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寝子島高校
【卒業式】春爛漫。寝子島高校の卒業風景
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【終わりの美学】
すっかり紙吹雪を撒き終えて、
恵御納 夏朝
は学校を去る先輩たちへと挨拶回りをしています。
ちょっぴり内向的ではありながら、この1年では夏朝にも、多くの友人や仲間たちができました。先輩たちにだって、大いにお世話になったものです。
「あっ……仙藤先輩!」
「あら。恵御納さん?」
仙藤 紫
もまた、そのひとりです。
紫はちょうど、集まってきた水泳部の後輩たちと最後の挨拶をしているところで、その中のひとりが涙まじりに、
「紫先輩ってクールだけど、けっこう面倒見がいいんですよね。だから、こんな風にたくさん、みんな集まってきてぇ……」
「ああ……ほら、泣かないの。これからはあなたたちが先輩になるのだもの。しっかりしないとね」
「は、はいぃ……!」
ぽんぽん、と泣きじゃくる後輩たちの頭に手を乗せて慰めながら、紫は夏朝を見てちらり、苦笑い。
「……っ」
思わず夏朝の目も、じわじわと潤んでくるのを感じつつ、
「あの。先輩……ご卒業、おめでとうございますっ……!」
「ええ、恵御納さんもありがとう。たぶん、これからも会うとは思うけど……」
どちらももれいびで、また妙な事件か何かで一緒に解決に当たったり、寝子島の愉快なイベントで顔を合わせたりなんてことも、きっとこの先あることでしょう。
それでもこの瞬間は紛れもなく、ひとつの区切りです。
「恵御納さんも、2年生ね。残りの高校生活、楽しんでね」
「……はいっ」
いっぽうその近く、何とはなしにたたずむ
海原 茂
のもとを訪れたのは、
御巫 時子
、
屋敷野 梢
のふたり。
「ご卒業おめでとうございます……茂さん」
「海原先輩ー、ご卒業おめでとうございますー」
「ああ。御巫に屋敷野か、ありがとう」
時子はいつものおっとりとした仕草に少しの寂寥をにじませながら、両手を胸の前に組み、控えめに申し出ました。
「あの……良かったら、茂さん。第二ボタンを、いただけたら……」
「えっ? 御巫さんもしかして、海原先輩のことを……!?」
驚いたように梢が言うと、時子は一瞬、きょとん。すぐに慌ててぱたぱたと手を振って、
「い、いえ。そうではなくて……茂さんにはいつも、大きな心で優しく接していただいて……前から、尊敬しておりましたから。でも、予定がありましたら、他のボタンでも大丈夫です」
きっとボタンそのものよりも、その存在の大きさを感じられるような、何か記念の品が欲しいということなのでしょう。
ムッツリスケベでヘンなところもありますけれど、何だかんだで元生徒会長です。人望もある茂の制服のボタンは、きっととっくに無くなっていることだろう……と思いきや、彼の制服にはシワのひとつもなくピカピカ、ボタンもひととおり揃っております。
茂は、向こうできゃあきゃあと女の子たちに取り囲まれているモテモテな同級生など羨望のまなざしで眺めつつ、時子の怪訝そうな視線に気づくとごほん、ひとつせき払い。
「そうか。どうしても俺のボタンが欲しいと。そうか、それなら仕方がないな。本当は予約でいっぱいなんだが、仕方がない。君にやろう」
ぶちっと第二ボタンを外して、時子の手に握らせてくれました。
「学校ではこれが最後だが、俺はこれからも寝子島の住人だ。どこかで会うこともあるだろう」
「……はいっ。ありがとう、ございます……!」
時子はボタンを胸へ、きゅ、と大切そうに握り締めました。
その脇で、梢はというと、
「海原先輩は、マタ大でしたっけ?」
「ああ、そうだ。木天蓼大学の社会学部へ進学する予定だ」
ちょっぴり悪戯っぽく、にんまり。
「卒業と同時に大学生活エンジョイしすぎて、コウノトリさんのお世話になって……とかしちゃダメですからねー!」
「そんなことは……可能性は否定できないな?」
茂もまた冗談めかして返すと、目をぱちくりとしていた時子がその意味に思い至ったのか、ぽっと顔を赤らめました。
「ともかく、3年間お疲れさまでした! たまには遊びに来てくださいねー?」
「本当に……ありがとうございました。お元気で……」
「お前たちもな。悔いの無いよう、毎日を過ごすように。ではな」
茂は校門へ向かって歩き出します。やっぱり何だかんだで元生徒会長、その背中には時子や梢だけではなく、周囲の卒業生、在校生の区別も無く、一斉に拍手が贈られました。
彼はひらりと片手を上げ、振り返ることなく立ち去っていきました。
時子は見慣れた白衣を喧噪の中に見つけると、駆け寄り、その裾をきゅっとつまみます。
「おや、御巫さん。卒業生の皆さんとのお別れは済みましたか……御巫さん?」
彼女の肩が震えていることに、ぼんやりマイペースな
五十嵐 尚輝
先生も、気づいたのでしょう。
「……やっぱり……寂しい、です、ね……」
「そうですね。卒業式ですからね」
分かったような分からないような尚輝先生の返しには、思わず少し苦笑いしてしまいつつ。
時子は目を閉じて、まぶたの裏へ巡り始める、数々の思い出に身をゆだねます。
「一年は……あっという間ですね……」
向こうでは、夏朝が結局耐えきれずうつむいて、ぽろぽろと目じりから雫をこぼしています。
「……これからの寝子高も、楽しいこと、たくさんあるから……トリエンナーレとか、寝子祭、とかっ……寝子高バザールみたいな、楽しいイベントとか、たくさん……たくさんっ、だから!」
がば、と上げたその顔は、ぼろ泣き。滝のような涙を流して、こみ上げる想いに鼻や喉を鳴らしながら、それでも夏朝は伝えます。最後まで。
「気が向いたら、また……っ、ねごごうに、あぞびにぎで、ぐだざいっ!!」
「……ええ、必ず。ありがとう、恵御納さん。みんなも……またね」
紫はとろけるような微笑みを浮かべ、ふわりと夏朝の頭に手を置いてから、後輩たちに見送られながらに母校を後にします。
そんな様子を、少しばかり遠巻きに眺めて……梢は、思います。
(まっ……完全なお別れじゃーないですしね。私はあんまり、実感湧かないなー)
彼女もまた、どうにも湿っぽいのは苦手であるようです。あくまでカラッと、笑ってお別れ。それがきっと、梢のスタイルなのでしょう。
(だいがくせーなんて、どうせヒマでしょうしねー。今までより余計に遊べるんじゃないでしょーかね! ふふふー)
だから、本当のさようならは言いません。
誰もがそうです。卒業生も、在校生たちも。先生たちも。
今日という日は、ただの終わりではないのですから。ずっとずっと、繋がっていくのですから。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
恋愛
定員
1000人
参加キャラクター数
38人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年03月18日
参加申し込みの期限
2017年03月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年03月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
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