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【ホワイトデー】学生達のWhite Day!
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帰り支度をするクラスメイト達の横で、
獅子目 悠月
は自分の机の上を見て腕組みをしていた。
そこには少し大きめの紙袋。中にはランチボックスが幾つか積まれていた。その量は1人分にしては明らかに多すぎて……悠月の口はますますへの字になった。
このお弁当達、実は悠月の手作りだ。今夜寝子ヶ浜海浜公園で
オルカ・ヴィヴァルディ
と共にステージに立つ予定の悠月。ようやくステージだと思うと昨晩からどうも落ち着かず、今朝悠月は何時もより早く起きてしまった。早朝の雀の鳴き声を聞きながら悠月は思った。
(……暇つぶしに弁当でも作るか)
確かに人間落ち着かない時には、何か無心に作業するのが1番だ。そして悠月は無心に弁当を作り続けた結果……到底1人では食べきれない量が出来上がったのである。
(さすがに作りすぎたな……)
少し眉をひそめ、悠月はむむと首を傾げる。その美しい赤色の髪がさらりと揺れた。
(誰かと食べようにも……オルカは授業をサボってどっか行ってしまったしな)
悠月はあの青い瞳をした自由すぎる友人を思い浮かべる。すると心の中のオルカがパチンとウインクをしてきたので、悠月はぷるぷると首を振った。
どう、するかな。
思案していた悠月の眉が少し上がった。すると彼の心に次に浮かんできたのは、赤毛の人懐っこい先輩。
(そうだ、ロベルトにやればいいか?)
なかなかの思いつきに、悠月は内心で大きく頷く。悠月の心の中で赤毛の先輩が、物凄くいい顔で笑った。
*******
(悠月が! 僕に!! 弁当を!!)
寝子高の中庭で、赤髪の男子生徒が2人、広げられたランチボックスを挟んで向かい合わせに座っている。流れるような長髪を高く結った赤髪と、ちょっとボサボサのウルフカットの赤髪だ。そのちょっとボサボサの方……
ロベルト・エメリヤノフ
は、悠月を前に、麗らかな午後の陽を浴びながら、ぐっと拳を握って感動に酔いしれていた。
「ロベルト……食べないのか?」
挙動不審なロベルトに、悠月は眉をひそめて声をかける。ロベルトがハッ! と我に返った。
いけないいけない。せっかくのチャンス、有効に使わないと!
ロベルトは高揚した気分のまま、ちょっと身を乗り出して雛鳥のように無邪気に悠月に口を開けた。
「悠月! あーんして! あーん!」
「あー、わかったわかった」
悠月は苦笑しながらも乞われるまま、餌付けをするようにロベルトに食べさせてやる。悠月の手からパクン! と元気よく食べたロベルトは、もぎゅもぎゅしながらまた感動に打ち震えた。
(これから別のデートもあるのに、それに加えてこのランチ……最高の日だ!)
美味しいお弁当を前に、2人のランチタイムはとても楽しいもの(一方はやけにテンションが高かったが)になった。悠月手ずからの料理を堪能していたロベルトは、ふと悠月に訊いてみた。
「そういえば、どうしてこんなにお弁当作ったの? ま、まさか僕のために」
「いや、違う」
速攻で否定され、肩を落とすロベルト。それに気付かず悠月は言葉を続けた。
「今日がステージかと思うと、早く起きてしまったんだ」
「ステージ?」
きょとんとしたロベルトに、悠月は今夜寝子ヶ浜海浜公園でオルカとステージに立つ事を教えた。
「そっか……」
「ああ。
以前聴かれた
のより最高のパフォーマンスを見せてやる。絶対に来い」
「うん。楽しみにしてるよ」
ロベルトは小さく微笑んだ。けれどその顔は、喜びたい気持ちとヤキモチのような気持ちが同居してどうしても複雑なものになってしまう。その曖昧な表情に悠月が気付いた。
「どうしたロベルト?」
「……ん? いや、何でもないよ。あ、そうだ。僕渡す物があるんだ!」
ロベルトはパッと表情を変え、明るく言う。そして自分の鞄から何かを取り出した。
「ジャーン!」
掛け声と共に悠月の前に差し出されたのは、透明なボックスにリボンがかけられている物だった。
「これは……ライオンか? 綺麗だな」
ロベルトから受け取った悠月が、しげしげと眺める。中では飴で作られた美しいライオンが、ハートを咥えて悠月をじっと見返していた。
「うん。
バレンタイン
のお返し! せっかくのホワイトデーだからね!」
ロベルトの言葉に、悠月がちょっと驚いたような表情になった。
「ホワイトデー……そうか、そういう行事か。バレンタインに交換したからすっかり忘れていたな。悪いが、俺からは何もないぞ」
「う、うん。勿論だよ!」
あははとロベルトは頭を掻いて言ったが、内心彼の肩は落ちていた。
(喜んでくれてよかったけど……けど……悠月からのお返しはなしか……)
悠月の言う通り、バレンタインに交換しあったのだから、ホワイトデーはなくても当然なのかもしれない。けれど、どうしてもロベルトは悠月の事となるとちょこちょこと欲張りになってしまうのだ。悠月は、飲めば飲むほど喉が渇く甘いワインのようだ。ロベルトは堪らなくなって俯いたままぎゅっと悠月を抱きしめた。
「……ロベルト?」
不思議そうに訊く悠月に答えぬまま、ただひたすらにロベルトは悠月を抱きしめる。悠月は抱きつかれたまま申し訳なさそうにロベルトを見た。
「そんなに……抱きつく程悲しかったのか。悪いことをしたな」
まさかそんなに悲しがられるとは思っていなかった。やはり感謝はきちんと返さなければ。そうだな、今度なにか買ってやるか……。
そんな事を考えていた時、悠月の背中に何か軽い感覚がした。ふと気付くと、ロベルトが抱きついたまま悠月の背中をポンポンと優しく叩いている。悠月は黄玉の瞳に驚きの色を浮かべたが、苦笑しながらその瞳を伏せた。
「おい……これじゃ逆だろう」
そう言いながら悠月もポンポンとロベルトの背中を優しく叩き返した。ハッとロベルトの背中に一瞬力が入る。しかしすぐにふわっと力を抜き、きゅっと悠月を抱きしめ直した。
「……また情けないところを見せちゃったね」
ロベルトが顔を上げる。そこには泣き笑いのような表情が浮かんでいた。
「ヴィヴァルディとステージに立つのか……」
少し落ち着いたロベルトが、悠月が用意したデザートを食べながら小さく呟く。そしてちょっと考え込むと、おもむろに悠月に向き合った。
「……ねえ、悠月にとってヴィヴァルディってどう……?」
オルカ・ヴィヴァルディ。いつも悠月の口から出るその存在を、ロベルトは気になっていた。悠月にとってアレはどういう存在なんだろう。僕なんかより、ずっと仲良くしたい存在なんだろうか……。
「オルカ?」
ロベルトの言葉に悠月の片眉が上がった。少し不思議そうな顔をしながらも、悠月は答えた。
「たまに音が揺らぐが、リズム感とステージパフォーマンスは見習うところが多いな」
「……うーん……そういう……ことじゃなくて……」
「どういうことだ? オルカは足りないところを補えるいい相棒だと思う」
真面目に答える悠月。自分の真意が全く通じないロベルトはもどかしくてしょうがない。それでも諦めず食い下がった。
「それは確かにわかるんだけど……僕と比べたらどう……?」
「お前と比べて、か……?」
思ってもいなかったのだろう。悠月の目が大きくなる。彼はそのまま真っ直ぐにロベルトを見た。
「お前はお前でオルカはオルカだろう。何を比べるんだ?」
「そうだけど……その……男として」
ロベルトは思い切って言ってみた。―――少しでも悠月の心の中を知りたい。
「ふーん。男として、ね……」
悠月は顎に手を置き、ロベルトを頭からつま先まで眺め回す。そしてうん、と頷くと言った。
「オルカの方が筋肉量が断然多いな」
「筋肉か……」
ロベルトは呟きながらペタペタと自分の身体を触ってみる。悠月からヒントを貰えたと、その口元は少し緩んでいるようだ。その様子を頬杖をついて見ていた悠月が口を開いた。
「お前はもう少しタンパク質をとったほうがいいんじゃないか」
「タンパク質……お肉は好きだよ」
「へえ。なら今日のお返しは焼き肉にするか」
「やったー!」
思わぬところから悠月とのデートを取り付けたロベルトは諸手を挙げて喜ぶ。その勢いのままロベルトは悠月に問い掛けた。
「じゃあ……一緒にいてドキドキするのはどっち?」
「ドキドキ?」
悠月は面食らったようにパチパチと瞬きをする。けれども少し考え、言った。
「ドキドキは……まあ……オルカだな。アイツと歌うのは興奮する」
悠月は彼を思い出し、ぞくりと身震いした。オルカと歌うのは興奮する。その度に自分の世界が弾け、広がっていくのだ。
独りきらきらと瞳を輝かせる悠月に、ロベルトは思わず肩を落とした。
「そっか……」
その声に悠月が顔を上げ、ロベルトを見た。
「ロベルトといると感じるのはドキドキと言うより……わくわくか? 楽しく思ってるのは確かだ」
(……わくわく止まりかあ)
うーんとロベルトは考える。筋肉……は鍛えれば何とかなりそうだけど、歌。これはロベルトは完全に専門外だ。でも、悠月は自分といて楽しく思ってると言った。望みが全然無い訳ではない。ロベルトは気を取り直し、にっこり笑った。
「悠月が楽しいならよかった! ……じゃあ、今度カラオケいこ?」
「
ちゃんと歌うカラオケ
ならいいぞ」
「ちゃんと歌うやつだよ! 一緒に歌おうね!」
ロベルトは両の拳を握り、元気に言った。
レッツ チャレンジ。試しに悠月とカラオケにでも行ってみよう。そして僕の歌っている姿を見せて、たくさんドキドキさせ…………るのかぁ。難しいなぁ。
筋肉といい、歌といい。悠月の心を落とすには、まだまだ道は長いなぁと思うロベルトだった。
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シルバーシナリオ(150)
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3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
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定員
1000人
参加キャラクター数
44人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年03月05日
参加申し込みの期限
2017年03月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年03月12日 11時00分
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