this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
【卒業式】春爛漫。寝子島高校の卒業風景
<< もどる
1
…
12
13
14
15
16
…
25
つぎへ >>
【青空フォトスタジオ】
大切なひと時、その一瞬を、人は切り取り残しておきたいと願うものです。
「記念撮影しますよー! 卒業生の人でも、在校生の人でもOKなのです!」
「お気軽に声をかけてくださいね、先輩たち!」
椿 美咲紀
と
七夜 あおい
が声をかけると、さっそく卒業生やその後輩たちが集まって来ます。
「シュー君、よろしくなのですー」
「ああ。そちらに並んでください、先輩方。端の方はもう少し詰めて、そちらはもう少し前に……そう、そちらへ。完璧です」
八神 修
はデジカメを手に、卒業生たちの泣き笑いをファインダーへと収めて、パシャリ!
いっぽう
青山 絢
は、
「ねえねえ、そこのあなた! ちょっとお願いしてもいい?」
「……えっ」
そんな風に話しかけた先輩たちと、手渡されたカメラの間に視線を行ったり来たりさせつつ、ちょっぴり戸惑い顔。
「良かったら、撮ってくれないかな?」
「あ……ええ。構いませんよ」
自分のお断りスキルの低さを心の中で嘆きながらも、ほんのり笑顔を浮かべて、シャッターを切りました。
パレードを終えた卒業生たち、その晴れやかな笑顔も泣いた顔も、ぱしゃ、ぱしゃり。小さな窓の中へと、時間は切り分けられていきます。
(私って……本当に、断れない女よね)
何組目かの先輩たちの一団をレンズに捉えて、絢はシャッターを押し込みます。
「撮れましたよ。先輩、卒業おめでとうございます」
「うん、ありがとー! うわぁ、ほんとに上手いね、良い写真だよこれー!」
「ほんとほんと、一生ものの記念ってやつだね♪」
「うっ。あたし、また泣けてきたぁ……!」
嬉しそうな卒業生たちの顔を見つめていると、確かに絢の胸にだって、あたたかい気持ちは灯ります。
ただ、
「なーなー、写真が上手い1年生って君? 俺たちも撮ってくんないかな!」
「私も私も! おねがーい!」
「すっげー上手いんだって、おれらも撮ってもらおうぜ」
「わ、分かりました。撮りますから……順番に!」
いつの間にやら、写真がメチャウマな子がいて撮ってくれるらしーよ! なんて噂がそこら中に広まりまして、絢の周りにはにわかに人だかりが出来上がってしまったり……なんてことまでは、まったくもって予想外ではありました。
「じゃ、じゃあ撮りますね。笑ってください……」
誰かの一瞬。世界の一瞬、その素顔を切り取ることが、絢も好きでした。
かつては……それを思う時、絢の中では、どうしても過去形になってしまいます。
数年も前までは、どこへ行くにもデジカメを手にして、何の憂いも無く。心の赴くままに、シャッターを切っていられたのに。
(……
あの頃
から、私は……)
母が亡くなり、憧れだった父への失望が勝り、あれほどにのめり込んでいたはずの情熱を失ってしまってから、絢にとって写真を撮ることは、どこか遠いものになってしまったようです。さめざめと泣く気力すらも失い、凍り付いてしまったかのような絢の心と一緒に、奥深く封じられてしまったのかもしれません。
「おッ。姐さん、記念撮影はどうです? こちらのお嬢さん、どうやら写真の腕が達者なようですよ」
「記念の1枚か。亨君との今を残しておくのも一興だな。君、頼めるだろうか?」
何だかやけに絵になるふたり、
七峯 亨
と
矢萩 咲
がやってきて、絢へと言いました。これから卒業記念にデートへでも出かけよう、なんて雰囲気です。
「……ええ。いいですよ」
ぎゅっ、ときつく腕を絡めたふたりを、絢はぱしゃり。
カメラマンだった父から手ほどきを受け、もとより持ち合わせていた才能を開花させた絢の撮影技術は確かです。その証拠にか、亨はその1枚を見るなりぴゅうと口笛を鳴らして、
「こりゃあいい。大した腕だぜ、お前さん」
「本当、いい写真ね! ありがとう、素晴らしい才能だ。良い記念になったよ」
お礼を言って満足そうに、ふたりは校門へと歩いて行きました。
シャッターを切るごとに、笑顔は生まれます。ぱあっと輝きます。けれど、
(……写真は……やめたはず。なのに)
絢の胸にはそのたび、ちくりとした痛みが走ります。
「あっ、写真撮ってくれるんだって! ねえねえ、撮ってもらおうよー!」
「……ええ。いいですよ」
痛みと、かつての昔に覚えた感動、それが今になって蘇るこの感覚。ふたつを天秤にかけながら、絢はくたくたになるまで、卒業生たちを撮り続けました。
何事にも盤石の態勢で臨む修のスタイルは、卒業生たちにも好評でありました。
「卒業おめでとうございます! 門出の姿を写真に残しません?」
「無料で、すぐにプリントできますよー!」
と美咲紀やあおいの呼び込む声のとおりに、修は校門脇に設営した一角へ、高性能なプリンターを用意。デジカメで撮影した写真をその場で印刷し、封筒に入れて手渡し!
しかも無料でというのですから、そんなサービスはもちろん、大賑わいなわけなのです。
「一生に一度のことですからね。俺なりに門出を祝おうとね……できましたよ、どうぞ。ご卒業おめでとうございます」
「サンキュー! ありがとな、大事にするよ」
プリンターですぐさま印刷した写真は、美咲紀の用意したスイートピーのフォト栞と一緒に封筒へ入れて、白いナデシコの花を添えて手渡しました。
スイートピーの花言葉は、『門出』。あるいは『思い出』。白のナデシコは『才能』……いずれも、新しい道へと進む先輩たちへと贈るのにふさわしい言葉です。
「やあ、やってるな」
「え、その場で渡してくれるの? すごーい! 澪、撮ってもらおうよー!」
『記念撮影・その場でプリントします』と大きな看板を見つけてやってきたのは、
河島 澪
に
入江 みつび
のふたり。
はたから見ると美男美女のカップル……に見えて、修は
射撃部
の先輩である澪が、男装の麗人であることを知っています。
「河島先輩も入江先輩も、ご卒業おめでとうございます。お世話になりました……河島先輩、また部活に顔を見せてくださいね」
「うん、こちらこそ。射撃部の活動は楽しかったよ。そうだな、OBとして、また銃を借りに来るとしようか」
「ふわぁ……やっぱり先輩は、とってもカッコイイのです!」
なんて、美咲紀はそれでも最後まで、澪を男性と信じ切っていたりしましたけれど!
「修君、準備できたよー!」
「ああ、ありがとうあおい。それじゃあ、撮りますよ」
あおいに微笑みつつデジカメを構えると、みつびはピトッと澪の腕にくっつきピース、澪は澪でびしりとかっこつけ、もーどこから見てもカップル……ながらそうではないことを知っている修は、ちらりと苦笑いを浮かべながらシャッターを切りました。
いくらか卒業生たちの波が途切れたところで、美咲紀はぱちりと両手を叩き、
「そうそう! シュー君とあおいちゃんの写真も、撮ってあげるね」
「えっ。私たちも? いいの?」
在校生たちを見送ったという思い出に、と美咲紀は言いました。
もちろん、理由はそればかりではありませんでしたけれど。
「ほらほら並んで、シュー君はそっち! あおいちゃんはそこなのですっ」
「ここか? 分かったよ」
思い返すとこの1年、ふたりとはいつも行動をともにしていた気がします。込める想いは感謝と、
「1年間、色々とお疲れさま。そして……2年生でも、よろしくなのです!」
これからも、この楽しい関係が続いていきますように。そんな願いであったかもしれません。
「ありがとう、美咲紀。こちらこそ、これからもよろしくな? それじゃ今度は、あおいと美咲紀を撮ろうか」
「わ! あおいちゃん、そこに並ぶのですっ」
「うん、桜をバックにね」
「おっと。せっかくだから、これもな」
修は美咲紀とあおいの髪に白いナデシコを挿して、ぱしゃりと撮影。ファインダー越しにあおいを見つめた修が、どこか幸せそうにうっすらと目を細めたのをもちろん美咲紀は見逃さず、くすりと笑います。
と。美咲紀は、デジカメで写真の出来栄えを満足げに確認する修の後ろをちょうど通りがかった、彼女を見つけて声をかけました。
「あっ、写真撮りませんかー、撮りましょーよ!」
「……えっ。私?」
きょとんとしたのは、絢でした。自分たちとは別の場所で、同じように卒業生たちの晴れ姿を撮影していたのを、彼らも見かけていたのです。
修もうなずいて、
「ああ、記念にどうだ? 写真はすぐに出来るよ」
「そう……じゃあ」
絢は3人を眺めて首を傾げ、しばし考え込んでいましたけれど。
何か、思うところがあったのかもしれません。ふわりと微笑んで、
「お願いするわ。お礼に私は、あなたたち3人を撮ってあげる」
「わぁ、ほんと!? ありがとう! やったね修君、美咲紀ちゃん!」
節目の1日。変わりゆくのは、卒業生たちだけではないのかもしれません。
桜舞い散る中でふと触れ合った彼らは少なくとも、とても晴れやかで、気持ちの良い笑顔を浮かべていました。
<< もどる
1
…
12
13
14
15
16
…
25
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
【卒業式】春爛漫。寝子島高校の卒業風景
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
恋愛
定員
1000人
参加キャラクター数
38人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年03月18日
参加申し込みの期限
2017年03月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年03月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!