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<三羽烏の襲撃2の3>寝子島高校が空に浮上しました
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●エピローグ(2)●
【寝子島高校:第1グラウンド(基本世界)】
ぐにゃりと時空の歪む感覚がして、気が付くと彼らは全員、寝子高の校庭に立っていた。
「「終わった……本当に、ループが終わった……!!」」
テオのろっこんがクローネに暴走させられたという過去の事実が改変され、ループ世界の出現自体が無かったことになったため、ループ現象も解除されたのだ。
いつもなら互いの手を取り喜び合うメンバーも、今回ばかりはもはや、そんな気力もない。全員が脱力したように校庭にへたり込み、それでもあの無限ループの世界からようやく脱出できたという喜びを、じわじわとその場で噛み締める。
「つ、疲れた……。もう、あの変な猫と
関わり合いになるのは、金輪際ゴメンだわ……」
今回の一連の事件のそもそもの発端から、自らの意志に反して巻き込まれていた
水上 桜
は、
「て言うか、無事に戻れたはいいけど、今って、何年の何月なのかしら……。
私は中学生? それとも高校生? 誰か教えて!」
そう言って立ち上がると、グラウンドに突然現れた彼らを不思議そうに眺めている運動部員の方に、ふらふらと走り去って行く。
その一方、今回の事件で、別々の時間軸のループに別れ別れになっていた者たちは、帰還者の中に互いの顔を見付けて、その無事を確認し合う。
楢木 春彦
は、懐かしい友人の後ろ頭にチョップをかまして、
「んにゃろ呉井、心配させやがって!
てめぇ誘拐なんぞされてんじゃねぇぞ!」
「あいたー! あっ春彦君……」
振り向いた
呉井 陽太
が、思いの丈を吐き出すように散々ぎゃあぎゃあと文句を言う楢木に、
「うわぁん……心配かけてごめんよぅ。
春彦君こそ怪我してない?
頑張ってくれたんだね……ありがとう」
呉井はまた、こちらに近付いてくる
志波 武道
の姿も見つけて、彼と無言で肩を抱き合うと、ずっと言えなかった台詞をようやく伝える。
「武道君も。捕虜になったあの時は、無茶してごめんね……」
「ウン……うん。生きてて良かった……お互いに……」
恵御納家の
恵御納 久隆
、
恵御納 理沙
、
恵御納 夏朝
の父母娘の家族もまた、互いの再会を喜び合った。講堂内で、入学式の式典をさんざん引っ掻き回していた理沙は、
「夏朝ちゃんの代わりに出席してきた入学式、とっても楽しかったわ!
寝子高の制服も着れると、もっと良かったんだけど〜」
「お、お母さん……」
そして夏朝と久隆の2人は、改めて皆の方に向き直り、夏朝はスタジアムでの自分のミスと、久隆は最初の展望台での、自分の非力を謝罪する。夏朝はそもそもクローネに騙されていたので、あれは彼女の一方的なミスとも言えなかったけど、それでも謝らずにはいられなかったのだろう。
「……本当に、ありがとう」
最後に久隆は、この場にいる全員の協力で、無事に帰還できたことを皆に感謝し、
「皆……皆、おかえりなさい〜!」
と理沙も笑顔でぴょんぴょん、彼らの帰還を祝って回る。そんな父母に挟まれながら、夏朝もようやく笑顔になって、陽光に輝く校舎を晴れ晴れとした表情で見上げた。
「ただいま、フツウの日!」
また楢木は、
ティクス・ソル
と
スハイル・アルムーリフ
の2人にも近付いて、握手を求める。
「ティクスさんもスハイルさんも、今回は星幽塔からの参戦、アリガトな」
「ああ。俺達はこれで帰らせて貰うが、そっちも達者でな」
ティクスに続いて、スハイルの方も微笑みながら握手を交わし、それからふと不安げな顔で、
「……と言うか、私たちはどうやってアジトに帰るんですかね?
耳はともかく、尾無しは落ち着きません……」
さて、そんなふうに全員が、ひと通り互いの無事を喜び合った後、
「ところで皆。もういい加減、気付いてると思うが……校舎があるぞ」
八神 修
がおもむろにそう言って、夏朝が誇らしげに見上げている2つの校舎を指差した。
「あっ、本当だ、校舎があるねー。…………えっ?」
同じようにニコニコ、その校舎を見上げた
雨寺 凛
が仰天して、
「えええええっ!? わっ、私達が宇宙に飛ばしたハズなのにー!!」
そうなのだ。龍目や風雲児が空にぶん投げたり、楢木とティクスが空に跳ね飛ばしたり、この八神と凛と雨崎が大気圏外まで押し上げたりと、さんざん無茶した校舎が、何事も無かったかのように地上に戻っている。北校舎も南校舎も、どちらもキズひとつなく元通りだ。
ついでに言えば、講堂の地上衝突時に付いた敷地内のクレーターも、嘘のように綺麗に消え去っていた。講堂の壊れた時計塔や屋根も、きちんと元通りに復元している。
龍目 豪
が首を捻って、
「いや元通りなのは有り難いが……こいつは一体、どういうことだ?」
校舎が飛ぶのくらいは別に全然フツウ、一般生徒向けには「巨大なゲリラ竜巻が起きたって説明でいいんじゃねえか?」と豪快にそう考えていた龍目も、こればっかりは流石に説明が付かない。
「これは俺の考えだが……」
すると、呆気に取られている皆の前に、
獅子目 悠月
が進み出て、自分の推測を述べた。
「つまり、過去の改変が全て無かったことになったんじゃないか?
テオのろっこん暴走が未然に防がれた結果、
そもそもループが起きていたと言う史実が消滅した状態で、
今のこの現実が確定した訳だから……。
だからループ中に加えられた校舎や講堂の損傷も、無かったことになったんだと思う」
「なるほど! 出掛ける前と全部おんなじ、元通りってことだな」
ぽん、と龍目は納得の手を叩いて、
「だが冒険は、準備を整えてこちらから出かけていく時だけにしたいもんだな……」
その獅子目の話を聞いて、不安げだった
青山 絢
もほっと胸を撫で下ろす。
「そう、私達がループ内でした改変は全部、
無かったことになったのね。良かった……」
絢は入学式のループで、さんざん校長先生を罵倒しまくったので、退学処分も覚悟していたのである。でも、罵倒したという事実そのものが無くなったのならば、どうやら退学の心配もなさそうだ。よかったよかった。
「ん? いや……だけど、ちょっと待ってくれ」
そこで
サキリ・デイジーカッター
が、口を挟んだ。
「あの戦い自体無かった事になるのなら、
僕達があの世界で何回も死亡した、
という事実も無くなるんだろう。それはいい。
だが、クローネは?
まさか、クローネを倒したという事実まで、
無かった事になるんじゃないだろうね?」
全員がテオの方を振り向く。そのテオは今も、
宮祀 智瑜
の腕の中に抱えられていた。
『ああ、その通りだ。クローネは生きている』
「「な、何だってーーーーーーー!!?」」
あっさりそう返答するテオに、全員が声を揃えて驚愕した。
『そもそも、お前達が倒したクローネ、宇宙空間に放り出したクローネは、
4月のあの日、あの入学式の時間軸には、本来は居なかった筈のクローネだからな。
ループで過去に跳んで現れた個体だから、
ループ世界の出現自体が無かったことになれば、
当然あのクローネも、あそこには居なかったことになる』
どうにも、狐につままれたような話だ。クローネを倒したからこそ、ループが解除されたと言うのに。「つまり?」と1人冷静に促すサキリに、テオが答える。
『つまり、クローネは倒されずに、まだこの世界で生きてる。
いずれお前達の前に再び現れて、
最終決戦を挑む
ことになるだろう。
お前達のあの世界での戦いは、まぁ言ってみれば、つまり……
〈あり得たかも知れない、もう1つのお話〉ってやつだな』
「そんな馬鹿な話があるものか」
サキリが振り向くとそこに、
優木 遥斗
がいた。普段は静かに話す方の彼だが、珍しく声を荒げている。優木は今回の戦い、何度死のうがクローネとその一味は必ず倒す。そんな決死の覚悟で臨んでいたのだ。なのに。
「皆、必死に頑張ったんだぞ?
なのに、その戦いの結果が無かったことにされるなんて……」
彼の心中を察し、
飛吹 蓮太郎
がその後を引き取る。
「うん……無かったことになってしまうのなら。
それじゃ、クローネのやろうとしていたことと同じじゃないか。
テオくん、それはちょっと幾らなんでも……」
あんまりだ。けれども、じっと彼らの話を聞いていたテオが、やがて口を開いてこう言った。
『だが、俺が忘れない』
「えっ……?」
優木や蓮太郎やサキリ、そしてその場にいる1人1人の目を見ながら、テオが答える。
『あの戦いは、全部無かったことになった。だが、俺が忘れない。
あの世界でお前達がしたことを、その1つ1つを、この俺が全部憶えておく。
忘れない。この先も、ずっと。忘れない』
「テオくん……」
蓮太郎が、そう言って口を引き結んだテオを見る。忘れない。この猫は、済まなかったとか、助けてくれて有り難うとか、そんな殊勝なことは多分言わない。でも、「忘れない」。
それはこの猫が彼らに送る、精一杯の感謝の言葉のように、蓮太郎にはそう思えた。
それから少し経って智瑜は、抱いているテオに自分の心残りのことも話した。
智瑜は展望台でクローネの幽体が消滅する直前、彼女に【想い見る】のろっこんを使ったのだが、どんなに集中しても、やはりクローネの想いを見ることが出来なかったのだ。
「絶望を望む思いの裏にある、本当の思いを知りたいと思って……。
たぶんクローネは、
フェニックスのお父さん
に認めて欲しい、
気付いてほしい願望があると思ったんですが。
お父さんからは、いちごちゃん、って呼ばれて愛されてたのに……」
そうか、とテオがぽつりと言う。
『何も見られなかったのなら、それがアイツなりの矜持だったのかもしれねぇな。
誰にも理解なんかされたくない、
同情されたくないっていう……』
傍らで無言でそれを聞いていた、
桃川 圭花
や
桜庭 円
にもちらりと視線を向け、テオは「あまり気にするな」と3人に言う。
『今のも、ただの俺の想像だ。
結局の所、アイツが本当は何を考えていたのかなんてことは、
この俺にだって、分かっちゃいないのさ……』
少しだけ寂しそうなその猫をぎゅっと抱えて、智瑜はそれでも彼に、自分の気持ちをちゃんと伝える。
「それでも、テオはみんなを、この世界のフツウを守ろうとしてたから。
それはたぶんクローネの為でもあったと思うから……
だから、ありがとう……テオ」
そして敗北した三羽烏の2匹、孔雀のヒルズとペンギンのニヒルも、彼らの元を立ち去っていった。
『みんな、いろいろ迷惑かけて済まなかったんだピーコ!
もう2度と、あんなひどいことはしないんだピーコ!』
澄み切ったピュアな目をキラキラさせて、すっかり改心した様子のヒルズに、
壬生 由貴奈
が「イヤイヤイヤイヤイヤ!?」と全力で突っ込む。2羽を行かせる判断をしたテオをガクガクと揺さぶり、
「何で逃がしちゃうの? あんなのまた口先だけだよぉ!
絶対また何か悪さを仕出かすよ、あの鳥公!」
ニヒルも武道の方に向かって無言で頭を下げ、ヒルズと同じように校門から去っていく。そんな2羽を見つめながら呉井もテオに、
「本当にちゃんと反省したって分かるまで、
どこか別の世界にでも、閉じ込めておいた方がいいんじゃ?」
『まぁな、でも……』
とテオは彼らの方を振り返って平然と、
『万一何かあったとしても、その時は、お前たちがいるだろ?』
その孔雀の方を追って、
青龍寺 琴理
が、
「あっヒルズ、待って! また動物園に戻るの?
もし行く当てがなかったら、私が世話してあげましょうか?」
と声を上げながら校門を走り出て行き、その琴理に続いてさらにもう1人、弾かれたように校門へと向かう者もいた。
山田 勘三郎
がその彼女の姿を見咎め、思わず声を掛ける。
「? おい、春山! お前までどこ行くんだ?」
その少女、
春山 小枝
は振り返ってこう叫び返す。
「ハッチくんを探しにいくの!」
「へっ? な、何だって?」
だってあのハチドリは……と言い掛けた山田に、小枝がつんのめるような声で重ねて言う。
「あの世界で起こったことが、ぜんぶ無かったことになったのなら!
だったら……そうだよ、ハッチくんだって!
死なずにどこかで生きてるのかも……こっちの世界のどこかで!」
だから私はハッチくんを見つけにいくんだっ、そう言って無我夢中で駆けていく小枝をぽかんと見送り、山田がしばらく考える。そんな都合のいい話が、果たしてあるものだろうか?
「ま、でも、春山がそう信じるなら……俺も少し手伝ってやるか」
山田もひと声鳴いてカラスに変身すると、そう言って愉快そうに空へと舞い上がった。
そんなふうに。長い長い戦いを終えて帰還した者たちも、1人、また1人とその場から去ってゆく。
十文字 若菜
は、少し名残惜しげにその様子を見送っていたけど、でも別に寂しがる必要なんてない。
みんなとは、また明日も会えるのだから。
くり返しじゃない、明日がまたやって来る世界に。
自分達は、ちゃんと戻ってこれたのだから。
若菜はくるんと振り向き、まだ残っている皆の方を向いて言う。
「さっ、それじゃ、私達も帰ろうっ」
「またいつもの毎日と……大切な人達の所へ!」
『<三羽烏の襲撃2の3>寝子島高校が空に浮上しました』 おしまい
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<三羽烏の襲撃2の2>ループ世界に囚われ、無限ループ中です
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
学校生活
バトル
動物・自然
定員
50人
参加キャラクター数
47人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年06月11日
参加申し込みの期限
2017年06月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年06月18日 11時00分
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