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異世界からの迷い人
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星ヶ丘の寮の自室で
エスカルゴ・臼居
が作業に没頭していた。胡坐を掻いた傍らには完成した
缶バッチ
が雑然と置かれていた。自身の名前に因み、ピンクのカタツムリがほのぼのとした絵柄で描かれている。
――今度、星幽塔に行った時に配るんだから、もう少し数がいるね。困った時、お互いが助け合えるように、仲間の印をたくさん作らないとね!
作業用の機械のハンドルを握り直す。にんまりと笑って缶バッチ作りを再開した。
空間が歪む。揺らめく人物が中心に浮き上がり、実体を伴って地面に降り立った。起こる風圧が枯れ葉を吹き飛ばす。
「なんか変なところに出ちまったな」
レグルス・シェルタン
は刺々しい髪を後方に撫で付けた。顔面には斜めに切り裂くような稲妻の傷があった。深い緑の双眸で静かに周囲を見やる。
「あれは家なのか? 光る透明の板は……見たこともねぇ」
大股で近づいて硝子の一部に軽く拳を打ち付けた。
突然の異変に驚いたかのようにエスカルゴが部屋に駆け込んできた。硝子越しに二人は対面した。恐れたような目が小刻みに動く。レグルスは純白のスーツの上下に鮮血のような赤い柄の入ったシャツを着ていた。
「それっぽいオッサンだ! 警察だ、先にネコムに連絡だ!」
「お、人がいるじゃねぇか。そこのあんた、ここは塔の何階層なんだ?」
「ん、塔だって?」
スマートフォンの操作を中断した。エスカルゴは用心深い足取りで近づく。
「ユーはもしかして星幽塔の人なのかな?」
「そうだが、ここは星幽塔じゃないのか?」
「ここは寝子島なんだけど。なんでこんな所にいるのかなぁ。向こうの世界のこともあるし……うう、しょうがないにゃあ~」
渋々という表情でレグルスを家に招き入れた。
エスカルゴは困ったような笑みを浮かべる。ようこそ~、と弱々しい声で言った。レグルスは壁に触れたり、天井を眺めたりと忙しない。
「奇妙な家だな」
「ユーにしたら、この寝子島は異世界みたいな所だからねぇ。でも、なんでそんな格好なんだ?」
「お、これか。こっちに飛ばされて変わったんだな。洞窟で触れた光の玉、あれがトラップだったんだろ」
さっぱりとした表情で事情を打ち明けた。エスカルゴは定まらない目で小さく溜息を吐いた。寝癖の付いた髪を無造作に掻きながら口を開く。
「星幽塔の僕はこっちとは違って……だから、この世界で会うのは、少し困るっていうか。まあ、折角だから家の中を案内はするけど……」
「それは楽しみだ」
屈託のない笑顔にエスカルゴは気恥ずかしい表情を浮かべた。
最初にキッチンを訪れた。電化製品の数々に、おー、とレグルスは声を上げた。エスカルゴは冷蔵庫の前にきて中を開いて見せた。
「ここに食料品が入ってるから、自由に食べていいよ。上は冷凍庫で、これはレンジでチンしないと無理かな」
「なんだ、この冷気は」
レグルスは開いた冷蔵庫に手を入れる。冷凍庫には頭を突っ込んだ。
「氷河の洞窟と同じくらい寒いぞ。この中は異世界に繋がっているのか?」
「異世界になんか繋がってないよ。コンセントには繋がっているけどね」
説明が面倒になったのか。エスカルゴは力なく笑った。
「あとさっぱりしたいならお湯に浸かるのもいいよね」
「湯はいいよな。その後の酒が美味くなるってもんだ」
瞬く間に関心は風呂場に移った。
「こっちだよ」
エスカルゴは浴室へと向かった。
「なんだ、ここは?」
レグルスは空の浴槽を覗き込む。底にある穴を見つけて残念そうな声を上げた。
「こりゃ、駄目だ。穴があるじゃねぇか」
「それはお湯を抜くのに必要なんだけど。ほら、このチェーンの先っぽの黒いので栓をするんだ」
エスカルゴはゴム栓を穴に嵌めた。
「なるほど、これで穴を埋めるのか。水は入るようになったが、火を点ける場所がないぞ」
「火気厳禁だからね! お湯はパネル操作で出来るんだよ」
エスカルゴは壁に取り付けられたパネルのボタンを押した。女性の音声で湯を張る旨を伝えてきた。
浴槽の丸い突起から湯が注ぎ込まれる。レグルスは勢いのある流れに指先を入れた。
「こりゃ、湯だぞ。それよりも、さっきの声はなんだ?」
パネルに手を掛ける。両手を使って中程から開くような格好となった。目にしたエスカルゴは大いに慌てた。
「大丈夫だから! 中に女性は入ってないから!」
「そうなのか? 困ってるなら手を貸すぞ」
「本当に大丈夫だから! お願い、壊れるからやめてね!」
必死の説得に応じる形で二人は浴室を後にした。
「横になりたいなら寝室があるし、ここを拠点にして自由に使っていいよ。じゃあ、僕は二階の自室に戻るから」
階段に向かう途中で気だるげに手を振った。
「どうするかな」
レグルスは行き先に迷ったように廊下に突っ立っていた。そこに足音が響く。エスカルゴが走って戻ってきた。
「星幽塔に『殻の家』ってギルドがあって、そのマークの入った缶バッチなんだ。ここで会ったのも何かの縁だし、記念にあげるよ。それを持ってたら、向こうで仲間が助けてくれるんじゃないかな」
「食いもんと一緒に貰っておくか。おっと、自己紹介がまだだったな。俺はレグルスだ」
「僕はエスカルゴだよ。これからカタツムリのように部屋に籠るよ」
くるりと回って階段へと向かう。
引き留めるようなタイミングで玄関のドアが鳴った。重々しい音が連続して起こる。誰かが激しくノックしているようだった。
エスカルゴは構わずに階段に足を掛ける。
「出なくていいのか?」
「いいの、いいの。出るのが面倒だし」
「良くはねぇだろ。仕方ねぇな」
レグルスは一気に間合いを詰めた。エスカルゴを肩に乗せるとドアへと向かった。
「そ、そこまでして運ばなくていいって!?」
「ほらよ、ちゃんと出てやるんだぜ」
「……こっちの僕のキャラを理解して欲しいんだけど」
愚痴を零しつつ、ドアを開けた。
長身の
レイリー・マクティーラ
が、よう、と気さくに声を掛けてきた。二人の目は自然と上に向かう。頭頂から鋭角な耳が突き出していた。
「耳が生えてるね。完全にほしびとだよ。おめでとう、ユーで二人目だ」
「あんたもほしびとか」
「そうなんだが、ここってどこなんだ。わりーけど、教えてくんねえかな」
「ここはすげーぞ、星幽塔じゃねぇんだとさ」
エスカルゴを押し退けてレグルスが答えた。予想していた通りなのか。あー、とレイリーは間延びした声を出した。
「やっぱ、星幽塔じゃねえのか……あのさ、ここにアルレッテの名前のほしびとは来てねえか。俺と一緒に飛ばされたんだが」
「わかるか、エスカルゴ」
「この家に来たのは君達だけだよ。いるとしたら、旧市街じゃないかな。星ヶ丘だと人がいなくて目立つし、シーサイドタウンは反対に多くて注目されると思うんだ」
自分の言葉に自信を深めたように軽く頷いた。
「その相棒、見つかるといいな。そうだ、あんたも丸いレリーフを貰っておけよ。こいつの仲間が助けてくれるかもしれないぞ」
「そうなのか?」
レイリーはエスカルゴに目を向けた。
「まあ、そういうこともあるかなぁ」
曖昧な笑みを浮かべた。
その後、エスカルゴは急いで自室に戻り、レイリーに缶バッチを渡した。
「旧市街に行くのに、いろいろとルートはあるけど……その耳はフードで隠さないのか?」
「耳が痒くなるんだ。回りの音もよく聞こえねえし」
「じゃあ、九夜山をショートカットした感じのルートがいいんじゃないかな」
エスカルゴは詳しい説明をした。念の為に言葉も足した。
レイリーは溌剌とした顔でドアを開ける。二人に振り返って言った。
「俺の名前はレイリーだ。もし、アルの奴がきたら俺が探してたことを伝えてくれ」
「僕はエスカルゴだ。わかったよ、ちゃんと伝えておく」
「レグルスだ、頑張れよ!」
レイリーは白い犬歯を見せて笑った。光が降り注ぐ中、躍動感のある走りで九夜山へと突っ込んでいった。
「じゃあ、今度こそ、僕は引き籠もるよ」
エスカルゴは少し背を丸めて階段を上っていく。見送ったレグルスはキッチンに向かった。
冷蔵庫を開ける。サンドイッチを鷲掴みにした。
「これも透明か」
ビニールの包装を軽々と破って中身に齧り付く。
「味は悪くねぇが、水が欲しくなるな」
冷蔵庫にあったスポーツ飲料を取り出す。
「水にしては濁ってねぇか?」
疑問に思いながらも蓋を捩じり、一口だけ飲んだ。舌で味わってから一気に飲み干す。
「この甘さが癖になるねぇ」
冷蔵庫から離れた。適当に部屋を見ていくと机の上にパソコンが置かれていた。本体に顔を近づける。
「……これも女の声で喋るのか?」
睨むようにして外観を見ていく。湧いた疑問が解消されることはなかった。
レグルスは声を張り上げた。
「おおい、エスカルゴ! 角張った黒い箱があるが、これは何をするもんなんだ!」
耳を天井に向けるが返事はなかった。
「仕方ねぇな。中を開けてみるか」
両手で本体を無造作に掴むとエスカルゴが飛び込んできた。
「開けられないから! そんなことしたら、パソコンが壊れるから!」
「なんだよ、聞こえてるじゃねぇか」
レグルスは笑って返した。
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3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年03月26日
参加申し込みの期限
2017年04月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年04月02日 11時00分
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