いおにいさんやおねえさんがこんなにいるし、あいつらそんなに足速くないから、怖くないよぉ。きっと出られるからー」
「……うん……」
瑠樹の慰めに、玲音も気を取り直して、出そうになった涙をこすり落とす。
すばるが言った。
「それに、きっとブリジットさんがなんとかしてくれるよ。外には専門家も来ているようだし」
「なんだって!?」
「外と連絡がとれたのか!?」
すばるの言葉に、その場にいた全員が一斉にざわめきたった。ここの状態が外に知れたのであれば、救援が見込めるからだ。
希望が見えたと喜ぶ彼らを見て、なかにいる自分たちごと封をしようとした、あまりあてにならないうさんくさいやつ、と言うのはやめることにして、すばるはブリジットとのやりとりを話した。
「分かった。だが、こっちとしてもただ救助を待って何もしないという手はないな」
そう言ったのは亮だ。
「俺は、屋上から出られるんじゃないかと踏んでる。行って、非常階段へつながる非常口が本当に開扉できないかの確認と、屋上のドアを調べてこよう」
「手分けしたほうがよくない?」
との質問に、亮は首を振った。
「ひとりのほうが身軽に行動できるからな。戦闘で疲れただろ。おまえたちはもう少しここで休んでいるといい」
高校生の自分たちはともかく、と小学低学年生たちを見て言う。
そのとき、それまで大人しく会話を聞いていた孝明がおずおずと言葉を発した。
「そういえば……屋上へつながる階段、なかった気がする……」
「何!?」
「ぼ、ぼく、最上階にいたとき、階段は下にしかなかったな、って……」
「ああ、そういえばそうだった」
「ばかな!? 寝子島小学校には確かに屋上があったぞ!?」
「ああ。だけど、この木造校舎は屋根で、屋上はないってことじゃないか?」
遥斗も思い出した。寝子島小に重なって見えていた古い木造校舎がだんだん固定されていく周囲の様子に目を配りながら探索をしていたとき、ここで階段は終わりだと思って6年の教室の探索に移ったのだ。
「……くそ。じゃあ屋上はないってことか」
悔しそうにつぶやく。そのとき。
『どっちも正解やな』
聞いたことのない男の声が上から降ってきて、ぱっと顔を上に向けた。
いつの間に入ってきたのか、天井付近をふわりふわりと光る球が蛍のように飛んでいる。
『心配せんでもこいつら、ちゃんと正解ルート進んどるやん。おれ、いらんかったんちゃう?』
ぶつぶつ不満をつぶやく声がしたのち。光は彼らの元へ下りてきた。
『おれは華徳井 友幸。バイトの祓い屋や。うるさいやつがおるからチィちゃんつこてあんたらの先導にきた。
にしてもあんた、目のつけどころええな。いいとこ突いとるで』
と、球のなかにいたキツネが亮に向かい、ニッと目を細めて笑う。
『木魂は子どもらに出られとうないんで出口は隠しとる。あるはずやのにない場所が正解や』
「だが――」
『ないように見えとるだけや。ここはまだ完全に石ノ内尋常小化してへんからな、今のうちやで。
空間の変異が完了したら、次はあんたらの転化や。木の化け物にはなりとうないやろ?』
「……分かった。屋上へ向かう」
異議を唱える者はいなかった。
亮は、木霊に見つかりにくくするため、少人数に分けて順番に移動することを提案したが、友幸が反対した。
屋上まで同じルートをたどることになる。複数回に増やしたほうが反対に見つかる可能性が高い上、非力な子どもが年長者より数が多い以上、不利なのは変わらない。物を隠すときと同じ理屈だ。10カ所に分散して隠すより、1カ所に隠したほうが発見される可能性は10分の1になる。
第一、見つかってしまったグループ以降のグループが、同じ場で巻き込まれることになるのは必至だった。時間があまり残されていないこともある。
『それに、木魂もすぐあんたらの目的に気付く。絶対出口までのどこかであいつら待ち伏せさせとるはずや』
戦力は分散せず、強化したほうがいい。
前後左右を年長者で囲って、中央に子どもたちを置いて。彼らはあせりを押さえて慎重に進んだ。目・耳・鼻・肌、全ての感覚を澄ませて見えない廊下の先、階段周辺、踊り場などに敵がひそんでいないか探る。
途中までは難なく来れた。だが3階へ上がったところで、木霊の奇襲に遭遇した。
突然陰から飛び出してきたことに驚きはしたが、予想はついていたから、すぐに対処に移れた。
「団体さんにはまず塩水を、と」
廊下から出てきた3体に向けて、ろっこん
ちくわ☆ガン
で海水を放出する。そしてすぐさま冷凍ビームに切り替えて、まとめて凍らせた。
当然、芯まで凍らせるには水量が足りない。十数秒動きを遅くしただけだったが、階段にいたほかの3体との連携を崩すには十分だった。
廊下の3体が動けないでいるうちに、由貴が凍ったチョークを投げたり、瑠樹や玲音たち、それに6年生が教室から持ち出してきた雑多な小物を投げつけてひるませたところへ金属バットを持った亮や刀が切り込んでいく。
「ごめんなぁ……オレたちも、死にたくないんだよぉ!」
人間ではないのだと思っても、痛がる木霊たちの姿を見ているのはつらく、苦痛の悲鳴を聞くと胸が痛くて、瑠樹は必死に言い訳と謝罪を口にする。
「おまえら、先に行け!」
前をふさいでいた木霊を端に追い詰めて、亮が叫んだ。
再び動き始めた廊下の木霊は遥斗がろっこん
風の籠手
で押し戻す。
「皆さん、私についてきてください! 遅れないよう、急いで!」
「はいっ!」
箒やモップを手にした子どもたちが、先頭を行く左右について階段を駆け上がる。だが上がった先、やはり屋上へ続く階段はなく、壁があるだけだ。
「本当に隠されているだけですの? 私には、ただの壁にしか思えませんわ……」
手をついてみたが、壁としか言いようのない冷たい感触しか感じられなかった。
それともこれは固定されて、間に合わなかったということなのだろうか……。
そのとき、背後にぼうっと黒い影が立ち上がった。うららかな春の日に立つ陽炎にように、ゆらゆらと揺れている。
『連レテ行カナイデ
私ノカワイイ子ドモタチ』
「あなたは……!?」
『イツマデモ
ズットズット
一緒ニイマショウ?』
「そう、あなたが……」
背後に子どもたちをかばって、影が距離を詰めようとする分、左右はじりじりと後退する。
「ダメだよ」
言ったのは、すばるだ。
階段の途中から、影を見上げる。
「キミは、この空のように永遠の春を缶詰みたいにしときたいんだろうけど、そんなことは無理だ。子どもたちは成長するものなんだ。そうしないといけない」
ろっこん
ちくわ☆ガン
から放出された冷凍ビームが影を捉える。
「その吐息まで凍らせてやる」
『美人さん、今や!』
影の動きが止まったのを見て、壁に向かい、友幸が叫んだ。
直後、壁を貫通して強い光が届く。
この先に、光を投げる者がいる。
「……扉があるのなら。私のろっこんで開けない扉などありませんわ……!」
今度こそ、絶対に開けてみせる。
「
Open to close!
」
全身全霊をこめて、杖の先端で床を打った。
ギィ……と、聞き慣れた摩擦音がしたのを感じ取って、左右は勝利を確信した。
「ドアが開きました! 皆さん、あの光を目指してドアをくぐるのですわ!」
そして自分が真っ先にそれを示し、壁に隠されていた屋上へ続くドアを押し開いた。
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担当ゲームマスター
寺岡志乃
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
バトル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年04月13日
参加申し込みの期限
2017年04月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年04月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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