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寝子島高校
<三羽烏の襲撃2の3>寝子島高校が空に浮上しました
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●ループ:05・寝子島高校の入学式……対ヒルズ班(2)●
【中庭:噴水付近】
「退路を塞がれた……だと!?」
南校舎から出てきたパニック生徒を、ともかく元の校舎まで戻さなければ。そう考えた
優木 遥斗
は、すぐにその望みが潰えたことを悟った。天吏の水撒きにより炎のトンネルと化した渡り廊下は、通り抜けることなどもはやどう見ても不可能で、南校舎にも北校舎側にも生徒を避難させられない。
(くっ……どうすれば?)
「いやああああああああああ!?」
考えるヒマすらなく、すぐ近くで悲鳴が上がった。優木が振り向くと、2人の女子生徒が互いに抱き合って、芝生に座り込んでいる。怪我をした友達をもう1人がかばって、動けないらしい。
そして、その2人が呆然と見上げているのは、メリメリと自分達に向かって倒れてくる、燃え盛る樹の枝だ。
「間に合え……!」
ゴウッ。裂帛の気合いと共に振り下ろした優木の竹刀から、強い風が巻き起こり、2人にぶつかる寸前でその枝を、空の彼方に弾き飛ばす。
優木は彼女達にすぐに駆け寄り、
「大丈夫か?」
「あ、ありがとう。今の風……あなたが助けてくれたの?」
「悪いが、話は後だ。立てそうか?」
優木のしっかりした態度に、足を怪我していた女子も気丈に頷き、友達の肩を借りて、よろよろと立ち上がった。何とか避難できそうだ。しかしそもそも、避難する場所などもうどこにも無いことを思い出し、優木の顔がみるみる絶望に塞ぐ。
だが、その時だ。
「こっちだよ! その子たちをこっちに避難させて、遥斗君!」
声のする方を振り向くと、中庭の向こうで、
十文字 若菜
と
青龍寺 琴理
の2人が、こちらに手を振っているのが見えた。北校舎の外壁を背にした、比較的ひらけた場所だ。燃え広がる中庭の中で何故かそこだけが、ぽっかりと奇跡のように延焼を免れている。
(いや……燃えていないんじゃない。延焼を斥けているんだ)
周囲の炎を照り返し、地面でキラキラと輝く無数の破片に気付いて、優木がハッとする。
「鏡の破片──先輩の防御結界か!」
「うんっ。【Bai sema】で即席のシェルターを作った。
ここなら、みんなを避難させられるよ!」
その若菜に続いて、琴理も精一杯の大声で手を振り叫ぶ。
「私も、ろっこんで皆さんの治療ができます。
怪我をしている人は、早くこちらに!」
「先輩方……感謝します」
優木は助けた2人の方をすぐに振り向き、若菜と琴理の許へと向かうよう指示する。「でも、火があんなに」と燃える中庭を前に1歩が踏み出せず、ひるむ彼女達に、
「行くんだ。道は俺が作る」
2人の背を押すと同時に、ふりかぶった竹刀で、再び風を撃ち出す優木。ろっこん【風の籠手】で発生した強風がゴッと彼女達の髪を巻き上げて追い越し、その前方の火を一直線に駆逐する。
若菜の結界まで繋がる、ルートができた。彼が切り拓いたその道を、懸命に走る2人の後ろ姿に頷き、さらに優木は周囲の生徒に向かって怒鳴る。
「皆、あの道を進め! 邪魔な炎は、俺が吹き飛ばす!」
【中庭:中央部】
ボゴオッ!
「な……!?」
いきなり地面が崩落して穴が空き、
志波 拓郎
は咄嗟に手を伸ばして、目の前の水道管に掴まった。それで辛くも落下は免れたけど、ぶらぶら揺れる足の下は、何も無い虚空。そのスニーカーのはるか下の方に、地上の緑と四角い寝子高の敷地が見えて、ぞっと背筋が凍る。
拓郎は懸垂の要領で、水道管の上に自分の身体を引き上げ、それから中庭の地面へと再び這い上がる。たった今自分が落ちた穴を振り返って、「危な、かった……」。
彼は破裂した水道管に土くれをかぶせて塞ぎ、土を踏み固めて火元を消火しようと思ったのだ。ところが熱で地盤が脆弱化していたのか、地面に簡単に穴が空いた。
「厄介、だな……」
火災の消火、生徒の救助に加えて、地面の崩落まで注意しなければならないとは。
そして先ほどから、拓郎の消火活動は難航していた。ヒルズの能力はその性質上、水に不純物を混ぜれば消せる。それは分かっていたのだが、先の優木と同じくこの拓郎も、混ぜ物が調達できなかった。
この空飛ぶ校舎にもしも彼の兄が来ていれば、校舎の窓から必要な物を放って寄越すなどの機転を利かせてくれたことだろう。だが残念ながらまだ武道は居ない。拓郎たちを講堂から逃がすために、自分は捕まってしまったからだ。
(せめて、消火器があれば)
ここまで火が全体に回ってしまうと、むしろ消火器の方が有効かもしれない。けれども、校舎の中に協力者がいない。南校舎も、全生徒が脱出してしまったので無人だ。そう拓郎が諦めそうになった時、
「おーい! 武道の弟!」
人がいる筈のない南校舎の1階の窓から、
龍目 豪
がこちらに手を振っていた。拓郎は驚いて、
「龍目先輩……? どう、して……」
「ああ、風紀委員長と一緒にこっちに取り残されちまってな。
だが俺達のことはいい。何か俺で役に立てることはあるか?」
「消火器を。消火器が、あったら、欲しい……です」
「分かった、ちょっと待っててくれよな。委員長も一緒に探してくれ!」
「わ、分かったわ」
ほどなく龍目はまた戻ってきて、貴子と一緒に見付けた数本を、廊下の窓から拓郎に投げて寄越す。
「ありがとう……ござい、ます……!」
「消火器か! 志波、こっちにも頼む」
拓郎は優木にも余った消火器をリレーし、2人で消火活動を開始した。燃える植え込みや芝生に向かって消火剤を噴射し、火勢の強い場所から順に炎を消し止めていく。
けれども破裂した水道管から撒き散らされる、炎のシャワーの勢いはなかなか衰えず、火元そのものはまだ断てない。優木が探した元栓も結局見つからなかった。そして高熱で炙られた場所からビシビシと四方にヒビ割れが走り、あちこちで地面が崩落し始める。
「うわああああ、落ち、落っこちるぅっ!?」
また悲鳴。ハッと2人が顔を上げると、崩落が進んで島状に地面がえぐり取られた一画に、1人の男子学生が取り残されていた。即座に拓郎が消火器を投げ捨て、頬を叩いて走り出す。
「自分が、行く……!」
「届け……えええっ!」
ろっこん【テイクオフジャンパー】で崩落箇所を飛び越え、彼の信じられない大跳躍に目を丸くしている生徒を、すぐに脇から手を回して支える。
だが、戻ろうとして気付いた。ひと1人の重量を抱えて跳ぶには、
(助走距離が、足りない……!)
拓郎のろっこんは、頬を叩いて走り出してから踏み切るまでの距離に比例して、ジャンプ距離がのびる。崩落の進んだこの狭い場所ではもう、助走する余裕が無い。
青ざめる拓郎の目の前に、
「道が無い? なら、うちがどうにかするよぉ!」
バコバコバコッ! 突如四方から机が押し寄せ、奈落に縦1列の助走路を作った。向こうで別の生徒のレスキュー中だった
壬生 由貴奈
が、顔だけこちらを向いて怒鳴る。
「とりあえず、掻き集めて4つ! それで何とかしてぇ!」
(まだ短い……けど、迷ってる場合じゃない!)
宙空に突き出した4つの机を駆け抜け、全身を撥条にして奈落の向こうへとジャンプする拓郎──
「ヒイイッ!?」
悲鳴を上げて齧り付く男子生徒と拓郎の2人を、反対側でしっかり優木が受け止めた。
「よし、もう大丈夫だ」
「助かった……ありが、とう。優木さん、それに、壬生先輩……!」
「なんの、お役に立てたなら良かったよぉ〜!」
その壬生は、やはりろっこんで浮揚させた机を乗り物にして、崩落に巻き込まれた生徒を片っ端から空中に引っ張り上げている所だった。そうやってレスキューした生徒たちは、若菜と琴理の待つシェルターに運ぶ。
(けど、これはちょっと……そろそろやばいかも)
生徒の救助に今動けるのは、由貴奈と拓郎と優木の3名。対して、燃えるこの中庭から助け出さねばならないのは、今日登校していた2、3年生の全生徒。絶望的に人手が足りなかった。
そもそも生徒が中庭に来てしまったのが、完全な誤算だった。パニックで逃げ回る生徒の対応で精一杯で、火災の元凶のヒルズと戦っている余裕すらない。そうやって計算外の時間を使わされている間にも、中庭の崩落はますます進み、刻一刻と足場が失われていく。
「まずいね、ジリ貧だよぉ……」
(もし、この上に何かあったら)
由貴奈の脳裏をイヤな不安がよぎる。そして、その予感はほどなく的中した。南校舎の3階の窓をがらりと開け、
大天使 天吏
がそこから顔を出したのだ。ちょうど渡り廊下を見下ろせる位置だ。天吏は何かを見て一瞬嬉しそうな表情を見せると、
バシャアアアアッ!
そこから今度は渡り廊下の屋根に向かって、バケツで次々と水を撒く。彼女は南校舎中のトイレから、ありったけのバケツと水を用意してきたのだろう。すでに先ほどの水撒きで、炎のトンネルと化していた通路の屋根側に、また万遍なく水が撒かれていく。
傍目には、頑張って天吏が火を消そうとしているように見える。だが、それが消火活動などではないことは明白だった。
「あいつ、またあんなことを……
くそ、今、渡り廊下が破壊されたら!」
1階の窓から首を突き出し、その光景を目撃した龍目が、天吏を捕まえて止めさせようと、3階への階段を駆け上がる。
しかし、もう手遅れだった。その直後、「ピーーコーーック!」という孔雀の叫びと共に、南校舎と北校舎を繋ぐ渡り廊下が炎を噴き上げて完全に炎上し、
メキメキメキメキメキメキイイッ!
その数秒後、由貴奈と拓郎と優木と若菜と琴理が見ている目の前で、渡り廊下が飴細工のように捻れ、その半ばで真っ二つに千切れた。
ばきり──5人と全生徒の足許を揺るがす、強烈な地響きとともに。
書き割りのセットが倒れるように呆気なく、南校舎がどぉぉん……と向こうの空に倒れて、それから地上へと落下していった。
【中庭:崩落部】
「「うわっ、うわああああああああああ!?」」
渡り廊下の分断により、ハッチのろっこんの効果が及ばなくなり、浮力を失った南校舎が地上に落下。その片方の校舎が失われたことで、中庭自体も全面的な崩落が始まった。
ドドドドドドド。南側の支えを失い、その端から崖が崩れるように次々落下していく地面、
「「助けっ、助けてえええええええええ!!」」
背後に迫るその崩落に追い立てられ、こちらに走ってくる生徒に向かって、若菜と琴理は必死に叫ぶ。
「みんな、早く! 私が作ったシェルターの中に!」
「ここはまだ、地盤がしっかりしてるわ!」
けれども、もちろん若菜は知っている。自分の作った防御結界の中に、この全員を受け入れるスペースなど無いことを。それでも声を枯らして若菜は叫ぶ。「みんな、早く!」
同様に由貴奈もすでに、能力で動かせるありったけの机と椅子を浮かせて、即席の退避場所を作っている。
「この浮島に乗るんだよぉ、急いでぇ!」
もちろん由貴奈も分かっている。この机と椅子の足場に、全員を乗せられるスペースなど無いことを。
「志波っ! 走っても間に合わない、そこから跳ぶんだ!」
そして優木も分かってはいたが、叫ばずにはいられなかった。あの拓郎ならば──彼のすぐ背後まで迫った崩落からも、奇跡的に逃げられるのではないかと。
その声に蒼白の表情で頷き、拓郎が頬を叩いてろっこんを発動させる。次々と崩れる地面を駆け抜け、拓郎が最後の踏み切りを──しようとした足場がごそりと陥没して、抜けた。
「!!?」
驚愕の表情のまま真っ逆さまに、数百メートル下の地上へと落ちていく拓郎に向かって、全員が叫ぶ。
「志波ぁあっ!」
「拓郎君!?」
「しばちゃん!」
「よっ、志波。──足場がなくってお困りのようだなっ?」
ボヨヨ〜〜〜ン。
その最後の声と同時に、拓郎の身体が空中でバウンドし、そのまま数回上下に跳ねて、やがて止まった。
「えっ……?」
呆然と拓郎が周囲を見回す。そこは崩落した中庭からは、僅か10メートルほど下に位置する空間だった。その空中に今、ふよふよと自分は浮いている。いや違う。手探りをした尻の下に手応えがある。何か透明なクッションのような物に支えられているのだ。
そして、その見えない足場の真ん中に、何だかヘンテコリンな奇術師風の衣装を着た少年が立っていた。拓郎が半信半疑でその名を口にする。
「楢木……、さん?」
その少年──
楢木 春彦
が、シルクハットを取って大袈裟な会釈をひとつする。
「いや違うぜ、俺は謎の世界一のマジシャンのハルナーラ!
今から凄ぇマジックを披露するから、拍手喝采でよろしくなっ」
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ゴールドシナリオ(200)
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3人まで
シナリオジャンル
学校生活
バトル
動物・自然
定員
50人
参加キャラクター数
47人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年06月11日
参加申し込みの期限
2017年06月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年06月18日 11時00分
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