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<三羽烏の襲撃2の3>寝子島高校が空に浮上しました
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●ループ:05・寝子島高校の入学式……南校舎●
【南校舎3F:3年2組の教室】
浮上する2つの校舎のうち、2、3年生が登校していた南校舎の方は、真っ先に異変に気付いた生徒たちで、すでに混乱の極地にあった。
「な、何なのよ!? どうして校舎が浮いてるのよ!」
「うそだ……こんなの絶対フツウじゃないよ」
「何で新学期早々こんな目に……た、助けてくれえぇ!」
最初は窓に貼り付いて助けを求めていた生徒たちも、高度の上昇で地上に声も届かなくなったと知るや、我先に教室を飛び出して逃げ場を探す。けれども避難できるような安全な場所などある筈もなく、南校舎の廊下は、そうした右往左往する生徒と彼らの悲鳴で溢れ返っていた。
「きゃっ!」
そんなパニック生徒に突き飛ばされて、女子の1人が教室のドアに頭をぶつける。「痛ったぁ……」と頭を押さえると、手に少し血が付いている。彼女の目から、みるみる涙が溢れて、
「もう、こんなの、いやぁ……」
その時だ。目の前で彼女の名前を呼び、素早くハンカチを差し出す者がいた。
「怪我をしたのね? 私に見せて」
見知らぬその女子生徒に一瞬ぽかんとしたけど、そのおっとり優しそうな物腰に警戒心が消え、彼女は言われるがまま頭を預ける。すると、魔法のようにすぐ痛みが消えた。
「良かったわね、たいした怪我じゃなかったみたい」
とその女子生徒──
青龍寺 琴理
がにっこり笑って、ちゃん付けでまた彼女の名前を呼ぶ。呼ばれた方はきょとんと首を傾げて、不思議そうに、
「あり……がとう。あれっ、でもどうして私の名前を?」
「どうしてって、同じクラスメイトじゃない」
そう言い掛けた琴理が、口を押さえてあっ、となった。
(そうだわ。今日は登校初日だから、まだ彼女とも知り合ってないんだわ)
琴理にとっては、これから1年間同じ教室で過ごすクラスメイトでも、向こうはまだ琴理のことを知らないのだ。この時間軸に於いては。
琴理は曖昧に笑ってごまかすと、立とうとする友達に手を貸し、それとなく様子を見る。頭の怪我は元々ひどくなかったので、琴理のろっこん【癒し手】ですぐに治してあげられたのだけど、
(でも、事件の動揺の方がひどいみたいね。
こんな状況じゃ、それも無理はないけど……)
琴理は友達の背に手を当て、安心させるように優しく、その背中をさすってやる。
と、その時だ。ぐらりと校舎全体が大きく揺れ、教室にいた全員が悲鳴を上げた。
「みんな、壁際にある物に掴まって! 怪我をしないように!」
クラスメイト全員に素早くそう叫び、琴理自身も友達や近くにいた何人かと、目の前にあった黒板に掴まる。
ガターン。大きな音と共に、その黒板自体が外れて落ちた。
(えっ……!?)
頭上に覆い被さるように倒れてくるその巨大な黒板を、棒立ちで見上げる琴理たち──
「って、うわ危ねえっ!? ファイトー!!」
間一髪、精悍な男子学生が、琴理たちの間に割って入り、軽々と両手でその黒板を持ち上げた。
重さなどまるで無いかのように、ひょいと頭の上でその物騒な凶器の角度を変えると、もう2度と倒れてこないように、そっとその黒板を床に置く。
それから彼は、呆然としている琴理たちの方を、ニカッと白い歯で振り返り、
「大丈夫だったか? 無事で良かったぜ!」
2年生の後輩、
龍目 豪
だった。龍目が、掴んだ物の重さをゼロにするろっこん【軽いぜ!】を咄嗟に使い、琴理たちを助けてくれたのだ。
「あ、ありがとう。あの。もしかして……?」
ろっこんが使えることから、自分と同じくこの時間軸にループして来たのだと察しが付き、琴理と龍目は互いに名乗り合って、今の状況を確認し合う。それから龍目が言った。
「俺はこのろっこんを使って、みんなを助けられないかと考えてる」
「──えっ、この校舎自体の重さをゼロにする……?」
龍目から聞かされた壮大なプランに、琴理が目を丸くして驚く。
「そうだ。三羽烏のハッチのことは知ってるよな?
北校舎と南校舎、今この2つの校舎を浮上させてる、クローネの手下だ。
けど、この2つの校舎を分断して、ハッチの浮力を途中でカットすれば、
こっちの南校舎の方は、先に地上まで降ろせるんだ。
それから俺のろっこんで軽くして、校舎を元あった場所に着地させるのさ」
そのために、何人かの仲間と連絡を取り合って、すでに協力を取り付けているらしい。けれど、軽くするのは片方の校舎だけと言っても、それでも校舎はじゅうぶん巨大な建造物だ。ろっこんでその重量をゼロにすることなど、容易に出来るのだろうか?
戸惑い顔の琴理に向かって、龍目が話を続ける。
「もちろん、校舎だけ軽くできても、中にいる人の重みにまでは
ろっこんの効果が及ばないかもしれねえからな……
そのためにも、一般生徒だけは先に地上へ降ろしておきたいんだ。
2階の避難はすでに、十文字と壬生が協力して進めてくれている。
でもこの3階の生徒はまだこれからだ。俺だけじゃとても手が足りないから、
青龍寺にも誘導を手伝ってもらえると助かるんだが。どうだ?」
責任重大な役割に、琴理の表情が緊張したけど、やがて彼女もこくりと頷いた。
「助ける方法があるなら、私もみんなを助けたいわ。
こういう時こそ冷静に対処しないと」
「サンキュー! じゃあ、まずはみんなを落ち着かせて、
いっしょに1階へと誘導しよう。よろしく頼むぜ!」
【南校舎1F:とある教室】
「うわっ、教室がいっぱいだな。壬生、3階の3年生も連れて来たぜ!」
壬生 由貴奈
がその声に振り向くと、龍目と琴理の2人が、ちょうど教室に入ってきたところだった。龍目が後ろに連れてきた生徒たちの方を振り向き、
「さっ、全員この教室に入ってくれ。
押さないでくれよな、絶対大丈夫だから!」
「おー、3階の避難もこれで完了だねぇ。
みんな、素直に言うこと聞いてくれた?」
由貴奈に問われて、龍目と琴理の2人が多少疲れた顔を見合わせる。ここに来るまで、必ずしもスムーズに事が運んだ訳ではなかった。龍目はパニック生徒に当初、「実は抜き打ち訓練なんだ」と囁いてみたのだけど、現実に校舎は浮いていて窓の外は空なのだから、誤魔化しようがなかった。
けれども、最初に琴理と龍目がろっこんを使って、一部の生徒を助けていたことが幸いした。ろっこんは知らなくても、助けられた者から順に2人を信用しようという空気が生まれ、徐々にそれが集団を引っ張る力となって、無事にここまで彼らを誘導できたのだった。
「2階の2年生も、これで全員かしら?」
琴理にそう訊ねられた由貴奈も、避難生徒でひしめいている教室を指し示して答える。
「うん。こっちは若菜ちゃんと、あといいんちょが手伝ってくれたよぉ」
言われて琴理が見れば、教室の中に風紀委員長の
北風 貴子
も混ざっていた。怪我人の傍に座って手当てをしようとわちゃわちゃしてるけど、元々が不器用なので全然上手くいってない。
「貴子ちゃん、私が治療するわ。他にも、怪我をしてる子がいたら教えてね」
と琴理が道中の疲れも見せずに、タッとそちらへ走って貴子と交代する。
それと入れ替わるように、
十文字 若菜
が教室に入ってきた。由貴奈が彼女に気付いて、
「あっ、若菜ちゃん。ならっきーとは連絡付いた?」
「うん、ねこったーが使えたよ。春彦君は今、
ののこちゃんの方の対応してるみたいなんだけど、
準備が終わり次第、こっちに向かってくれるって」
ならっきーとは、現在地上にいる楢木春彦のことだ。彼に別件で協力をしてもらう予定だった龍目も「よかったぜ」と頷いて、
「みんなも1カ所に集められたし、じゃあこれで
生徒の救助の方は何とかなりそうだな」
「うん。でも由貴奈さん、中庭にヒルズがいたよ」
若菜が眉をひそめて、そう由貴奈に伝える。
「鳥公が?」
三羽烏の1羽、孔雀のヒルズのことだ。動物園とホテルで2度交戦経験のある由貴奈が苦々しげに、
「あの鳥公、まーだ懲りてないのか……分かった、ここまで来れば腐れ縁。
3度目の正直だ。うちが行って、決着をつけるよぉ」
「うん。私も一緒に行くよ。ヒルズの水を炎に変える攻撃には、
私のろっこんもきっと役に立つと思うから」
と若菜も同行を申し出る。こうして楢木の到着は待たずに、若菜と由貴奈の2人はヒルズのいる中庭へと向かうことになった。
けれどもそれを聞いた貴子が、不安そうに2人の方を振り向いて、
「えっ、十文字さんと壬生さん。私達を……置いていくの?」
この風紀委員長は2階でパニック生徒に突き飛ばされ、べそをかいていた所を2人に助けられたのだった。いたって常識人の彼女に、今回の事件は酷すぎたようで、いつもの毅然とした様子は見る影もない。
ちょうどその時、また校舎全体が大きく揺れて床が傾き、教室のあちこちから生徒の悲鳴が上がる。揺れはすぐに収まったけど、貴子も明らかに狼狽えた顔で、
「駄目よ。どこへ行くの? 私達はこんな場所で待っていて、本当に助かるの?」
若菜も由貴奈も、詳しい救出方法は、貴子にも一般生徒にも説明していなかったのだった。狭い部屋に訳も分からず押し込められた他生徒にも、貴子の不安が伝染し、教室の中がにわかにざわめき出す。
「大丈夫、必ず助けは来ますから。
北風さんも、しっかりみんなをまとめて下さい」
少しあせって、若菜がそう風紀委員長に言い聞かせる。
「貴方の力がみんなを守るのに必要なんです。
私の言葉よりもきっと北風さんの言葉の方が皆に届くと思うし」
その横から由貴奈も手を叩いて、教室にいる他の生徒に、
「はーいみんな聞いてー、詳しい説明する時間は無いけど、
じきにマジシャンがここに来るから、大丈夫だよぉ。
だからパニックで暴れたりしないでね。
助かるものも助からない。わかるでしょ?」
こうして若菜と由貴奈の2人は、教室に残ると言う龍目と琴理、そして貴子に生徒たちの纏め役を任せて、急ぎ中庭のヒルズの許へと去っていった。
けれども、避難生徒に不安を残したままの2人の行動は、ほどなく最悪の結果をもたらすことになる。
息苦しい教室の空気を入れ替えようと、ドアに手を掛けた1人の生徒が、こんなことを言い出したのだ。
「えっ……おい、ドアが! 教室のドアが開かなくなってるぞ!」
驚いた別の1人が後ろの扉へと走り、やはり「こっちもだ!」と絶叫する。
「まさか、俺達……閉じ込められたのかよ!?」
その不用意な誰かの発言で、一気に生徒が総立ちになり、パニックになる教室内。
すると、外から激しく扉を叩く音がして、廊下側からそのドアが外された。
そこに眼帯姿の1人の女子生徒が飛び込んできて、手に持っていた2本のモップを皆に高々と見せる。
「大丈夫!? 誰かがこのモップでドアを塞いでいたみたい!」
「も、もしかしたら生徒の中に変なことしようとしている人がいたのかも!」
その少女──
大天使 天吏
の自作自演の演技にいとも容易く騙されて、パニック生徒たちが騒然となる。
「さっきの2人だ! あの2人が、俺達を閉じ込めて逃げたんだ!」
「何だと……い、いや、ちょっと待て」
慌てて龍目が否定しようと立ち上がったが、生徒の怒号にその彼の声も掻き消されてしまい、
「ちくしょう!? 騙されたんだ、俺達は!」
「助けが来るなんて、やっぱり嘘だったのよー!」
唇の端でふふ、とほくそ笑み、それからすぐに天吏が、廊下の窓の向こうを指差して言う。
「中庭には何もないみたいだわ! 皆、早く中庭の方に避難しましょう!」
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<三羽烏の襲撃2の2>ループ世界に囚われ、無限ループ中です
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
学校生活
バトル
動物・自然
定員
50人
参加キャラクター数
47人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年06月11日
参加申し込みの期限
2017年06月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年06月18日 11時00分
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