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レンタルスタジオビルのカフェで、
雨寺 凛
は音楽仲間と出会った。
ガレージロック・バンド『状態異常』は、寝子島中学出身の4人がメンバーだ。
素直で熱血漢のギター・ボーカルの竹高、エリートの道を早々にドロップアウトしたキーボーディストの馬桐、フリーのスタジオミュージシャンの父を持ち腐りかけているドラマーの音春が、天才ベーシストの泉が作る実験的にこねくり回した難解で変態な楽曲に振り回されながら、モラトリアム精神を全開に誰に聞かせるでもなく活動している。
互いの目が合うなり凛と竹高は揃って「おおっ」と声をあげた。
「お久しぶり―! 調子はどうー?」
「クソ元気! 急いだら早く着きすぎちゃって待ってんすよ」
鬱陶しいくらい元気な竹高だが、今日は挨拶直後に黙りだした。
「何々?」凛の興味をひく間をたっぷりとった後。
「俺たち音楽性の違いで解散します!」
「へっ?」
「音楽性云々はタカの冗談で」音春だ。「実はヨーコが現れて内部分裂を」
「ええっ!」
「みっちゃん先輩、うちに女がいるメンバーはいません」今度は馬桐だ。「日本橋先輩が高飛びするので、一旦解散です」
「なに犯ったの!?」
「いや随分関わってな……、この間の違法入国は犯罪か。What's up baby?」
泉は黒く染めた前髪に手を突っ込んで肘をつき、隣で硬直しているイリヤを凝視している。
「でも解散は本当なのかぁ」
凛はギターケースごと肩を落とした。音春が彼女の前にマグカップを置いたタイミングで、泉がふっと笑い出した。
「思い出し笑いをするのはエロい人だと父から聞きましたが」馬桐が不審がっている。
「うん俺エロい人だから。ま、爺ちゃんの三回忌とっくに終わったし、いい加減実家に戻ろうかと思いました」
「遠いの?」
「ニューヨーク」
「めっちゃ遠いー! そっか泉くん海外に戻っちゃうんだ」
「解散は先輩のせいじゃないです」馬桐は庇護するように声を高くした。
「俺も留学準備とか、キーボーディストの先生のレッスン始めたりで合わせられなくて」
「馬桐くん頑張ってるんだ!」
「都内と往復怠いですけど、行く意義は有ります」
言い切ったのは自信をつけたからだ。竹高も自分の現状について話そうとしたようだが、音春の声が遮る。
「なかなか集まる時間取れねーから、とりあえずな」
「うーん」凛はしょんぼりしている竹高の指に努力の証を見つけて微笑んだ。
「でも解散前のタイミングで会えたのは或る意味ラッキー?
最後のチャンスだねぇ。皆の今までの積み重ねでできたガチの演奏、よかったら聞かせてほしいな!」
*
凛が望んだ彼らの真剣な演奏は、今までとは全く違っていた。
竹高がパンチのある声を自分のものにしていたのは一番の変化だが、馬桐もクラシック経験者独特の綺麗に弾きすぎる癖が抜けて、キーボーディストらしいリズミカルな演奏になってきている。
どこか器用貧乏の嫌いがあった音春も、壁を越えた感があった。
(泉くんはいつも通りだけど前と違う。みんなが上手くなってるから、遠慮なしにまとめ易いのかなー? ってことはまだまだいけるんだね!
でも一番変わったのは、タカタカくんだね! すごく伸びてる!)
凛が聞いたのは泉が作った三曲。いつものプログレッシブロックではなく、竹高の作る10代の攻撃的でナイーブな歌詞にあったオルタナティヴロックだ。
その内の一曲——エモ系な楽曲に、イリヤがサイドボーカルに入っていた。C4以上の音域を持つ彼が加わると、竹高の声が更に引き立てられる。
音の圧に打ちのめされる、それが気持ち良い。
(お、おお、すごい、情熱こもってるねー! 「音楽に向き合ってる」って感じが伝わってくるよ!)
凛はうずうずが止まらなくなってくる。三曲を聞き終えてすぐに椅子から立ち上がった。
「一緒に演ろうよ!」
*
「Hoo! 決まった! 楽しかったねー!」
ピックを握った手の内側に汗がぐっしょりする程、熱を感じる演奏ができた。どれだけ良いものだったかは、唯一の観客のイリヤの表情を見ればわかる。凛はギターを抱えたままバンドメンバーを振り返った。
「私はね、この『楽しかった』って気持ちを大切にするようにしてるんだ♪ 音楽は楽しむことが一番の上達方法だと思ってるからね!」
凛はもうスタジオを出る時間だ。彼らに『状態異常』として会えるのは最後になるが、湿っぽい挨拶は苦手だった。最後まで明るくいこうと努める。
「たとえ解散したってみんなの事ずっと応援してるからね!
みんな音楽に本気で打ち込んでるんだもん、いつかまた戻ってきて再結成してくれるって信じてる!」
「むしろアメリカ進出して一発当てます!」
「じゃあみんなで僕を養ってね」
竹高が吠えるとイリヤが混ぜっ返すので、皆吹き出してしまった。彼らならどこだって同じペースでやっていけるだろうと思える。
「またみんなのカッコイイ演奏が聴けることを願ってるよ!」
「はい、頑張ります!」
「じゃあね!」
スタジオを出た凛は、段差で揺れたケースのストラップを引いて背負いなおした。まだ耳に残っている彼らの演奏と現状は、凛にとって良い刺激になった。
「私も頑張らないとなぁ、負けてられないね!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
東安曇
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
NPC交流
定員
20人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年05月11日
参加申し込みの期限
2017年05月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年05月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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